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05|Vol. 936|Friday, October 6, 2017幅広い知識を身に付ける営」(ダイヤモンド社)。組 織運営に悩んでいた時に読 み、組織がまとまるきっか「グローバルラボ」代表・板越ジョージさん  一つの物事にはまったら、 みあさりました。今は多忙 けを作ったと思います。 関連本を読破しないと気 な日々の合間に軽く読め   人に贈りたいのは勝海舟 が済まない「オタク」です。 る、ワインやオートバイな の「氷川清話」ですね。時代 例えば、大学生の時に司馬 ど趣味に関する本が中心 ごとに技術論は移り変わ 遼太郎の「太閤記」を読ん です。 る一方、社会の根本は変わ で歴史小説にはまり、登場   座右の書はP・F・ドラッ らない。日本の地理や社会 人物が登場する作品を読 ガーの「非営利組織の経 の在り方を知るのは重要です。  そして自分の本で恐縮ですが、「クラウドファンディ ングで夢をかなえる本」を 読んで、ぜひ自分の夢をあ きらめず、ニューヨークで 叶えてほしいです。   ®Weekly NY Japion2017年10月6日号(No.936)______________President / Publisher大西 仁 Hitoshi OnishiEditor in Chief田中真太郎 ShintaroTanakaAya MinamiSachiko Suto Kazue Yoshida Marie Hiraga Memi NojiriSachiko Ninomiya Yusuke Yoshino Saeko Hirota Mika Nakazato住んでいるうちに読みたい                 「サンライズ・サンセット」山本一力(双葉社/2017年)直木賞受賞作の時代小説「あかね 空」などで知られる著者が描く、現代ニ ューヨークが舞台の作品6本からなる 短編集。田舎から訳あってニューヨーク に訪れた老婦人に、タクシー運転手は 高額料金をふっかけようとするが...。い ずれの作品も、ささやかな人のぬくもり と人情を感じる展開が魅力的だ。「くそったれバッキー・デント」デービッド・ドゥカブニー・著/高取芳 彦・訳(小学館/2017年)ドラマ「Xファイル」のモルダー捜査官 役で知られる、俳優デービッド・ドゥカブ ニーによる小説作品。舞台は1970年 代のニューヨーク。ヤンキースタジアム でピーナッツを売る主人公は、ヤンキー スが試合に勝つと、末期がんの父の病 状がよくなることを知る。やがて、因縁 の最終戦、ヤンキース対レッドソックス の試合が始まる...。「私の名前はルーシー・バートン」エリザベス・ストラウト・著/小川高 義・訳(早川書房/2017年)2009年にピュリツァー賞フィクション 部門を受賞した著者の最新作。幼い 娘たちや夫と離れ、一人マンハッタンで 入院生活を送る作家ルーシー・バート ン。退屈していた彼女の入院生活は、 田舎にいる疎遠だった母の見舞いで 変化が訪れる。主人公の幼少期、 1980年代、そして現代の三つの時間 軸からつむがれる、家族のつながりを描 いた作品。「under the bridge」堂場瞬一(早川書房/2016年)小説すばる新人賞を受賞した著者に よ る 、ミ ス テ リ ー シ リ ー ズ 「 探 偵 ・ 濱 崎 」 の 第 2 弾 。マ ン ハ ッ タ ン で 起 き た 、ど こ か 不可解な立てこもり事件を追うNYPD のブラウン。当地に分け合って潜伏し ていた、日本人探偵の濱崎。二人は再 び出会い、ニューヨークを巻き込んだ巨 大な陰謀に立ち向かうことになる。                               Editor「生き方~人間として一番大切なこと」稲盛和夫(サンマーク出版/2004年)京セラ創業者の稲盛さんが説く、「人間として」大切なことをま とめた本。哲学的な内容で心に残り、日常生活のさまざまな場 面で支えになります。特にビジネスで悩んでいる経営者の人には、ぜひ読んでほしいですね。           「深夜特急」(1~6)沢木耕太郎(新潮文庫/1994年)これまで5回以上、文庫6巻セットで人にプレゼントしています。 