巻頭特集

米国の大学にまつわる受験事情を!

予習しておこう!
米国大学進学の「豆知識」

3ページに登場した大学コンサルタントのジャクソン悦子さんに、知っておくと便利な受験用語について教えてもらった。学校選びや受験準備の参考にしよう。


能力検定試験
SAT

SATScholastic Assessment Test)とは、米国の大学進学希望者を対象とした能力検定試験。日本のセンター試験のように、各地で実施される共通試験を受験し、そのスコアを志望大学に提示する。米国の大学の合否判定に用いられる書類のうちの重要な要素の一つ。ただし、SATが何点以上あれば合格というような明確な線引きがあるわけではない。また、SATはセンター試験とは異なり、年に複数回の受験が可能。科目は、Reading Writing and Language国語)とMath(数学)の2科目。どちらもマークシート方式で、配点は各800点。また、SATと同様の扱いのACTAmerican College Testing)という能力検定試験もある。


授業料と奨学金の申請
Tuition and Scholarship

米国の大学は高額な授業料で有名。ハーバードやMITなどの名門私立大は、年間の学費だけで5〜6万ドルで、州立大学でも1万ドルは必要となる。一方で、授業料・寮費をサポートするファイナンシャルエイドの選択肢は潤沢にある。援助金には①低金利学生ローンやワークスタディー(在学中に働きながら学費を返す制度)など要返済のものと、②スカラシップ(奨学金)やグラント(低所得家庭出身者への学費援助)など返済不要のものがあり、願書提出時に奨学金の申請書を添える。


卒業後の進路
After Graduation

米国ではいわゆる「就活」はなく、卒業時期に企業からの勧誘を受けたり、あるいは自分を企業に売り込み自力で就職先を見つけることが主流。学部在籍中から興味のある企業に働き掛け、夏休み中のインターンの仕事を探す場合も、大学での成績提出が求められる。ちなみに企業は、大学3年時に採用されたインターンの中から将来の社員を選抜する場合も多い。


入学願書
Application Form

米国の大学には、日本のように一斉の入学試験がないため、大学ごとに決められた出願期限(Application Deadline)に合わせて、願書、(高校の)成績証明書、エッセー(作文)、推薦状、奨学金申請書などさまざまな書類を提出して審査を受ける。大学によっては、書類に加えて面接も行う。一人一人の出願者について、さまざまな角度から慎重に審査するので、合否の判定には時間がかかる。1月がピークだが、中には定員になるまで出願を受け付ける大学もある。多くの大学が出願手続きのオンライン化を進めており、ウェブサイト上に願書と出願手順を掲載している。


キャンパスツアー
Campus Tours

大学のキャンパスを見学するツアーのこと。別名「カレッジツアー」。各大学で年間を通じて開催している。大抵、高校3年時または4年時に家族と一緒に数校の大学を訪れ、授業内容、施設、食堂、寮、学生生活、大学が提供するプログラムなどを見学する。通常、入学担当者による説明会と在学生代表(優等生)によるウオーキングツアーで構成されるが、昨年からはライブストリームのバーチャルツアーや説明会が盛んに行われるようになっている。


大学ランキング
Best Colleges

大学のランキングで最も信頼度が高いのが、1983年から続くUS News and World Report社が毎年発表するベストカレッジ・ランキング(usnews.com/best-colleges)。全米1452校を卒業率や教授陣の質、奨学金の量、学生ローンの依存率など17の評価カテゴリーに分けて詳細に分析している。

ただしランキングは、あくまでも学力や授業料、奨学金の判断材料にすぎないのであくまで目安に。


学生ローン
Student Loans

日本では学生ローンというと学生を対象に低金利で融資する消費者金融業を指すが、米国の学生ローン(Student Loans)は学生が授業料を払うために利用する借金システムのことで、日本の教育ローンに近い。連邦政府系と民間金融機関系があり、前者が低金利(2.75%)、後者が高金利である。政府系はさらに金利負担のある/なし、親を連帯保証人に指定できるものに分かれる。一般的には在学中の金利を政府が負担する補助ありローンが推奨されるが、実家収入の審査がある。コロナ禍の措置で、現在政府系学生ローンは金利免除となっている。


寮生活
Dormitory

米国の大学生の多くは、実家から離れたキャンパス内または近くの学生寮の一室を借りて一人暮らしをする。日本でいう学生アパートよりも、大学が管理運営する寮(ドミトリー)の方が一般的だ。朝昼晩の食事代も寮費に含まれており、寮併設の食堂で毎日食べることができる。

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