ニュースダイジェスト 

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マンハッタン

2020年市予算を発表
前年より10億ドル増額

ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は16日、合計953億ドルに及ぶ2020会計年度の暫定予算案を発表した。同日付ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えた。

税収増加の減速および州予算の不足による市の医療プログラムへの影響が懸念されるにもかかわらず、19年度予算よりもおよそ10億ドルの増額という、ここ数年に比べ低い増加率となった。歳出の増加は、労使紛争の解決、債務元利払い、教育、刑事司法制度改革などによる。

市のメディケイド負担金はおよそ年54億ドルで、その大半は州と連邦政府が負担。しかし、州予算が大幅に赤字となっているため、市のメディケイド負担増額が予測される。市長は、「州が運営するMTAも市の負担増額を求めており、現行の5カ年資金計画に対して30億ドルの供出を求めている」と述べた。


クイーンズ

落下した合板で女性死亡
市が建物を調査

事故があったのは、メインストリートと41ロード付近。死亡したのは67歳の女性で、遺族らは「非常に家族思いの祖母だった」と語っている。

市建築局は、合板が落下した建物の屋上で、長時間にわたって構造を検査。同建物には無許可の改装、違法広告など40件以上の苦情が同局ウェブサイトに寄せられていたため、同局は工事中止命令を出した。また、歩道にはさらなる落下から歩行者を守るための覆いが設置された。

ビル・デブラシオ市長は、「建物の徹底的な調査を行う」と述べた。


ブロンクス

刑務所で麻薬密輸
刑務官、受刑者らを起訴

ニューヨーク東部地区連邦検事局は14日、麻薬や禁制品をライカーズ島刑務所に密輸していたとして、刑務官や受刑者、供給者ら21人を逮捕、起訴したと発表した。同日付パッチが伝えた。

リチャード・ドノヒュー連邦検事によると、被告らはおよそ1年にわたり、マリファナ、合成マリファナ、鎮痛剤のサボキソン、携帯電話などを違法に運び込んだとして、共謀罪および麻薬密輸罪などで起訴された。捜査はFBIが1年間にわたって行い、禁制品をライカーズ島に持ち込んだ犯罪組織を摘発。禁制品には「オークランド・レイダーズのジャージ=マリファナ」「ジャングル=ブルックリン」といった創造的なコード名が使われていた。

同検事は「刑務官の汚職は刑務所全体の警備上のリスクをもたらす。公務より個人の富を優先させる人々を徹底的に調査し、訴追し続ける」と話した。

同日、摘発した密輸組織の12人がブルックリン連邦裁判所に出頭。被告らは有罪判決を受けた場合、最高5年の実刑が科せられる。


マンハッタン

スーツケースで女性攻撃
新年の通り魔事件

マンハッタン区ヘルズキッチンで今月1日深夜、キャスター付きスーツケースで通り掛かりの63歳女性を攻撃したとされる容疑者の男が、暴行と武器不法所持、嫌がらせの容疑で15日に逮捕された。NYPDが16日に発表し、同日付NBCニューヨークが伝えた。

事件が起きたのは、年が明けた1日深夜。被害者の女性は、現場付近に住む家族の家で大みそかを祝った後の帰宅途中で、51ストリートと10アベニュー付近の歩道を歩いていた。

容疑者の男は事件が起きたストリートに住んでおり、女性とは面識がなかったという。

攻撃の様子は監視カメラに録画されていた。男は女性の顔を数回殴り、女性が地面に倒れると、キャスター付きスーツケースで女性の顔をさらに殴った後、逃走した。

被害女性は、「男の攻撃により、目の上に大きなこぶができ、出血したため、タクシーで救急医療室に向かった」と地元メディアに語った。女性の目の周りには、事件後10日以上経過したにもかかわらず、あざがまだ残っている。


アップステート

11歳少年死亡
インフルエンザが原因

エリー郡ハンバーグ町で11日、11歳の少年がインフルエンザの合併症により、入院先の病院で死亡した。14日付フォックス5ニューヨークが伝えた。

死亡したルカ・カラニ君の母親によると、ルカ君がインフルエンザにかかってから3日ほど経っても症状が改善せず、病院に連れて行ったところ、インフルエンザの合併症である敗血症性ショックと診断された。

