Page 4 - NY Japion
P. 4
A Washington Square PARKD Jefferson Market Library1833年建設の建 物 は 以 前 は 裁 判 所 、刑 務 所 と し て 使用されていた時 期もあるG OLD Merchant’s House市内で最も取り憑 かれているといわ れ る 1 8 3 2 年 建 設 の建物。当時の生 活様式を紹介する 博物館でもある      H THE Public Theater数々の逸話があるワシントンスクエ ア。写真は絞首刑が行われたとさ れる木           10 251919商品名は「The Ghost Meter EMF Sensor」 だ が 、つ ま り は「 電 磁 場(electromagnetic field)」の測定器。ゴー スト の 検 証 に 欠 か せ な いとされるが、今回はあく まで参考として使用。目 盛りは0~5ミリガウス。 2~5ミリガウスがレッド ゾーン。B Triangle Shirtwaist Factory       E Stone Wall inn市内で史上3番目に被害 者の多かった火災事故の 現場。今はNYUの施設C House of Death1850年代建設の住宅で、作家、 セレブが住んだ場所で殺人事件 があったのも有名な場所同性愛者権利運動の始ま り、ストーンウォールの乱が1969年に起こった場所F Northern Dispensary              建築に携わった劇作家、ジョ      1831年建設の建 物で、1980年代 まで歯科医院だっ た が 、エ イ ズ 患 者 の治療を拒み訴え ら れ て 閉 院 。そ の あ と 2 0 年 以 上 空 き家のままセフ・パブの幽霊が出るというI St. Mark’s Church      1795年建設。地下に埋葬さ れるスタイベサント提督の幽 霊が徘徊するといわれる98Friday, July 15, 2016|Vol. 873|04COVER STORRRYYY                市内でも有数のホーンテッド(取り憑き)スポットを、やや霊感 のある編集Tを筆頭に幽霊探知機を手にした調査隊が訪れた。  調査隊が訪れたのは、幽 霊話、都市伝説の宝庫、ワ シントンスクエア。かつては 無縁墓地、公開処刑場とし て使用され、 世紀には疫 病で亡くなった2万人の遺 体が今も埋葬されていると いう逸話が残る。しきカップルに、「なにやっ ているの?」と怪げんそう に声を掛けられる。記事を 書くためだと説明し、公園 の歴史を聞かせると、二人 は「クール!」と大はしゃぎ で 、「 頑 張 っ て 退 治 し て て ね!」と応援してくれた。配し始めた頃、「ストーン ウォールイン」(E)の前を 通り掛かると探知機がけ たたましい警告音を鳴ら す。これまでの反応の弱さ に電源を入れたままにして いたのだが、昨今の情勢か  公園内を回り始めて   気を取り直して、公園横 分、予想に反して針はピク にある「トライアングル・シ リとも動かない。そこで絞 ャツ・ウェイスト・ファクト 首刑が行われたとされる、 リー」(B)へ。1911年くなったという。陰気で嫌 通称「死の家」(C)や、かつ な雰囲気を醸し出す建物 ては刑務所もあった「ジェフ の前で探知機をオンにする ァーソン・マーケット・ライ と、警告音を発し、針が振 ブラリー」(D)と「出る」と り切れた。 いわくつきの建物を次々にていたため冷や汗をかく。 同性愛者権利運動発祥の 地だけに、世界中から強い 感情のエネルギーが集まる のもうなずける。そしてそ のはす向かいには、183 1年建設の「ノーザンディ スペンサリー」(F)がある。 編集Tが当地に来て以来、 もっとも「やばい」と感じた 場所だという。かつて作家 のエドガー・アラン・ポーも 通院した診療所があり、1 980年代まで歯科医院 だった。 年に所有者が代 わったものの、特殊な建築 構造ゆえ改築が進まず、以 来未使用のまま。幽霊目撃 談は特にない場所だが、と にかく不気味な雰囲気が 漂う場所で、探知機の反応 は期待通りマックス。「首吊りの木」(A)に探知 3月 日、建物の上階にあ 機を直に当ててみたが無反 った工場で火災が発生。当 応。それどころか、怪しい動 時、高層ビル火災の対策が きをしていたため観光客ら なく、146人の女性作業  グリニッジビレッジには 回る。しかし、探知機の反 大作家マーク・トゥエイン 応はどれもいまいち。「これ や 世紀のセレブたちが住 で記事が書けるのか」と心員の多くが飛び降りて亡 み、幽霊目撃情報が多い、 ら警官が店の前を警備し  その後、イーストビレッ ジに移り、市内一取り憑か れているといわれる「オー ルド・マーチャンツハウス」(G)、幽霊目撃談が多い 「パブリックシアター」 (H)、地下に眠るスタイベ サント提督の幽霊が出る といわれる「セントマーク ス・チャーチ」(I)を回る が、出るといわれる場所はどれも反応アリだった。   気付いたのは、反応があ る場所は、必ずといっていい ほど歴史ある建物であった り、さまざまな逸話が残る場所だということ。そして、 それを調べ、知ることで図 らずもがな街や人物たち の歴史を知ることになる。 思い出すことも供養だと 言われるが、何だか「彼ら」 の思惑通り、ホーンテッド スポットを巡らされた気に なった。


































































































   2   3   4   5   6