Page 18 - NY Japion
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テーマ ◆ 歯列矯正の最新技術(後編) 歯列矯正期間を最大半分にしいアライナーに変えるこ とにより、歯にかかる圧力 を調整します。分、ブラケットとワイヤー またはアライナーを装着し たままマウスピースを口の 中に入れ、軽くかみます。マ ウスピースから歯と歯茎に 振動が伝わり、骨の吸収と 形成にかかわる細胞を刺 激し、骨代謝を促します。 使用中に痛みはなく、むし ろ、歯の移動に伴う痛みや 不快感が軽減したという 調査結果が報告されてい ます。機器の購入価格は約 1000ドルで、歯科医師治療の痛みや不快感も軽減歯を速く動かす治療 とは? ご説明したように、 歯を動かすときは、歯列矯正について教 ケットを使い、目立ちにく(しそうこつ)の吸収と形成 を促し、歯を少しずつ動か します。古い骨が新しい骨に置き換わる、骨代謝の仕組みを利用します。骨代謝を促せば、それだけ歯の移動速度が速くなり、治療期間を短縮することができます。そこで当院は、矯正治療中の希望者に「アクセラデント・ の処方せんが必要です。 オーラ(AcceleDent Aura)」 骨代謝を促す治療は他 という、自宅で使える治療 にもありますが、麻酔も使えてください。くすることもできます。 ブラケットを歯の裏側に 取り付け、表から見えない ようにする方法もありま すが、症例によっては、歯を 効果的に動かすことができ一言で歯列矯正といっても、矯正装置の 選択肢や方法はいろいろあ ります。歯を動かす範囲 や、装置をつけたときの見 た目、治療費などを総合的 に考慮した上で、患者ごと に適した方法を選びます。ません。 比較的新しいインビザラ 歯を右に動かしたいときは、矯正器具で右向きに力を加えます。すると、歯が動く方向、この場合は歯の右側で、骨を溶かす細胞が活性化され、歯槽骨の吸収が始まります。反対に歯の左側では、骨を作る細胞が働き始め、新しく骨が形成されます。これを繰り返すことにより、骨が吸収され、 す。ブラケットとワイヤー アクセラデント・オーラ その後にできたすき間へと 矯正、インビザラインによ による治療は、「1年後の 最も一般的なのは、ブラ ケットと呼ばれる金属装置 を歯の表面に接着し、それ にワイヤーを通すやり方で す。治療例が豊富で、安心 かつ確実な方法だといえま す。インという方法は、ブラケ ットもワイヤーも使いませ ん。アライナーと呼ばれる 透明で取り外し可能なマウ スピースを、食事と歯を磨 くとき以外は、1日 時間 以上装着します。アライナ ー装着が見た目にほとん ど分からず、審美性の高い機器を紹介しています。 アクセラデント・オーラ は、米食品医薬品局(FD A)が認可した医療機器でわないアクセラデント・オ ーラは侵襲性が低く、注射 針や痛みが怖いという人で も安心して受けられます。 ただし、口を大きく開け るとブラケットとワイヤー が見えるので、周囲の視線 を気にし、治療を躊躇(ち ゅうちょ)する人もいれば、 成人の場合、仕事柄目を引 く装置は着けられないとい う人もいます。そういうと きは、費用は高めですが、 透明なセラミック製のブラの歯列に近づけます。 ブラケットとワイヤー矯 正の場合、月1回通院して 歯列矯正で歯を動か もらい、ブラケットに通す矯正期間の 〜 %短縮 が可能です。個人差はあり ますが、例えば通常2年か かる治療を1・5年で、3 年かかる治療は2年で終 えることができます。治療法です。す仕組みとは?ワイヤーを調整します。 同じようにインビザライブラケットとワイヤー矯正、インビザラ インいずれの場合も、動か したい歯に一定の方向から 弱い力を加えます。それに よって、歯を支える歯槽骨ンでは、月1回の通院時に、 アクセラデント・オーラ 少しずつ形の違うアライナ は、コードレスのハンドピー ーを2個、または上下歯列 スの先端に、マウスピース 用に2セット持ち帰っても がついています。使い方は簡 らいます。2週間ごとに新 単で、就寝前の毎日 〜※来週からは鍼灸師のリ ン・ゼン先生に、更年期障 害の症状改善についてお聞 きします。歯を徐々に移動させ、理想 る治療と併用することで、結婚式までに歯をきれいに したい」「仕事の都合で2年 後に日本に帰るので、それ までに治療を終えたい」な ど、治療期間が限定された 人たちに、特に喜ばれてい ます。OrthoAccel Technologies社開発のアクセラ デント・オーラ。就寝前に毎日15~20分、マウス ピース部分を口に入れ、歯と歯茎に振動を与え る。歯列矯正期間を最大50%短縮できるという(写真提供:OrthoAccel Technologies)フランク・ルー先生Frank Lu, DDS, MS ――――――――――――――――― 米国矯正歯科学会認定歯科医師。コロ ンビア大学歯科・口腔外科学部卒業後、 同大学で矯正歯科ポスドク研修修了。子 供から大人のインビザラインを含む歯 列矯正が専門。米国消費者調査評議会 選出の「America’s Top Dentist」(2010 年)。米海軍所属歯科医師として日本滞 在経験がある。INFORMATION●136-20 38th Ave., # 5B Flushing, NY 11354TEL: 718-661-1186 ●139 Centre St., # 615 (bet. Walker & White Sts.) TEL: 212-625-0088 www.newsmile-ortho.com20Newsmile Orthodontics15 2030 50AQAQA QFriday, December 9, 2016|Vol. 894|18 HEALTH