ルカ君の病状はその後も悪化し、ついに心肺停止となり死に至った。ルカ君はインフルエンザの予防接種を受けていたという。

ルカ君は昨年12月に11歳になったばかり。NFLバッファロー・ビルズのファンで、将来はオハイオ州立大学への進学を夢見ていたという。葬儀は18日に行われ、通っていたフロンティア・パインハースト小学校のウェブサイトは追悼メッセージを載せた。


ブルックリン

祭壇にジュースまく
警察が男を精神鑑定に

ブルックリン区グリーンポイントで14日、カトリック教会の祭壇を「冒とく」した男が、精神鑑定を受けるために病院に搬送された。同日付amニューヨークが伝えた。

ブルックリン教区が14日に公開したビデオによると、事件は今月12日、同区マンハッタンアベニュー882番地の聖アントニオ・パドヴァ教会で発生。日曜ミサの最中に男が祭壇に近づき、液体をミサで使用していた杯に注いでから、ミサを行っていたジョシー・バトート神父にも液体を掛けた。

同教区によると、警察が94分署から同教会へ到着するまでの間、ミサに出席していた信徒らが男を拘束。NYPDは精神鑑定のため、男を同区ウッドフル病院に搬送した。

ブルックリン教区は、男の注いだ液体を赤いジュースと特定している。

一方、バトート神父は騒動を引き起こした男を思いやり、「この男性のために祈ります。ミサの後、私を気遣い、慰めてくれた教区民に感謝します」と声明を発表。ミサに出席するカトリック教徒は「祭壇の近くに座り、信仰共同体として一つになれるよう、そして司祭がより快適に感じることができるように勧めます」と話した。


ニュージャージー

警官にボディーカメラ
汚職で8人逮捕受けて

ニュージャージー州パターソン市で、FBIの捜査により、警官8人らが犯罪捜査で押収した金銭などを横領したとされる汚職事件が発生した。これを受け同市は、警察官が着用する150台のボディーカメラを購入することを発表した。16日付PIX11が伝えた。

同カメラの購入は、市長と市の公安委員会の要請で行われ、予算はおよそ50万ドル以上かかる。購入には犯罪没収資金を投入する予定で、同市のアンドレ・セイエ市長は、「警察署と一般市民の交流においては、誰もが責任を負うという哲学を持っている」として、購入する価値があると話した。

同カメラは、独自のバッテリーとハードドライブが搭載され、本体をタップすることで録画できる。

今回の措置を市が決定したのは、パターソン署のマイケル・シェフ巡査部長が起訴された1週間後だったという。同巡査部長は、麻薬捜査で押収したおよそ2000ドルを、自身で保管していた罪に問われている。FBIに逮捕された8人目の警察官だった。


ニュージャージー

飛行機が空港に緊急着陸
エンジン火災が原因

15日夜、ニュージャージー州のニューアーク国際空港からロサンゼルスに向かったユナイテッド航空機1871便が、機械的故障のため離陸してまもなく同空港に緊急着陸した。16日付フォックス5ニューヨークが伝えた。

乗客の1人は、同機が火を噴いている映像をツイッターに投稿。別の乗客のニコル・アダモさんも、「人生で最も恐ろしい体験だった。フライトは修理のために2時間遅れた後に離陸したが、右側の翼から火花が出ているのが客席から見え、エンジンの一つが故障しているように見えた。機内アナウンスが行われていたが、乗客の叫び声で何も聞こえない」とツイッターに投稿した。

複数のフライト追跡データによると、同機はボーイング社製757—224機で、15日午後9時半ごろに離陸し、36分間滞空していた。

ユナイテッド航空の広報担当は、同機に機械的故障が生じたと発表。同機の乗客らは、他の便に振り替え手続きが行われたと発表した。


オールバニ

養子に出生証明書の原本
成人後に裁判所命令なしで入手

ニューヨーク州で里親に育てられた養子が、成人してから自身の出生証明書の原本を入手できる、新しい法律が15日に発効した。同日付NBCニューヨークが伝えた。

1930年代に制定された法律では、養子になる前の出生証明を入手するためには裁判所命令が必要だった。元来、子供の養育を放棄した親のプライバシー保護を目的としていたが、ソーシャルメディアとDNAテクノロジーによって、離れていた血縁者とつながることが容易になり、認識が変わってきたことが挙げられる。

