Page 3 - NY Japion
P. 3
03|Vol. 934|Friday, September 22, 2017 COVER STORY清水素子さん @motokoshimizuイーストビレッジで見 つけたユニコーン。シ ョーウインドーに街の 景色が映り込んでい る。10月14日(土)開 催の「Jersey City Art & Studio Tour」 では、「NY-Tokyo」を テーマにした作品を展 示予定信号待ちの際にたまたま 見つけた男性の、Tシャ ツやタトゥーのデザインに ひかれた1枚荒井千晴さん @cara8080マンハッタンの碁盤 の目上に太陽が沈 む、「マンハッタンヘ ンジ」を目撃した時 の写真。まぶしすぎ て 、撮 影 時 は 前 を 歩く人が全く見えな かったそうだ写真撮影の人気スポ ット、ブルックリンブリッ ジ 。「 撮 影 時 は カ ッ プ ルが写真を撮っている の に 気 付 かなかった ので、後で驚きました」 と荒井さんスマホで写す 私のニューヨーク今や誰もが、片手にスマホを持っている時代。せっ かくならカメラ機能をもっと使いこなして、街の魅 力を撮影しよう! 今号では、ニューヨークのストリ ートフォトの魅力や、プロのフォトグラファーが教 えるケース別の撮影のコツを紹介。© cate_89/ Shutterstock.comスマホカメラで再発見ユニークな視点で 街を切り取るニューヨークの魅力  荒井さんは自身の作品 のポイントを、「アングルや 構図が常にユニークである ことを意識しています」と 語る。例えば、特に変わった 所のない美術館内では、作 品に向かって必死にスマホ を掲げる人々に注目。キャ プションで「アート鑑賞の 新しい形」とコメントを添 えた。荒井さんと同じ目線 で、街を歩きたいと思わせ る、そんな作品だ。きっかけはスマホの進化ジと、勤務先のミッドタウ ンが中心。通勤中と職場で の昼休憩時に、スマホを片 手に街をぶらつく。写真撮 影のことを考えながら街を 歩くと、見慣れた場所で も、日々新しい発見がある ことに気付いた。清水さん は「街を見る視野が広がっ た気がします」と語る。プラスする。「何かが起こっ ている瞬間よりも、これか らその人がアクションを起 こしそうな、『物語の始ま り』を写真で表現できた ら」と清水さん。  一方、マーケティングコン サルタントの荒井千晴さん にとって、昨年登録したイ ンスタグラムは、当初「見る 専用」のツールだった。他人 が上げる写真の数々を眺 めているうちに、自分でも 何か撮ってみたくなり、日 常風景を写し始めたとか。  翻訳家の清水素子さん が、ニューヨークでストリー トスナップを精力的に撮り 始めたきっかけは、2年前 のクリスマスにアイフォン 7を手に入れたことだっ た。  最初はインスタグラムに アップロードしているだけ だったが、やがてデジカメ 熱も再燃。昨年の秋にはつ いに初の写真展を開催し た。作品撮影とは別に、今 でもスマホでの撮影は日課 になっている。「もうとりこ です。毎日、ちょっとインス タに写真を上げ過ぎかな」  「街を歩いていて、美しい もの、面白いもの、カラフル なもの、普通じゃないもの を見つけたら、いつでもスマ ホを構えます」と荒井さ ん。作品は自分で足を運ん だ、市内各地で撮影。季節 を感じるイベントやショー  「それまで使っていた携帯よりも、格段に画質とカメラの機能性が上がって、 のホームや信号待ちの交 写真を撮るのが一層楽しく 差点などで、ほんの一瞬す なったんです」と清水さん。 れ違った、ニューヨーカーた  撮影の舞台はもっぱら、 ち。編集でモノクロ加工を 住んでいるイーストビレッ 施して、ドラマチックさを  アカウントの簡潔な自 己紹介「I♡NY」の言葉 通り、荒井さんは今日もス マホ片手に、愛しい街を歩 く。  一番好きなテーマは、駅ニューヨークで日常的にストリー トスナップを撮る、二人の読者に、 当地での写真撮影の醍醐味(だい ごみ)を聞く。と清水さんは笑う。ウインドー、街角のグラフ ィティーアートなど、ニュー ヨークらしいカラフルな風 景が多い。


































































































   1   2   3   4   5