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Friday, November 10, 2017Vol. 941 34 ||11 1612桂三輝■カナダ・トロント生まれ。トロント大学で古典演劇を学び、在学中から劇作家、 作曲家として活動。能楽や歌舞伎に興味を持ち、1999年に訪日。2003年から英語 落語の活動を始める。07年、大阪芸術大学大学院芸術研究科に入学し創作落語を 研究。08年に桂三枝(現・六代桂文枝)に弟子入りし「桂三輝」と命名される。09年 にカナダで英語落語の初舞台。14年に7カ国での公演を行う。 www.katsurasunshine.com17桂三輝 オフブロードウェー公演11/16(Thu)~12/3(Sun)Soho Playhouse15 Vandam St.(bet. 6th Ave. & Varick St.) www.rakugo.co.uk チケット:30ドル特別インタビュー落語家桂三輝 落語の笑いは月 日(木)から 月3日(日)までオフブロード ウェー公演を行うカナダ出身の上方落語家の桂三 輝(サンシャイン)さんに落語に対する思いを聞いた。 両方です。まずストーリーがよくできている。アイ 語を勉強しているうちに、 デアはとてもシンプル。そ 上方落語も勉強したいと の中で登場人物が何かを 思って、大阪に行きました。 話すと面白さが見えてく あったので、 年前、ワーキ いろいろ聴いてるうちに、 る。もうオチを言う前に笑――初めて日本に行った時の目的は? 能楽と歌舞伎に興味がングホリデーで日本に行き ました。行く前は、半年ぐ らいで帰ろうと思っていま したが、日本が気に入って、 到着3日目で、「もうカナ ダに帰れへんわ〜」と思い ました。 ――桂文枝(当時・三枝)師 匠の創作落語を聴いて上方 落語に感銘を受けたと聞 きました。文枝師匠の噺を聴き、一目 わされてしまう。惚れしました。横浜で落語 例えば私が海外でもやを初めて聴いたとき、「こ る「宿題」という噺。子供がれ!このために生まれ 宿題の鶴亀算が分からなた!」と思って、「絶対に落 い。お父さんに聞くと、お父語家になりたい」と思った さんはもっと分からない。 は、どっちの良さも持ってい から必要であれば、文化の んですが、文枝師匠の噺を お父さんは会社で同僚に ます。うちの師匠は、江戸の 違いは最初に説明します。 聴いて、もう一度落語に惚 聞いて、そのまま子供に説 スタイルも結構入っている あとは笑いのリズムが違 れ直したという感じです。 明しようとしたら、子供は ともいわれています。めち ったりする。日本はボケと ――江戸と上方、中でも文 既に先生に説明されてい ゃくちゃ笑いも取ります ツッコミがあります。ツッコ 初めて落語を聴いたのは日本に来て3年ほど経って 師匠の噺に、とにかくおからです。住んでいた横浜 に、小さな焼鳥屋があって、 その店主が2カ月に1回、 落語会をプロデュースして いました。江戸落語の「二つ 目」、「前座」が二人ずつ出 て四席。それを聴いて落語 に惚れ込みました。それか ら2年ほど自分で江戸落客さんが大爆笑していた。古典落語は2、3回聴いて理解できるものもありますが、師匠の創作落語は、言葉も内容も分かりやすかった。日本の雰囲気はめちゃくちゃ出ているのに、「このまま英語にしても絶対に 上方は「お客さんに絶対 ことは? 世界どこでも通じる晴らしかった。「笑ってもらえなかったら、申し訳なくて、お金も取りたくなくなる」っていうぐらい、本当に笑いが命なんです。江戸落語の方が、語りを大事にしていて人情話も多い。最初から最後まで一切笑いを取らない落語もあります。あと江戸は、ゆっくり「枕」をやって、いつの間 落語は便利で、説明が必――それは語り? それと も内容として?枝師匠の寄席は何が違った て、もっと難しい問題を聞 が、話にすっと入っていくとミは、基本的には、「なんで やねん」とか面白いことは 言っていませんよね。でも、 それは日本の笑いがそうい うリズムになっている。海 外では、ボケで笑っているか ら、「なんでやねん」はいら ないんです。これに気づか ないと、何回も「確認の言 葉」を言って、つまらないこ とばかり言ってると受け取 られる。「笑い」は万国共通 だけど、そうした細かい違 いに気づく必要はありまし たね。のですか?いてくる、を繰り返して、お ころは粋だし、本当にマジ 父さんがだんだん疲れて ックみたい。尊敬している面白い」と思えるほど、素笑ってもらおう」と考える。 それぞれの国で笑いのスくる。繰り返しだから先は 読めるけど、それこそが面 白い。「出る」「出る」を積み 重ねて、「出た!」ドカー ンっていう。天才でしょ。 ――上方と江戸の落語の 違いは?江戸落語の師匠もベースは すごいストーリーテラーだ けど笑いもたくさん取る。 結局、両方を目指さないと だめだと思っています。 ――三輝さんが海外で落語 をやるときに工夫しているにかすっと話に入っていく要ならば枕で話せる。笑い を取りながら説明ができる んです。説明が芸に入ってのが粋で格好良い。 とはいっても、上方も江戸も、すごい人、師匠たち いる芸なんて他にない。だタイルは違います。ただ、同 じ情報を持っていないと笑 えないことが多い。それに 比べて落語は何百年前か らやっているものだから情 報は関係なくて、噺の中に 純粋な笑いがある。悪い言 葉も使わないし、人種や政 治のことは何も入らない。 とはいえ、私も海外公演 を始めてあらためて、ここま で落語が世界的にウケるこ とには驚きました。日本人 の前で取った笑いはアメリ カでも、どこでも全く変わ らなかった。本当に落語は日 本の貴重な文化。この笑いは 世界中どこでも通じます。

