サミュエル・&#
ニューヨークで奮闘する日本人たち。その新しい発想、夢に向かって走る姿は、私たちを常に刺激する。今、輝いている新人に熱い思いを語ってもらい、また推薦者からの応援メッセージも聞く。
——ヘアスタイリストになったきっかけは?
祖母が美容師で、小さい頃から手伝いをしていたせいか、美容師は大変そうであまりいい印象がなかったんです(笑)。でもメークに興味があり、人にもよくメークしてあげていました。
高校卒業後は、東京の美容専門学校に進みました。メークがやりたかったのですが、「そっちに進むにしても、ヘアの技術は身に付けておいたほうがいい」と先輩からアドバイスされたので、美容師免許を取得。卒業後は東京のヘアサロンで、髪や塗料の知識からヘッドスパまで、基礎を全て学びました。
——海外に行こうと決めた理由はなんですか?
海外のファッションや文化に以前から興味があり、「いつか海外に住んでみたい」と、ばく然と思っていました。ただ、東京でスタイリストデビューしてからは仕事が楽しくて、タイミングをつかめずにいました。でも将来、「海外に行けばよかった」という後悔はしたくないと思い、昨年来米しました。コロラドの語学学校を経て、今年3月にニューヨークへ移り、「サロンウェーブ」に入店しました。
——仕事内容は?
3カ月ほどアシスタントを経験し、デビュー後はシャンプー、カット、ブロー、カラーリングなど、全て任せられています。最近は、日本人以外のお客さまにも付くようになりました。
——技術的に、日本のヘアサロンと違うところは?
日本人とは髪質が違うので、当然やり方も違ってきますね。ブローも、そしてカラーの入れ方も、地毛が異なるので全く違う。先輩がやっているのを見たり、どんな薬を使ったのか聞いたりして研究しています。
——顧客との関係は?
お客さまは、どんなスタイルにするか任せてくださることも多いので、自信を持ってプロとしての意見を提案することが、とても大事だと実感しています。どんなスタイルが似合うか考えるのが楽しいですし、お客さまが満足してくださると、さらにうれしいです。
——仕事で大変なことは?
カウンセリングが一番大変。最初にお客さまの希望を聞き、悩みや気になるところがあればアドバイスして、細かく説明しています。ただ人種が多様なので、髪質も悩みも千差万別です。英語のボキャブラリーを増やせば、もっと悩みや相談にのれるので、アメリカ人のスタッフに言い方を聞いたり、話していることをメモったりしています。
——逆にうれしいことは?
初めてお客さまに付いた時は緊張しましたが、すごくうれしかったです。練習でブローをしたモデルさんが、ウェブの口コミに「きれいにブローしてくれた」と書いてくれた時もうれしかった。お客さまが満足して喜んでくださるのが一番。
——今後の目標は?
お客さまになんでも相談してもらえる、友だちのような楽しい関係になりたいです。お客さまにとって美容師は月に1回は店で会うので、結構近い存在なんです。
REINAさん
米国ハワイ州生まれ、埼玉県育ち。
美容専門学校を卒業後、東京のヘアサロンに入店。
2018年に来米、19年3月から「サロンウェーブ」勤務。
salonwaveny.com
『新人の日常チェック!』
彼らは日常をどうやって過ごしているのか。仕事場、オフの姿を追う。