Page 14 - NY Japion
P. 14
NYで奮闘する 若者に直撃インタビューニューヨークで奮闘する若者たち。 その新しい発想、夢に向かって走 る姿は私たちを常に刺激する。 今、輝いている若者に熱い思いを 語ってもらい、また上司からの応 援メッセージも聞く。米澤めぐみさん ピアニスト・作曲家た、ジャズピアニストのジェ かけは? イソン・モランが、グレッグ・ 東日本の震災でした。とる方が明るい気持ちになれ るような色を使いました。 ――後の予定は?――ピアニストになろうと した。好きだっただけに当オズビーのグループメンバ ーに私を推薦してくれまし た。カーネギーホールやブ ルーノート、ビレッジ・バン ガードなどでの演奏や、ヨ ーロッパツアーに参加する ことができ、とても貴重な 経験になりました。 ――迷いを感じたことはあ りましたか?てもショックでした。そして 自分も何かしなければい けないのではないか、今の ままでいいのだろうか、自 分に今出来ることはなんだ ろうと考え始めた時に、も う一度自分がいいなと思う ものや好きな響きを集めて 音楽で表現したいという気 持ちになりました。 ――アルバムはどんな内容 ですか? アルバムメンバーとのC Dリリースパーティーを予 定しています。新しいプロ ジェクトも立ち上げて、来 年にはヨーロッパでツアー を行う予定です。これから 先も好きなことを続けてい きたいので、自分が以前か らやってみたいと思ってい たことを、少しずつでも形 にしていけたらいいなと思 っています。思ったのはなぜですか? 時はつらかったです。でもピ 4、5歳の頃から、理由 アノを弾きたい気持ちを捨 もなくピアニストになりた てきれず、スタジオミュージ いと思っていました。地元 シャンになろうと思ったの 北海道の先生に習う傍ら、 ですが、一生音楽をやるな 東京の先生のもとにも通い ら、もっと勉強した方がい ました。 いと周りから助言を受け 将来は音大に進むつもり て、バークリー音楽大学に 卒業後すぐプロ活動に関われてラッキーでしたが、「飽和状態」に陥ってい 人生には常にたくさんの ました。好きなスタイルで 選択肢があって、その中か 弾けて、普段できないよう ら自分の好きなことやいい な仕事もできて、好きなア と思うことを一つ一つ選ん ーテストとも共演できた。 でいけたらいいね、という でも自分はこれからどうし メッセージを込めていま たいのか、本当に弾きたい す。温かい音や丸い音を皆 音って何だろうと考えてし さん聴いてないのでは、と まって。いろいろ悩んだ末に 思ったので、アコースティッ グループを抜けて独立し、 クの豊かな音を生かした 友達のバンドなどのサイド 録音になるように気を付 マンとして活動を続け、自 けました。ジャケットも、ジ 分の作曲や演奏の勉強に ャズはクールでスタイリッでしたが、手が小さ過ぎて 進みました。 クラシックでプロになるの ――卒業後の活動は? は難しいと分かり、諦めま 在学中にレッスンを受け力を入れていきました。シュなものが多いのですが、 あえて明るい世界をイメー ジできるように、見て下さ――今回のデビューアルバム を制作しようと思ったきっ若者の日常チェック!若者彼らは日常をどうやって過ごしているのか。 仕事場、オフの姿を追う。今回のデビュー アルバムをレコ ー デ ィン グ 中 。 次のアルバムが すぐ出せるほど 曲は作りためて いるという7 月 に は「 T h e Jazz at Kitano」 でピアノソロ&デ ュ オ とし て 出 演した。秋にはCD リリ ー ス 記 念 の コンサートを開催予定。米澤めぐみさん■北海道出身。バーク リー音楽大学ジャズ作曲科・演奏科卒。 グレッグ・オズビーカルテットに参加後、2 007年に独立。今年5月、デビューアルバム「A Result of the Colors」を販売。写真を撮るのが 好きで、身の回 りの出来事を撮 ってはインスタグ ラムに投稿する のが趣味だという推薦者のことばJazz at Kitano アーティ スティック・ディレクター Gino Morattiさん彼女は極めて優秀で華 麗なピアニスト。演奏は 情緒的で、ジャズスタンダ ード曲にも新鮮で斬新な アプローチをし、オリジナ ル曲も聴き応えがありま す。好奇心を持って音楽 や人に接していて、今後 が非常に期待されます。Friday, September 2, 2016|Vol. 880|14 INTERVIEW