第1回 冬をカラフルに彩る 花のあるくらし。

毎日をちょっと楽しく、ちょっと華やかに。

生花の専門家が、花を楽しむティップを毎週紹介します。



第1回 アメリカの生花店事情

初めまして、チヨミです。ノーホーで生花店「アドア」を経営しています。このキャリアを始めて、15年以上。お店のお客さまの多くは、マンハッタンに住むローカルのアメリカ人です。

この秋冬、私のこれまでの経験や知識を生かして、花の楽しみ方や基礎知識、すてきな贈り方などを解説していきます。よろしくお願いします!

よくある誤解

ところで皆さん、花束を作るときは、どのように注文しますか? 日本では「3000円程度で」とお願いすれば、そこそこボリュームがあって種類豊かな、すてきな花束が作れるイメージですよね。

しかし、ニューヨークにある当店で30ドル相当の花束を作ろうとすると、せいぜい花を5、6本入れるのが限界です。

このギャップに、多くのお客さまが、「ここは高級店なの?」「ただの花がなんでこんなにするの!?」と、困惑しがちです。しかし、ニューヨークの生花店や当店が特別に高級志向なのではなく、そもそもアメリカでは、生花が高額なのです!

理由は、国内生産の生花がほとんどなく、輸入に頼っているから。生花の生産大国である日本と比べると、1本1本の原価が、どうしても高額になってしまいます。

 

 

輸入生花のいいところ

最近は、生花店が生花農家に転向するというプチブームも起こっていて、ニューヨークとその近郊で生産しているところも増えました。ただ、ビニールハウスを有している大規模な生産者は少ないので、どうしても暖かい時期限定の生産になります。

一方、輸入のメリットは、1年を通じてさまざまな花を仕入れられることですね。特に南半球と北半球では季節が逆転しているので、春に咲く花は、ニューヨークでは春と秋(南半球の春)の実質2回、楽しむことができます。

主な花の産地には、オランダ、エクアドルやチリなどの南米、イスラエル、イタリア、ニュージーランド、そして日本です。

ちなみに、日本産の花は質(と値段)が高いことで知られています。スイートピー(Sweet pea)、ラナンキュラス(Ranunculus)、トルコギキョウ(Lisianthus)などは、その中でも世界屈指の最高級品なんですよ。

 

今週のアレンジ

自由な方向に生けるナチュラルスタイル

 

 

 

NYジャピオン 最新号

Vol. 1275

─ハワイ最新情報・前編─ 国内旅行で人気再燃 ハワイを満喫しよう

今年9月にアラスカ航空とハワイアン航空が統合し、ホノルルを第2の主要ハブとして確立させると発表。また、今年の国内旅行(*1)の人気ランキング第4位は、オアフ島が選ばれるなど今再び注目されている。小さな子供連れからシニア世代まで十分に楽しめるオアフ島を中心にハワイの魅力を特集してみた。来年春休みの旅先として計画してみては!(*1)U.S. News Travel調べ

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。