香港から始まりアジアの各地を経て、ロンドンに至るバックパッ ク旅行体験をつづった紀行小説。簡潔な文章ながら想像力を 刺激する情景、心理描写が素晴らしく、座右の書でもあります。「百年の孤独」G・ガルシア=マルケス・著/鼓直・訳(新潮社/2006年)2006年出版の「ガルシア=マルケス全小説シリーズ」新装版。 さすがは天下の「新潮社装幀室」。特にカバーを外したつや消 しの黒い表紙と、光沢のある黒の印字のデザインは秀逸。内容 も素晴らしいですが、装幀について一言添えて贈りたい本です。           「カヌー犬・ガク」野田知佑(ポプラ文庫/2010年)カヌーイストの野田さんが、愛犬のガクと世界の川を下る日々を つづったエッセー。ガクの様子を細やかに描写し、勝手に気持 ちを代弁する野田さんの文章は、愛情とユーモアたっぷり。大 切な人(犬)と過ごす時間の尊さ、大自然の美しさを実感します。「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎(創元推理文庫/2006年)「一緒に本屋を襲わないか?」というフレーズが有名なミステリ ーです。著者の「重力ピエロ」が大好きで、おすすめなのです が、まずはタッチが軽めな本作を贈って、伊坂幸太郎の世界を 知ってほしいなと思います。             「マップス~新・世界図絵」アレクサンドラ・ミジェリンスカ(徳間書店/2014年)私が実際に両親に贈った、地図の本です。地図にその国の文 化がイラストで盛り込まれていて、見てるだけでも楽しくなります。 そこに行ったことのある人にも、ない人にも夢を与える本だと思 います。文字が少ないので、読書が苦手な人にもいいですよ。板越ジョージさん 起業家、中央大学政策 文化総合研究所客員研 究員。2001年の同時多 発テロをきっかけに、「NY 異業種交流会」を発足。 14年に開設した、当地在 住の日本人のためのラウ ンジ「グローバルラボ」に て定期開催中。講師を務 める「NY第11回クラウド ファンディング初級講座」 は10日(火)。www.glabo ny.com贈た本 りい「氷川清話」勝海舟(講談社学術文庫/2000年)勝海舟本人が、自宅・氷川邸にて自身の半 生を振り返った、貴重な記録書。勝の周囲 の人物の批評、当時の政局に関する見解 などが詰まっている。「クラウドファンディングで夢をか なえる本」 板越ジョージ(ダイヤモンド社/2017年)クラウドファンディングで資金を調達し、夢を 叶えた日米の80人を取材。企画の書き方 や拡散方法などの実践を交えたハウツー 本。南 あやDesigner須藤幸子 吉田和恵 平賀マリー 野尻芽美二ノ宮祥子 吉野雄介 廣田佐英子 中里美嘉SalesAccounting釼持雅代新谷哲士 Tetsuji ShintaniTrend Pot NY, LLC40 Exchange Pl., Suite 1902 New York, NY 10005TEL: 212-431-9970TEL: 1-800-535-6863FAX: 212-431-9960 www.ejapion.com info@trendpot.com©2017 Weekly NY Japion本紙掲載の記事・写真の無断複 写、複製、転載を禁じます。本紙に 掲載された広告内容に関しまして はジャピオンは一切責任を負いか ねます。記事提供:共同通信社 ______________Weekly NY Japion は、トライステ イトエリア(NY・NJ・CT)とボストン、ワ シントンDCエリアで毎週23,000部発 行 し て い ま す 。一 部 レ ン タ ル ビ デ オ 店 に よ る マ ン ハ ッ タ ン 地 区 オ フ ィ ス デ リ バ リ ー で も 入 手 で き ま す 。 www.ejapion.comでもジャピオンの 記事がご覧になれます。Masayo Kemmochi Member, TPNY, LLC


































































































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