Page 4 - NY Japion
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コミュニティーのリーダーに聞く! ニューヨークの日系コミュニティー団体を引っ張るリーダー今贈りたい、おすすめ本たちは、どんな本を読むのだろうか? 今回は、読書家で ある4人に、おすすめのギフト本を紹介してもらった。将来の夢を深く考える訳。原書は時間がかかりま すが、日本語だとすぐに読 めるのでおすすめです。「NPO法人JaNet」代表・榮枝洋文さん  本を読むようになったの われて、はっとしました。   特に若い人に贈りたいの は 歳の時。目の不自由な   「スキマ時間」の全てを、 が、藤原和博さんの「たった 人に「本を読まないなら、 主にビジネス書を読むこと 一度の人生を変える勉強を 本が読めない私と情報レベ に充てています。スマホ上で しよう」ですね。「考えると ルは基本的に同じ」「むし オンライン書籍を読むこと いう行為が何なのか」を考 ろメモを取れない私の方 が多いですね。特に読んで える、というとても深いテ が、記憶のレベルは上」と言 いるのは英語書籍の日本語 ーマの本です。自分の人生を振り返る違う、責任あるプロとしての指針を学びました。  人に贈りたい本は迷いま   本を読みあさるように わり、見えなかったものが すが、キム・ナンドさんの なったのは渡米してから。 見えてきますからね。 「つらいから青春だ」はおす 小説は少し身構えてしま   座右の書は日本で飲食 すめです。読者が過去に苦 うのですが、なるべく広い 店に就職した時に読んだ、 い経験をして、必死に生き 分野の本を読むようにして 渥美俊一さんの「チェーンス てきたことを、力強く肯定「NYエンタメ・スポーツの会」代表・中澤利彦さんいます。自分の知らない領 トア能力開発の原則」(実 してくれる本です。 域に踏み込むと、目線が変 務教育出版)。バイトとは   人生戦略会議の「 歳か らのリアル」は、僕が最も嫌豊かな文章を味わう説の表現力の豊かさに気付 きました。最近は小説をよ く読んでいます。社会人になりたての頃はビ ジネス書ばかり読みまし た。その頃出合った、各界の 著名人へのインタビュー集し」という言葉が、将来に と水野敬也さんの「夢をか 悩んでいた私の心に、スト なえるゾウ」です。阿川さん ンと落ちていきました。 の文章は、子供のころにあ「プロ論。」(徳間書店)は私  その後、ニューヨークでラ ったみずみずしい感性が蘇 イターになって、改めて小 ってきて、心が洗われます。「ニューヨーク女子部」代表・鮫川佳那子さん  学生時代はもっぱら小 の座右の書。田原総一朗さ   友人に贈りたい本は、阿 説を読んでいたのですが、 んの「人生は好きなこと探 川佐和子さんの「ウメ子」  もう一冊は、個人的にも お世話になっている大根田 勝美さんの著書、「中卒の 組立工、NYの億万長者に なる。」です。夢を持ってニュ ーヨークに来ている人は必 読ですよ。う「誰かが決めた生き方」 を書いた本なのですが、自 分の人生を振り返る意味 で何度も読み返していま す。そういう意味で、あえて 人に勧めたいですね。水野さんは笑って泣けるス トーリー構成が秀逸。どち らも日々の忙しさにかまけ て忘れがちな、大切なこと を教えてくれ、読んだ後温 かい気持ちにさせてくれま す。鮫川佳那子さん ライター。日本で女性向け の 広 告 制 作 ・メ デ ィ ア 編 集などに携った後、2015 年に来米。現在、国内外 で活躍する日本人のイン タビュー記事などを執筆す る。16年に、ニューヨーク 在住の女性の交流を目 的としたコミュニティー「NY女子部」を創設。同 会は現在500人以上が 在籍する。https://ny-jo shibu.themedia.jp中澤利彦さん パフォーマー。大学を卒業 後 、飲 食 店 勤 務 を 経 て 、 2010年11月に来米。13 年5月と14年4月のアポ ロシアター「アマチュアナ イト」で優勝。当地でエン タメ・スポーツ業界に携わ る人々をつなげるコミュニ ティー「NYエンタメ.スポー ツ の 会 」の 現 代 表 。同 会 の次回開催は10日(火)。 h t t p s : / / n y j a p a n e n t e r t a i n ment.wixsite.com/home榮枝洋文さん 「デジタルインテリジェンス社 」取 締 役 。日 本 の 広 告 会社アメリカ法人CFO兼 副社長を経て、デジタルマ ーケティングコンサルタン トとして現職。2007年に 法人登録された「NPO法 人JaNet」は、「アメリカで 夢を叶えるあなたのネット ワ ー ク ! 」を ス ロ ー ガ ン に 、 セミナーや企業説明会な どを 企 画・開 催 。w w w . j a panesenetwork.org贈りたい本 贈りたい本 贈りたい本「ウメ子」阿川佐和子(小学館文庫/2002年)小学校低学年の主人公の日常は、自由奔 放に伸び伸び生きる転校生・ウメ子と出会 うことで、少しずつ変わっていく。エッセイスト「つらいから青春だ」キム・ナンド・著/吉原育子・訳(ディスカ ヴァー・トゥエンティワン/2012年)韓国のソウル大学の教授が、悩める若者「たった一度の人生を変える勉強 をしよう」 藤原和博(朝日新聞出版/2015年)筆者が中・高校生に向けて、「覚えるだけ」 ではない勉強について丁寧にレクチャー。 著者が考案した、世の中のさまざまな問題 を考える「よのなか科」についてひも解く1 冊。「中卒の組立工、NYの億万長者に なる。」 大根田勝美(角川書店/2010年)長野の工場で組立工として働いていた著 者が、一念発起して英語を猛勉強。駐在員 の座を射止めて渡米後、セールスマンとし て出世し、夢をつかむまでを描いた自伝。に向けてつづった人生論。「青春は痛くて の著者の子供時代から着想を得た小説。 当たり前」と言い、今とこれからの生き方を坪田譲治文学賞受賞作。「夢をかなえるゾウ」水野敬也(飛鳥新社/2007年)どこにでもいる平凡なサラリーマンの主人 公は、ある日謎の生物「ガネーシャ」と出会 う。ガネーシャは主人公の夢を叶えるため、 次々に「課題」を出していく...。テレビドラマ化もされた人気作。読者に示してくれる。「新版 28歳からのリアル」戦略会議(WAVE出版/2008年)28歳を機に降りかかり始める、転職や結 婚、健康、住宅などの問題を、同年代の平 均収入額や初婚年齢など、リアルな数値と 共に紹介。2003年に発行された同書の 新装版。28Friday, October 6, 2017|Vol. 936|04 COVER STORY30


































































































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