今週のニュースダイジェスト<〜10月11日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<ニューヨークシティー>

道路脇コンポスト 市内全区に拡大

6日、カーブサイドコンポストがニューヨーク市内全区に拡大された。3日付ゴッサミストが伝えた。プログラムはネズミ問題解決や持続可能性の促進を目的にクイーンズ区とブルックリン区で始まった。今後はコンポストが全市民の義務となり、4戸以上の建物は収集容器の保管場所を提供しなければならない。対象は食品や食べ物で汚れた非防水加工の紙類、庭ゴミで、公園や庭園の土や堆肥にして造園業者への販売や家庭菜園に配布、再生可能エネルギーに変換される。来年4月より違反した場合の罰金が課され、8戸未満の建物は100ドル以上、より大きい建物は300ドルとなる。

市幹部の辞任続く 公安担当副市長が辞任

6日、フィリップ・バンクス公安担当副市長が辞任した。7日付NBCニューヨークが伝えた。数日前にはシーナ・ライト第一副市長が辞任する見込みと伝えられ、エドワード・カバンNYPD本部長、ティム・ピアソン上級補佐官など数週間で市幹部六人が辞任している。マリスト大学の世論調査では市民の3分の2以上がエリック・アダムス市長の辞任を求め、63%が辞任しない場合はキャシー・ホークル知事が市長を解任すべきだと考えているが、市長は無罪を主張し、職務にとどまると話している。連邦検察は2日、関連捜査を進めており、市長を余罪で起訴する可能性が高いと述べた。

<マンハッタン>

都会の緑のオアシス 市が立ち退きを要求

ローワーマンハッタン地区にあるエリザベス・ストリート・ガーデンが、所有者である市から14日以内の立ち退きを求める通知を受け取った。3日付パッチが伝えた。この緑豊かな都会のオアシスを救おうと、ロバート・デ・ニーロ、パティ・スミス、マーティン・スコセッシなどの有名人や老若男女から90万通以上の嘆願が寄せられたが、市は123戸の低価格住宅建設を計画しており、ニューヨーク市住宅保全開発局の資料によると「ヘイブン・グリーン」開発地区の住宅の30%は元ホームレスの高齢者のために確保される。市はまた、かなりの大きさの緑地が保全されると主張している。

元知事と義理の息子 集団暴行の標的に

4日、マンハッタン区のアッパーイーストサイド地区でデビッド・パターソン元州知事とその継子が暴行され、少年二人と成人男女が逮捕された。7日付ABC7ニューヨークが伝えた。午後8時半頃、視覚障害を持つ元知事と義理の息子で元共和党市長候補のカーティス・スリワ氏の実子であるアンソニー・スリワさんが自宅近くを散歩中に、顔見知りの数人を含む五人と口論になり、顔と体を殴られた。その後、少年二人が両親と共に警察に出頭。その後34歳女性と40歳男性が逮捕され、12歳と13歳の少年と男女が暴行の罪で起訴された。元知事とアンソニーさんの容体は安定している。

<クイーンズ>

地下鉄無差別攻撃 82歳女性を突き飛ばす

2日、クイーンズ区の地下鉄フラッシングメインストリート駅で何者かが82歳女性を突き飛ばした。同日付ニューヨークポストが伝えた。女性は停車中の電車に頭を打ちつけて線路に落ち、病院に運ばれた。最近、地下鉄では事件が相次いでおり、先月19日にはジェファーソンストリート駅でライターを貸すよう頼んだのに無視されたという理由で、62歳女性が顔を殴られ線路に突き落とされた。24日には138丁目グランドコンコース駅でいさかいの末に45歳男性がナイフで胸を刺され、25日には116丁目コロンビア大学駅で51回の逮捕歴のある男が強姦未遂を起こした。

<ブルックリン>

マクギネス大通り 自転車レーンを設置

運輸局は2日、ブルックリン区グリーンポイント地区の4車線のマクギネスブールバード南部を2車線にし、各方向1車線を駐車場にすると発表した。同日付NY1が伝えた。計画は何年も進退を繰り返した後、同局が全4車線維持を発表した1カ月後に正式決定。カリヤーストリートとミーカーストリート間で実施し、駐車場は自転車レーンの防壁となり、歩行者用安全地帯も設置する。工事は今秋始まり、年末までに完了する。地元企業への影響や近隣の交通量増加の懸念もあり、同局は状況を監視し、必要に応じて調整する。

<ブロンクス>

地方検事局長を解雇 部下に投票を強要

ブロンクス地区検察局の元局長が部下に「ファブ・オーバー40」美人コンテストで自身への投票を強要したとして解雇された。7日付ゴッサミストが伝えた。ジェシカ・ロサド元犯罪被害者支援局長は昨年10月に1カ月間以上、職場のメールやのグループチャットで37人の部下に24時間ごとのオンライン投票や友人や家族への共有を求めるメッセージを繰り返し送った。元局長は2021年10月より勤務し、昨年は年収16万ドルを得ていたが、今年4月5日に解雇された。市の利益相反法は「公務員はその地位を利用して金銭的及び個人的利益を得てはならない」としている。

<ロングアイランド>

ギャング団の女 殺人幇助等で懲役50年

2017年にロングアイランドでMS13ギャングが四人を殺害した件で、1日にレニス・エスコバル被告(24歳)が懲役50年の判決を受けた。2日付CBSニューヨークが伝えた。「ラ・ディアブリタ( 小さな悪魔)」と呼ばれた同被告がマリファナを吸おうと16〜20歳の若者五人を公園に誘い込んだところを他のメンバーがナイフなどで襲い、一人は逃げたが四人が死亡。検察によると彼らは被害者を「敵対するギャングで、SNSでMS13を侮辱した」と犯行に及んだ。この事件で12人以上が起訴され、同被告は有罪判決を受けた五人目となる。

<ニュージャージー>

港湾労働者スト 暫定合意で3日で終了

1日深夜に始まった港湾労働者のストライキは、ニュージャージー州拠点の国際港湾労働組合(ILA)と米海運連合が暫定合意に達したとして3日で終了した。3日付amニューヨークが伝えた。ストは主に自動化と賃金を争点としていたが、ILAによると今後6年間は東海岸とメキシコ湾岸に完全自動化及び半自動化ターミナルを設置せず、組合員が職場復帰するのに「十分な」賃金で合意したが、「残りの案件は今後90日間、来年1月まで交渉を続ける」とした。スト中は商品不足や価格上昇を恐れた人々によるトイレットペーパーなど日用品の買いだめが起きていた。

NYジャピオン 最新号

Vol. 1271

冬に飲みたくなる、贈りたくなる ウイスキー魅力再発見

ウイスキーといえば、近年ジャパニーズウイスキーが世界で注目を集め、希少価値も上がっているようだ。ウイスキーには、シングルモルトや、ブレンデッド、グレーンなど種類によって味が異なり、銘柄ごとの個性を楽しめるのも魅力だ。そこで今回は、ニューヨークでウイスキーの魅力を再発見してみよう。

Vol. 1268

ニューヨーカーも絶賛 日本人オーナーの古着屋さん

日本人ならではの感覚や知識、審美眼を活かしたビンテージショップが、ニューヨーカーや観光客から人気を集めている。おしゃれが楽しくなる秋、お散歩がてら出かけてみよう。