Page 4 - NY Japion
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             気軽に行けて、ちょっと冒険感も味わえそうなスタテン島の グリーンベルト・コンサバンシー内のトレイルを歩いた。  前日の雨が嘘のように晴 角で、もの珍しさもあって れ上がった5月末の週末、 見学を始めたところ、いつ ハイキング初心者の吉野雄 の間にか地図上のトレイル 介さん、原史子さん、田中 入り口から逸れていた。 悠さんが、グリーンベルト・じ」とご機嫌。 分ほど歩 足首までずぶずぶと沈み 続けて3時間弱。それぞれ くと勾配は徐々に上がり、 そうだ。そして、この日一番 の顔に疲労の色が見える。 次第に本格的なハイキング の難所に到達。渡し板にう 協議の結果、「初心者に無 の様相を呈してきた。 まく飛び乗れればいいが、 理は禁物」と判断し、トレコンサバンシー内の初心者          向けトレイル(ループコース、4マイル)に挑んだ。   公園内のラトゥーレッ踏み外せば泥の中、転べば イルを途中で逸れて車道に            大惨事となる状況だ。そこ 出て、バスに乗ることにし  今回ハイキングを企画し ト・ゴルフコースのクラブハ た編集Tから、トレイルの ウスの駐車場にあるトレイ 地図とコンパスを渡され、 ルの切れ目から「突入」す  さらに進むと小ぶりな 橋が架かった小川や池が現 れ、「景色いいね」と原隊員 は感激した様子。目を凝ら すと池の先の木々の間から 車道が見え、「ある意味安 心」との田中隊員の一言に 笑いが起こる。緑が映り込 む水面を眺めながら、日々 の忙しさを忘れ、一行の表 情が穏やかになっていく。で吉野隊長は「僕が行きま てハイキングは終了した。 す」とジャンプ。うまく渡し   原隊員は「泥んこになっ 板に乗った後、隊員たちの たけど、いい経験ができた。 手を取り、次々と渡らせて もっと違うトレイルを歩い いく。ここまで、分かれ道で てみたい」と意欲的に語っ は、「コンパスが動かない」 た。田中隊員は、「山道を歩「隊長」に任命された吉野 ることにして、車道を歩く さん。Tから簡単な地図の こと 分。トレイルの切れ 見方の説明を受けた後、い 目を見つけ、ようやくハイ ざ出発。 キングがスタートした。「地図が小さ過ぎる」と弱 音を吐いていたが、ここで 隊員の信頼を勝ち取った。くのは想像以上に時間が かかるし、体力もいります。 でもたまには森林浴に来た いです」と話した。大役を 務めた吉野隊長は、帰りの バスの中では一人熟睡。寝 顔は心なしか満足げな表 情を浮かべているように見 えた。  スタテン島のフェリータ   うっそうと草が繁る森林ーミナルからバスで約 分、出発点となる、ヒスト リック・リッチモンドタウン に到着した。ここは180 0年代建造の家屋が残る一の中を歩きながら、「スタテ ンにこんな場所あったん だ」と田中隊員。スタテン 初上陸の原隊員も「思って いたより本格的でいい感           湿地帯な上、前日の雨も あって、ぬかるんだ道が増 え始めた。一歩間違えると  一行は一旦本筋から外 れ、ネーチャーセンターのベ ンチで昼食を取った。歩き                             本日のトレイルの説明を受ける一行。左から     ◀1800年代の 家屋を見ている うちに、トレイル入り口を見失う▶ゴルフ場の 駐車場にあるト レイルの切れ目 から入るために4010原隊員、吉野隊長、田中隊員▼開始前に虫 除けクリームを 塗る吉野隊 長 。肌 が 出 て いるところは入 念に     ◀入り口(トレイル の切れ目)を見つ け、ようやくハイキ ング開始前日の雨の影響で、ぬかるみが多く、時には渡し板に 飛び乗る必要も出ることに 情の一行▶トレイル途 中 だ っ た が 、 疲 れを 考 慮▶ 無 事 、ハ イキングを終え、 して車道に 晴れやかな表           ◀この日は犬を連れたハイ カーとすれ違った。犬をなで て心安らぐひととき▶少しトレイルから逸 れた場所にある施設 のベンチで昼食◀大役を果たし、 バスで熟 睡する 吉野隊長 迂回中      トレイルに突然現れ た池。周辺は湿地 が多く、所々渡し板 が架かっている            Friday, June 9, 2017|Vol. 919|04 COVER STORY20                 


































































































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