Page 4 - NY Japion
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インフューズドテキーラを使ったカクテル3種。どれもフルーティー だが、飲むとスモーキーな香りが後からやってくるメニューにないインフューズドの組み合 わせも可能同店のインフューズドメスカル&テキー ラのボトル。至高のレシピは非公開Mayahuel304 E. 6th St.(bet. 1st & 2nd Aves.) TEL: 212-253-5888 www.mayahuelny.com左から、ホースラディッシュ、ビーツ、ディルのインフュージョン。辛口 なウオッカに合う、シャキっと引き締まった味が特徴だ美しい装飾のガラス瓶の中には、ジン ジャーやハニーなど、甘いフレーバーも個性的な味の競演を楽しむなら「ボル シチ・マティーニ」ANYWAY Café34 E. 2nd St.(bet. 2nd Ave. & Bowery) TEL: 212-533-3412 www.anywaycafe.com ブルックリンでも2店舗を展開。Friday, April 14, 2017 Vol. 911 04 ||COVER STORY2512店で味わう インフュージョン・マジック自家製のインフューズド(インフュージョンした酒)と、それを 使ったカクテルを提供している、市内のレストランを紹介。ロシアより伝統を込めて  「漬ける食材は、どんなものがウオッカに合うのか、長年かけてじっくり選び抜かれた 種類。まさにベスト・オブ・ベストよ」と語るのは、同店のバーテンダー兼コンサルティングディレクターのヴィカさん。その中には甘いベリー類、ピリ辛のホースラディッシュ、 存料などの化学物質は使  インフュージョンをする   イーストビレッジでイン 際に最も使われる蒸留酒 フューズドウオッカを提供 は、癖が少なく食材を選ば して 年という「エニウェー ない、ウオッカ。珠玉のイン カフェ」のバーカウンターに フューズドウォッカを堪能 は、今まさに漬け込み中と できる場所は、やはりウオ いう、ニンジンやガーリッ  謎に包まれた同店のイン フューズドウオッカだが、保ッカの本場、ロシア料理のレ ク、ライチ、ペッパーが入っそして爽やかな口当たりの ブラックペッパーやディルな ど、多彩なラインアップが そろっている。わず、ナチュラルな食材を クソルトをなめながらいた 漬け込んでいるのは確か。 だくと、ドライでピリ辛な それゆえ混じり気のない、 中にも甘みが生まれ、なんストランだろう。たガラス瓶が並ぶ。メスカルが秘める可能性れが今は、みんなメスカル  メスカルやテキーラにぴ ったりのインフュージョンを 尋ねると、ジャスティンさん は「唐辛子」と即答。だが同 店では、インフュージョンの 無限の可能性を追求し、基 本的には「どんな食材でも トライしてみる」そう。「い いか悪いかは、漬けてみな いと分からない。それがイキシコの2大蒸留酒が競 演するカクテル「ダーク& ダーティー」だ。ビーツの柔 らかな甘みに、レモンジュー スの酸味がメリハリをつけ る。芳醇(ほうじゅん)なメ スカルの香りが存分に生き ている一杯だ。  ニューヨークはもちろ 単に言うとメスカルの中 ん、日本を含む世界各地で で、特定のアガペの種類と 人気急上昇中の蒸留酒の一 製造方法で作られるのがテ つである「メスカル」。原料 キーラだ。 はアガペ(リュウゼツラン)  「2009年に僕らが店 という植物で、メキシコを を始めたとき、メスカルに 代表するテキーラも、この 力を入れているバーなんて メスカルに分類される。簡 マンハッタンになかった。そビレッジにあるレストラン バー「マヤウェル」のマネー ジングパートナー、ジャステ ィンさん。「テキーラを含め たメスカルの作り方は、ま ずアガペを蒸し焼きにする ことで、煙の風味を葉に閉 じ込める。メスカルは、その 後単式蒸留で仕上げるか ら、完成後もスモーキーな 味わいが強く残る。一方、複 式蒸留のテキーラは、蒸留 していくうちにマイルドに なり、その分、複雑な味わい が生まれるんだ」。  もう少しマイルドな味わ いが好みなら、ステアカクエニウェーカフェと、ヴィカさんは「企業秘 密」といたずらっぽく笑う。 チーフバーテンダーが代々 受け継ぐ、秘伝の漬け方が あるのだとか。理をイメージした、ユニー クなカクテルも開発。ヴィ カさんおすすめの「ボルシ チ・マティーニ」はビーツと ディルのインフューズドウ オッカを混ぜ、表面に数種 類のペッパーをアクセント に振りかける。ふちのピンマヤウェルに夢中だ」  そう語るのは、イースト  「私のおすすめは、後味 がすっきりしているホース ラディッシュ。春はハニー& ジンジャーや、サワーチェリ澄んだ味わいが楽しめるの が、同店の売りだ。完成度 の高さを見極めるならショ ットでいただくのが一番だ が、くれぐれも飲み過ぎにとも個性的な味わいに。ひ と言で表すなら、まさにボ ルシチを食べているような 飲み応えだ。ーも飲みごろね」 はご用心。  作り方のコツを尋ねる   同店はさらに、ロシア料ンフュージョンの面白さ」。 テル「ラ・ビタ・ローザ」を。  インフュージョンしたも のはカクテルとして提供す るのが同店の基本スタイ ル。ジャスティンさんが初心 者におすすめするのは、ビ ーツのインフューズドテキ ーラをメスカルで割る、メ骨太な味わいのテキーラ も、みずみずしいイチゴと インフュージョンすると、繊 細かつ素朴な甘みが生まれ て、驚くほどあっさり飲め てしまう。


































































































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