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09|Vol. 885|Friday, October 7, 2016 AREA INFO進め!NY道R281「ランドリー・ガーデン」  世界中から人が集まるニューヨークには長い発 展の歴史と物語がある。この街の変遷を1カ所 にフォーカスして紹介。今回は開園当時から人見物客を集めた。  年には正式な認可がアシカ・プールは動物学の 「あの人」が救った回転木馬 研究に基づいて設計されたそ う だ 。昔 は ゾ ウ や ト ラ 、   も う 一 つ の 人 気 ア ト ラ ク ライオンなど大型獣もい ションが回転木馬。営業開気のアトラクションを回る。下りるが 年に地元新聞 「ニューヨークヘラルド」紙 が、「セントラルパークから 猛獣脱走」と大見出しで報 じた。「飼育係を突き殺し て檻を破ったサイを先頭に シロクマ、ライオン、トラら も続々街に躍り出して暴 れている...」という記事に 市民は騒然となったが、実 は全部デタラメ。ニュース を最後まで読むと「これはた。 年にはサイモンとガ ーファンクルが同園をイメ ージした歌を歌っている。始は1871年。当初は本 物の馬がロープを引いて回 す方式で、監視人の足踏み 一つで馬が発進、停止する のが自慢だった。1924 年に蒸気駆動に変わったが猛獣脱走で市民騒然偽記事です」の一行があっ た。今でいうパロディージャ ーナリズムだが、当時のず さんな飼育管理に対する 痛烈な批判だと思えば納 得がゆく。  年代に入ると動物園 は経営難で一時閉鎖。5年 の改装工事と組織替えを 経て 年に再開し、現在の 形となった。  公園の東側に位置する セントラルパーク動物園 は、オルムステッドとロウに よる最初の設計図にはなか った。しかし、1859年の開園と同時に、公園に動物を寄贈する人が後を絶たず、自然発生的に動物の飼育場ができた。見世物小屋やサーカスが娯楽の王様だった時代。アフリカやア   現在の動物舎ができたの ジアの珍獣奇獣が、大勢の は1934年。今も人気の  展示の目玉は、雪豹、レッ サーパンダ、アシカなどで、 猛獣はいない。  サリンジャーの小説「ラ イ麦畑でつかまえて」で回 転木馬に乗りながら金の 輪をつかもうとする妹フィ ービーを、主人公が眺める 場面はここが舞台だ。僕の通っている ランドリーの前に、 大きな花壇があります春先に水仙の花だと 思っていた葉はぐんぐん あとは... 伸びて初夏には 長ネギになっていました。夏の終りには... トウモロコシが三浦君・ 留学生ネギの収穫の今度は 竹っぽいな〜 何だろ...イーストサイドから公園なんて目と鼻の先ちょいとオシャレに散歩が 2回の火災で焼失。4代目てら動物園に行こうよ (「動物園にて」より)の現在の木馬は、ブルック リンに放置されていた19 08年製を改装した電動 式。 騎の手作り木馬と2 台の馬車が昔ながらの自 動オルガン演奏に合わせて くるくる回る。出来てる!  しかし回転木馬も、経営 が悪化。破損が激しく一時 は解体の危機にあった。そ れを救ったのが、誰あろう、 ドナルド・トランプ氏だ。 私財 万ドルを投じて木 馬を修復。2010年から年までの契約で市から 営業権を買い取り、2年間 で172万ドルの収益を 上げている。現在3ドルの 乗馬料がトランプ氏の懐に 入ると思うと、複雑な気分 だ。 (中村英雄)バス通り沿いの ランドリーなのに... NYって豪快な町ですね...©AOZORA ART読者からのストーリーを募集!自分のニューヨーク体験をマンガにして もらいたい人はreader@nyjapion.comまで。高嶋リカ動物園の門の上にはカリオン時計があり、1時間ごとに かわいい動物たちが回りながら時を告げる1871年から同じ場所で子供たちを楽しませてきた回転 木馬。小説に登場する「金の輪」は、どこにもない回転木馬の注意書きには「トランプ・カルーセル」の文 字。金ぴかプレートでないのがせめてもの救いか?204088805764 7867!?


































































































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