Page 29 - NY Japion
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29|Vol. 874|Friday, July 22, 2016 月一連載(謝る・優しくなる)第99回 精神的暴力もれっきとしたDV 「手を上げるわけでもなく、淡々と私を非難するんです。私が何 を言っても彼は気に食わない。次第に何も言えなくなりました」と 相談者Aさん。夫から繰り返し自分の非を指摘された結果、自分 の考えや意見に自信がなくなり、言葉を発することさえできなくなっていました。夫はAさんが黙ると、「今度は黙りこくるつもりか。 反抗しているのか?ムカつくやつだな」とさらに怒鳴りつけるそう です。夫が上機嫌のときや、非難をしないときでも、Aさんは常に「いつ爆発するのか」と不安で、息をつける場所が家庭にはあり ませんでした。友人との外出もままなりません。早めに夫に予定 を知らせても、直前になって「聞いていない。子供の面倒は誰が 見るんだ」と言って、友人にキャンセルしたことも一度や二度では ないそうです。逆に、夫の外出予定は突然知らされることが多く、不満を顔に出すと「毎日働いているんだから息抜きくらいさせろ」 と怒鳴りつけられます。その結果、Aさんは自分の気持ちを押し殺 し、夫の顔色をうかがいながら自分の言葉を選ぶなど、夫の怒り を買わないことに全力を尽くす生活パターンが出来上がっていま した。 Aさんは、友人の勧めでNYAWCに相談に来られ、身体的暴 力だけがDVではないと聞いた途端に、堰(せき)を切ったように 泣き出しました。「苦しみの原因が分かりました」と、悲しみの中に もすっきりした気持ちが芽生えたようでした。このように、DVを受 けていることに気付かずに、苦しんでいる被害者がたくさんいま す。被害者支援団体に相談することが第一歩です。永尾香織/カウンセラーNew York Asian Women's Center (NY市在住アジア系女性のためのDV被害者保護団体)沈黙を 3ハネムーン期破るDV ー 家庭内暴力TEL: 1-888-888-7702(「Japanese please」と伝えること)サービスは無料Email: japaninfo@nyawc.org(日本語・英語) www.nyawc.org1緊張期 (非難・口論)2暴力期 (身体的・性的・精神的)NHK出版から転載している 「ためしてガッテン」著作権の都合により、不掲載となります。


































































































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