今回の新法発効により、同州は養子が出生証明の原本を入手できる、全米で10番目の州となった。

養子縁組に関する法改革を推進する団体は今年、ウェストバージニア州を始め、コネティカット州、マサチューセッツ州、メリーランド州でも、同様の法律可決を目指している。


オールバニ

プエルトリコ援助
知事が専門家を派遣

ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は15日、プエルトリコ地震の被害支援として、新たにエンジニアや電力専門家、精神衛生の専門家を派遣すると発表した。同日付デイリーニュースが伝えた。

プエルトリコでは、7日に発生したM6・4の地震による大規模停電が続いており、電力復旧を支援するため、同州電力公社からエンジニアと電力専門家8人が新たに派遣される。すでに10人の専門家が派遣されているが、同知事は、「米連邦政府が、困難な時期に米国民を支援する責任を放棄している中、われわれは支援の強化を続けていく」と述べた。

同州精神衛生局は、地震による住民のトラウマ対応のため、専門家を派遣する。さらに、建築物の構造に対する地震の被害を検証するためのチームも同地に派遣される予定。


マンハッタン

街にコアラのぬいぐるみ
オーストラリア山火事寄付

数か月続いているオーストラリアの山火事で被害を受けた、野生動物に対する募金の継続を奨励するために、10日、ニューヨーク市の街角に、木や支柱につかまったコアラのぬいぐるみが出現した。15日付ABC7ニューヨークが伝えた。

タイムズスクエアやワシントン・スクエア・パーク、コロンバスサークルなど市内の通行量の多い場所に、コアラのぬいぐるみ100個がボランティアの手によって設置された。

通行人がその場で募金を行えるよう、ぬいぐるみには募金手続き用のウェブサイトにリンクするQRコードが記載された、札が付けられた。寄付金は、オーストラリア最大の野生動物支援団体「WIRES」に送られる。10日から始まったこの試みにより、5日間で1万1000ドルが集まった。

同国ビクトリア州のエネルギー、環境、気候変動大臣であるリリー・ダンブロージオ氏は、「問題はもちろん野生動物についてだけではなく、エコシステム全体が修復の機会を必要としている」と語った。


マンハッタン

アイスと動画サイト
コラボ商品を発表

アイスクリームを販売するベン&ジェリーズは15日、動画配信サービス大手のネットフリックスとのコラボレーション商品「ネットフリックス&チルド」を発表した。同日付ABC7ニューヨークが伝えた。

同社の映像を観ながらリラックスするという意味の「ネットフリックス&チル」をもじった商品名で、「同社の映像を一気見するように、病みつきになること間違いなし」と宣伝している。

同アイスには、ピーナツバターのアイスクリームにプレッツェルとブラウニーが練りこまれている。アーモンドミルクをベースに、完全菜食主義用の材料を使った、乳製品不使用のバージョンも同時発表された。世界中の食料品店や、ベン&ジェリーズの直販店「スクープ・ショップ」、オンラインからも購入できる。


クイーンズ

出身女優がアナウンス
MTAで初の試み

16日、マンハッタン区とクイーンズ区を走る地下鉄7ラインで、女優のオークワフィナが録音した車内アナウンスが流れ、その快活な声とユーモアで話題となった。同日付ニューヨークタイムズが伝えた。

オークワフィナ(本名ノラ・ラム)が主演する、コメディ・セントラルの新番組「ノラ・フロム・クイーンズ」の宣伝キャンペーンの一環で、22日まで行われる。

MTAが有名人の車内アナウンスを導入するのは、これが初めて。今回のアナウンスに対する乗客の反応により、他の有名人を起用していくかどうかを決定するという。

オークワフィナはクイーンズ区フォレストヒルズ出身で、ラッパーから女優となった。映画「クレイジー・リッチ・アジアンズ」に出演した他、「サタデー・ナイト・ライブ」でホストを務めるなど、人気急上昇中。

また、5日に開催された第77回ゴールデングローブ賞では、主演した映画「フェアウェル」で、アジア系女優として初めて、コメディー・ミュージカル部門の主演女優賞を受賞した。

 

 

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