Page 26 - NY Japion
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テーマ ◆ 自毛植毛技術の最新動向(後編) 日本人の髪に適したFUE▽自毛植毛の現実的な効技術でもありません。脱毛 予防には薬が最も効果的 で、中でもプロペシア(Pro- pecia=主成分フィナステ リド)やロゲイン(Rogaine =主成分ミノキシジル)が 有効です。薬にはいくらか 副作用があるので、使用前 はそれらを考慮する必要 があります。研究進む毛髪クローニング果を理解している、など。 皮膚に問題があり脱毛 した場合や毛が生えない 場合、体の免疫機能が毛包 を攻撃して起こる円形脱 毛症の場合も、治療の対象 外です。脱毛は、男性だけ の悩みではありません。当 院では、植毛治療を受ける 患者の約4分の1が女性自分に適した自毛植 毛治療の選び方は? 植毛の場合、普通は 後頭部や側頭部かで、線状の切開痕が残りま せん。短髪にしたい人に向 いているほか、傷口が広が るリスクの高い運動選手な どにも喜ばれています。自毛植毛治療は誰で も受けられますか? いいえ、治療が適す 人と、適さない人が 一般的に、外科的植毛治 療は 歳未満の患者に行 うべきではありません。例 外はありますが、治療は 歳になるまで待つ方がいい と、私は考えます。ら毛を採取します。採取方法は、毛包ユニット移植(F FUEは、日本人を含むです。 います。まず、自毛植毛は、 薄毛・脱毛治療以外UT=(Follicular Unit Transplantation)と、毛包ユアジア人に特に適した方法 でもあります。アジア人は 傷口が広がりやすく、しか も毛が硬く、頭皮に垂直に 生えていることが多いた め、頭皮を切除すると、そ の痕が目立ちやすいからで す。後頭部や側頭部から患者 に、植毛が施される 自身の毛を採取し、薄毛や ことはありますか?ニット採取(FUE=Folli- cular Unit Extraction)の主脱毛部位に「植え替える」 治療です。植え替えできる だけの良質な毛が、十分に なければいけません。植毛治療は、以前受に2種類があり、人によっけた植毛治療の傷 痕や、やけど痕、フェイスリ フト手術の傷痕などを目 立たなくするためにも行 われます。自毛植毛治療の将来 は? 私は今、患者自身の 毛髪をクローニングて向き不向きがあります。 そのうちFUTは、頭皮 を帯状に切除し、そこから 毛包ユニットを採取しま す。毛包ユニットとは、一つ の毛穴から生えている、毛 のごく小さな集まり(束)で す。短髪にすると、頭皮の 線状の切開痕が見えるか もしれないので、長髪にす 治療対象となるには、ほ かにも以下の条件を満た す必要があります。 ▽男性型脱毛症の診断を 受けている(男性の一般的 な遺伝性の進行性脱毛症 昔の古いやり方で治療を 受けた人の中には、見た目 が不自然なので修正したい という人もいます。眉毛の 修正や脱毛治療にも、植毛 は有効です。(複製)する研究に他の医 師と一緒に取り組んでいま す。実用化には 年、また はそれ以上かかりそうで すが、はげが進行した人 も、少ない毛を増やし、頭 部全体に生やすことが可 能になります。アルタスも 改良が進んでおり、より高 度なFUE治療ができる ようになるでしょう。る人に適した方法です。 一方のFUEは、毛包ユ ニットを頭皮から直接採 取する、FUTより新しいE、ロボット使用FUEの 中ではFUTが最も安価 です。ロボット使用FUE は、毛包ユニットを手作業ん。若いうちは、将来はげ るかどうかの予想が大変 難しいからです。※来週はエリック・K・チャ 先生に、アンチエージング 治療について伺います。 当院はFUE用ロボットシステム「アルタス(ARTAS)」を導入しており、毛包ユニットをより正確に、 で、前頭部と頭頂部の毛が短時間で採取できるよう薄くなった状態。女性も、こ のパターンがあれば治療対 象になる)。 ▽抜け毛抑制剤を試した が、十分な効果を得られな かった。 ▽見た目の印象が大きく 変わるほど、脱毛が進んでになりました。 治療費は、FUT、FU植毛治療は何歳から 受けられますか? 植毛は、若者のため の治療ではありませ方法です。FUTと違い、 で採取する従来のFUE 頭皮を帯状に切らないの よりも、わずかに高価です。 いる。 若者の脱毛予防のための世界初のFUE用ロボットシステムの一つ「アルタ ス(ARTAS)」を使った治療の様子。従来の手作 業の場合よりも、毛包ユニットを正確に、短時間 で採取できるようになった(写真提供:バーンステ ィーン先生)ロバート・M・バーンスティーン先生 Robert M. Bernstein, MD, MBA, FAAD, FISHRS ――――――――――――――――― 皮膚科医師。毛包移植手術の世界的権 威であり、FUT(Follicular Unit Transplan- tation)とFUE(Follicular Unit Extraction) の 開 発 者 と し て 知 ら れ る 。A R T A S Robotic Systemを開発したRestoration Robotics社の医療アドバイザーとして、 システム改良に従事。コロンビア大学皮 膚科臨床教授。米国皮膚科学会フェロ ー( F A A D )、国 際 毛 髪 再 生 外 科 学 会 フ ェ ロー(FISHRS)など。INFORMATION110 E 55th St., 11th Fl.(bet. Lexington & Park Aves.) TEL: 212-826-2400 contact@bernsteinmedical.com www.bernsteinmedical.comFriday, November 11, 2016|Vol. 890|26 HEALTHAQAQ AQ AQBernstein MedicalA Q 102530

