今週のニュースダイジェスト<〜11月15日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<トライステート>

トランプ前大統領 支持伸ばし勝利宣言

5日の大統領選の結果、ハリス副大統領がトライステートで選挙人を獲得したが、州の特定地域では有権者の多数がトランプ前大統領の支持に回った。6日付ABC7ニューヨークによると、ブルックリン区やクイーンズ区でハリス支持が弱まった一方、人口の半分以上をラテン系が占めるブロンクス区では、トランプ票が前選挙の倍となるデータが示された。ロングアイランドでもラテン系と黒人の男性から多くの票が投じられ、トランプ支持が圧倒的となった。ペース大学の准教授は、トランプ陣営による人種分断の煽りが黒人票の動きに影響した可能性に言及した。

<オールバニ>

州民の権利保護へ トランプ当選を受け

ニューヨーク州のキャシー・ホークル州知事とレティシア・ジェームズ司法長官は、ドナルド・トランプ次期大統領が2期目の就任準備を進める中、ニューヨーク州民の権利を守る措置として「エンパイアステート・フリーダム・イニシアチブ」を発表した。6日付パッチが伝えた。妊娠中絶権、市民権、銃規制、環境問題など、新政権下で脅かされる可能性のある州民の権利保護のため、知事室の連邦事務局、顧問弁護士事務所、国土安全保障省などの機関の代表が連携して対応にあたる政策で、知事は、想定されるリスクに向けすでに取り組みを始めていると述べた。

<マンハッタン>

2万人がパレード ベテランズデー

第105回を数えるニューヨーク市のベテランズデーパレードが11日、マンハッタン区5アベニューで行われた。同日付CBSニューヨークが伝えた。主催した連合退役軍人評議会によると、300近いマーチング隊と車両ユニットを含む2万人が全米各地から集まり行進した。今年の主役は海兵隊で、アフガニスタンに従軍し、名誉勲章を受けた海兵隊員のダコタ・メイヤーさんがグランドマーシャルを務めた。名誉マーシャルに選ばれたメルセデス・エリアス大尉は増え続ける女性退役軍人の代表として、歴史を通して女性退役軍人の奉仕と犠牲を見ていくことの重要さを語った。

<ニューヨークシティー>

プリペイドカード 移民への配布終了へ

ニューヨーク市は7日、物議を醸した移民へのプリペイドカード配布を年末で終了すると発表した。同日付CBSニューヨークが伝えた。市は360万ドルを費やし、ホテルなどのシェルターに住む約2600の移民家庭に食料や必需品購入用のプリペイドカードを配布した。広報担当者は、即時対応カード配布の試験プログラムは、食品ロスを減らして適切な食事の提供をし、地域経済を活性化させたが、移民へのより良い計画へ移行するため、契約更新をしない選択をしたと述べた。カードの発行は無入札で参入したモビリティ・キャピタル・ファイナンス社が請け負っていた。

<ブルックリン>

保険詐欺で逮捕 自動車事故偽装

ダイカーハイツ地区に住む男が高速道路で事故を偽装したとして6日、逮捕された。8日付NBCニューヨークによると、マイケル・マルティネス被告(28歳)は先月16日、ベルトパークウェーを走行中のアスフィア・ナターシャさんの車の前に割り込み停車、ホンダ・シビックをバックで故意に衝突させた。事故を装った映像は被害者の車載カメラで捉えられ、ネットで拡散された。起訴状によると、シビックには運転席の女性とマルティネス被告を含む四人が乗っており、一人は後を付いてきた別の車で現場を去った。被告は事故偽装、器物損壊、無謀運転罪などに問われている。

<ブロンクス>

ブーン監督残留 球団オプション行使

ニューヨークヤンキースは8日、アーロン・ブーン監督の来季の球団オプションを行使し、同監督は8年目のシーズンを迎えることが決まった。同日付NY1によると、ブーン監督はヤンキースを603勝429敗の成績に導き、三度のAL東部タイトルと一度のペナントを獲得。ゼネラルマネージャーのブライアン・キャッシュマン氏は、「アーロンは球団に安定をもたらし、選手と良い関係を育む卓越した能力を持っている。要求とプレッシャーの多い場でスキルを発揮できる優れた監督だ」と述べた。ブーン監督は球団がチーム指導に信頼を寄せてくれることに感謝の意を表した。

<ロングアイランド>

ストリートレース 取り締まり本部設置

週末に起きた車の暴走行為により道路が損壊し、緊急対応者が負傷したことを受け、サフォーク郡警察は違法なストリートレースに対する取り締まり本部を設置した。8日付FOX5ニューヨークによると、ソーシャルメディアには同郡内を暴走したり、警察車両のタイヤを切ったり、炎上する車から脱出する動画などが出回っており、すでに数人が逮捕された。先月にも別の暴走行為で女性が車にひかれる事件があり、当局は保安官代理、ハイウェーパトロール官、犯罪分析センターと協力の下、事件の防止を図る。また、逮捕につながる情報提供に500ドルの報奨金を提示した。

<クイーンズ>

SUVが爆発 負傷者はなし

サウスオゾンパーク地区で8日午前6時47分、通りに駐車していた車が爆発し、7軒の家と少なくとも5台の車が被害を受けた。同日付PIX11によると爆発音は800メートル先のジョン・F・ケネディ国際空港でも聞こえたが、怪我人はいなかった。車は配管工のディネル・ハリチャレンさんが仕事の機材を乗せていたSUVで、FDNYは車内のアセチレンガスのボンベが爆発の原因と見て調査している。朝7時を過ぎると人通りが増えるため、「子供たちが歩く時間に爆発していたら、全く違った朝になっていたかもしれない」と住民は語った。

<ニュージャージー>

干ばつ続くNJ 山火事相次ぐ

ニュージャージーとニューヨーク両州に広がるジェニングスクリークで山火事の消火が続いている。11日付ABC7ニューヨークによると、ニュージャージー環境保護局は、20%鎮火した同日夜の時点で3500エーカーが焼け、100%鎮火されるまでに5000エーカーに達すると見ている。ニューヨーク州立公園の18歳の職員が消火活動中に死亡し、近隣の町はベテランズデーの行事を延期した。干ばつによりニュージャージー州ポンプトンレイクスやジャクソンタウンシップなどでも立て続けに山火事が起きており、森林火災サービスは先月1日から537件に対応している。

NYジャピオン 最新号

Vol. 1273

トランプ大統領による新政権 第2章が遂に動き出す

米大統領選挙は今月5日投開票され、米東部時間6日午前5時30分過ぎに共和党候補のドナルド・トランプ前大統領(78)の勝利が確実となった。一方、民主党候補だったカマラ・ハリス副大統領は6日午後、首都ワシントンで演説し敗北を認めた。支持者らに向け、理想のために戦うことを「決してあきらめない」よう訴え、「この選挙結果は私たちが望んだものではない」としながらも、平和的な政権移譲が必要だと強調した。1期目とは全く異なると言われるトランプ政権2期目の行方はいかに。

Vol. 1272

リトルポルトガル味めぐり

ニュージャージー州ニューアークはポルトガルからの移民とその子孫が多く暮らしていることで有名だ。今週は日本人の舌にも合うポルトガルの味を探訪、併せてリトルポルトガルの成り立ちにも迫る。

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。