Page 3 - NY Japion
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03|Vol. 919|Friday, June 9, 2017 COVER STORY                  さん 1959年創業の「Tent & Trails」オ ーナー。ハイキングやアウドドアに 関するミートアップやワークショップ も行っている。Tent & Trails21 Park Pl.(bet. Broadway & Church St.) www.tenttrails.com「テント&トレイルズ」の店内はいつもハイ カーたちでにぎわっている12           ブルックリンのフロイド・ベ ネット・フィールドをすす めるそうだ。「ハイキング経 験がなく、『どんな感じな           「気軽に」と言いつつも、自然を相手にする以上、 のか』知りたい人に最適。何準備は慎重に。というわけで、ここでは老舗のハ イキング用品店を訪ね、初心者に向けたハイキン グのティップを聞いた。よりも市内だから嫌になっ たら帰れるでしょう」と笑 う。  「初心者、上級者にかか わらず、とにかく準備は十 分にすることね」とハイキ ングの心得を語るのは、ロ ーワーマンハッタンにあるハ イキング用品店「テント& トレイルズ」の店主のジェイ ミー・リップマンさん。           1959年にジェイミー さんの父親が創業し、自身 も 歳のころから店を手 伝い、これまで数々のハイ カーたちの相談を受けて きたという。同店は品ぞろ えの豊富さだけでなく、ス タッフがエベレスト登頂経 験者も含むツワモノぞろい なのが特色だ。構あることです」  地図の読み方のアドバイ  ジェイミーさんに、近年  ハイキングで一番避けた いのは、道に迷うこと。対策 としては、日帰りのハイキ ングでも必需品であるコン パス、専用のトレイル地図 を装備しておくことが重 要だ。近年では、スマホなど を過信してトラブルになる ことが多いそうだ。  そしてこれからの季節、 必ずしておくのが虫対策 だとジェイミーさん。「蚊は もちろんですが、ライム病 を媒介するダニに要注意。 虫除けのクリームやスプレ ーで必ず対策を」と呼び掛 ける。虫対策としては、肌 を露出させないことも重要 で、長袖のシャツ、長い靴下 などが有効だそうだ。のニューヨークのトレンドについて尋ねると、「過去年ぐらいで女性のハイカー   準備として絶対に必要 が圧倒的に増え、特に女性 だとジェレミーさんが指摘 だけのグループでハイキン するのは最低限の知識。 グに行く人が増えていま   「本や雑誌、ウェブサイト す」とのこと。これは気軽に などを使ってとにかく事前 行けるトレイルがニューヨ にトレイルの情報を集める ーク近郊に多いことが要因 こと。また、経験者や詳し だと考えているという。 い人に様子を聞いたり、ア事になることもあります」 地図もきちんと読めなく  まず初心者は近場で始 ドバイスをもらうのも重 めるのが基本。「徐々にレベ 要。買い物がてら、うちのス ルを上げていくようにしま タッフに相談してもらうの す。実は市内に初心者向け が一番ね」 のトレイルはたくさんある   また初心者、上級者に限 ので、ぜひ挑戦してほしい」 らず一人では絶対に行かな と言い、超初心者には、市 いということも心得ておき 内で唯一キャンプ場があり、 たい。「上級者でもけがをし テントを張って宿泊できる て、助けがないゆえに一大てから臨みたい。  「そもそも、都会の騒がという。ニューヨーク近郊 では数多くのハイキングク ラブ、ミートアップグルー プが活動しているので、そ れらに入会して一緒に行く のも手段の一つだ。て、道に迷うというのは結       しさや電子機器に縛られ る日常から離れるために自 然環境に行くのに、本末転 倒ですよね」  「場所によって携帯が圏外になったり、バッテリーが切れたり、地層の影響で正常に動かなくなることもあ ります。コンパスも持たず、 イキングに出掛けよう。ス(といっても簡単)も受け  さあ、準備が整ったら、ハ20                        □コンパス:簡易なものでもOK□ 地 図 : ハ イ キ ン グ 用 に 、ト レ イ ル の 詳 細 が 記 さ れ た地図が販売されている。またウェブサイトからダ ウンロードできるものもある □虫除け:クリームタイプ、スプレータイプがある □水:日帰りなら最低1.5リットルを持って行くこと □レインコート □携帯電話、カメラの予備のバッテリー □予備の靴下: 靴下は汗や水で湿ることが多い ので替えは数足用意 □ハイキング専用のシューズ:できれば、ハイキ ングシューズは用意したい。ジェイミーさんは、虫対 策、足首の保護の観点からハイカットのシューズを すすめている □食料:宿泊する場合は、バーナーやコッフェルを 持参し、お湯で戻して食べられるフリーズドライフ ードを料理するのがおすすめいよいよ夏本番。今号では初心者ハイカー に向けたティップと、思い立ったらすぐに 日帰りで行けるニューヨーク市内、郊外の ハイキングスポットを紹介。


































































































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