巻頭特集

〜魅惑の夜市〜クイーンズ・ ナイト・マーケット

アフガニスタンNansense

アフガン風バーガー

アフガニスタンはカイバル峠あたりの郷土料理、チャプリケバブをアレンジしたバーガーは、ナイトマーケット屈指の人気メニューだ。毎回長い行列ができ、3時間ほどで売り切れる。クミン、コリアンダーなど10種類以上のスパイスとトマト、オニオンを挽肉に練り込んだパティーには、和風ハンバーグ同様の手間がかかっている。肉汁たっぷりの上、味わいはエキゾチック。チーズも加えてアメリカンバーガー風にしている。


ウクライナBlintze Box

ブリンツ

毎年ナイトマーケットに参加しているウクライナのブース「Blintze Box 」が提供するのは、「ブリンツ」と呼ばれるウクライナ式クレープ。たっぷりのバターで炒めたマッシュルームとオニオンをさらにクリームとチーズで調理した濃厚な一品だ。ウクライナとウズベキスタン出身のオーナー夫妻だが、「このブリンツは旧ソ連圏全般で人気の庶民料理。国籍や政治を超えた胃袋の絆があるんです」と教えてくれた。


ルーマニアTwisterCake

ツイスターケーキ

ルーマニアの中でもハンガリー系の人口が多い地域の郷土料理であるツイスターケーキ。小麦粉とバターと砂糖のタネを石板の上で丹念にのしたら細切りにして、専用の「軸」にらせん状に巻き付け、オーブンで焼く。香ばしい焼きたてはそのままでもいけるが、中にアイスクリームを詰めてもらうとさらに美味。多民族と言われるニューヨークでもあまり見掛けない珍しい料理だろう。


ポルトガルJoey Bats Cafe

パステル・デ・ナタ

19世紀の初頭にリスボンで発祥したポルトガルのお菓子。現地ではエスプレッソのお供に朝食時に食べるスイーツだ。卵黄たっぷりでバニラ風味が香るカスタードをクロワッサンのような生地で包んで焼き上げたシンプルなお菓子で、濃厚な味の多いナイトマーケットの中では、比較的軽めのテイストといえる。他のテントで販売しているコーヒーとペアリングするのもおすすめ。

※出店ベンダーや場所は週ごとに入れ替わる


ライブ演奏も要チェック

QNMのもう一つの魅力は、特設ステージで繰り広げられる野外ライブ演奏だ。週替わりで午後6時30分ごろから始まり11時近くまで、計3グループがバラエティー豊かなサウンドを生で聴かせてくれる。

出演者はいずれも地元ニューヨーク出身の実力派ぞろいで、ロングアイランドのクラシック・ロック・バンド「アンディー&ビーチブリーズ」や、総勢20人以上の女性が一体となって怒とうのリズムを打ち出すサンバドラム集団「フォゴアズール」、ボーカル、ギター、パーカッションのトリオ「ザ・ワーナーズ」などが登場。B級グルメで腹を満たしながら、満点の星空の下で無料の演奏を聴けるのもまたQMNならではだ。


気になるフードはレシピ本で

The World Eats Here

Photo by The Experiment

QNMの出店ベンダーが提供するフードのレシピをまとめた本が「The World Eats Here(世界の食が一堂に)」(The Experiment社、2020年刊)だ。自宅でもトライできるレシピの紹介はもちろん、出店者らの人生背景も細かく取材されており、食を通じて21世紀のニューヨーク移民社会の実情をのぞくことができる一冊。
theexperimentpublishing.com

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女子プロレスの窮地に彗星のごとく現れた「ビューティ・ペア」や「クラッシュ・ギャルズ」を覚えている人も多いだろう。1987年からWWEに参戦し海外での活躍を牽引したJBエンジェルス(山崎五紀&立野記代)、94年には女帝ブル中野がWWEに参戦しWWE世界女子王座を獲得するなど大活躍。女子プロレス先進国である日本のレスラーたちは、つねに世界の女子プロレスを牽引する存在だったのだ。そして長い年月を得て再び、日本の女子プロレスが海外で注目されているその実態を取材。