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29|Vol. 879|Friday, August 26, 2016 月一連載(謝る・優しくなる)第100回 DVは生涯を通しての問題 記念すべく連載100回目の今回は、「生涯を通して起こる暴 力」について考えてみましょう。DVと一言で言っても、幼少期に 親から受ける暴力、恋愛・結婚相手からの暴力、高齢者が成人 した子供から受ける暴力など、人がDVに遭遇するのは、人生の 一時期だけではありません。 昨今注目が集まってきた高齢者の虐待も、夫婦間DVが老後 も続いている場合もあれば、老後に健康を害する・退職する・介 護を要する立場になる・再婚するーーなどの節目に、DVが始まる 場合があるようです。高齢者は伝統的な“世代別の役割”や、結 婚の概念にしばられ、さらには孤独への不安・抵抗など、さまざま な理由でDVの関係にとどまることが分かっています。子供時代 に親の暴力行為を見て育った人は、ストレス下や、自分の意思を 通したい場面で、暴力を用いることがあると報告されています。 このように、暴力は世代を越えて受け継がれる性質を秘めて いるため、社会の一員であるわたしたち一人一人が、暴力のない 社会を築くために尽力する必要があります。被害者が子供なら、 支援を求めるのに親の許可を必要とすることもあれば、身体的・ 社会的に自立が難しい高齢者に至っては、第三者を通して支 援を求めざるを得ないなど、被害者支援サービスへのアクセスに 制限が生まれることも問題視されています。極めて高い頻度で 起きている問題ながら、被害者が見えてこないDV。身の周りで もしやと思う状況に遭遇したら、できる範囲で支援の手を差し伸 べてください。永尾香織/カウンセラーNew York Asian Women's Center (NY市在住アジア系女性のためのDV被害者保護団体)沈黙を 3ハネムーン期破るDV ー 家庭内暴力TEL: 1-888-888-7702(「Japanese please」と伝えること)サービスは無料Email: japaninfo@nyawc.org(日本語・英語) www.nyawc.org1緊張期 (非難・口論)2暴力期 (身体的・性的・精神的)NHK出版から転載している 「ためしてガッテン」著作権の都合により、不掲載となります。

