巻頭特集

この夏はアートを存分に満喫しよう!

いま注目のアートに触れよう

最先端の技術でアートを楽しませてくれる「イマーシブ・ヴァン・ゴッホ」展をはじめ、いま市内で行くべき注目のアートイベントをご紹介。


イマーシブ・ヴァン・ゴッホ展

いま話題の「イマーシブ・ヴァン・ゴッホ」展は、マンハッタンブリッジ付近にあるピア36にある7万5000平方フィートの特設会場で行われている。ゴッホの代表作である「ひまわり」や「アイリス」「星月夜」など、8作品に光や音楽、動きといったデジタルアートが加わり、ゴッホの絵画を没入型で楽しめる内容となっている。

ゴッホがジャポニズムに影響された作品が映し出される場面では演歌の「恨み節」が流れるなど日本人にも親しみのある演出に、色があふれるゴッホの世界にいっそう親近感がわく人もいるに違いない。

 

同展覧会はイタリア人の映画プロデューサー、マッシミリアーノ・シカルディ氏がデザインを手がけ、作曲家のルカ・ロンゴバルディ氏が音楽を担当。またニューヨークの展覧会には、ブロードウェーミュージカルの「ハミルトン」や「ディア・エヴァン・ハンセン」のデザインを手がけたデビッド・コリンズ氏をクリエーティブ・ディレクターに起用した。コリンズ氏は、独創的なインスタレーションや展望席を設置し、これまで以上にインタラクティブな体験をニューヨーク会場の観客に提供している。

 

 

また、この展覧会では大切な人との記念日や恋人と過ごす夜にうってつけの「デートナイト・パッケージ」(349・99ドル/2人)も販売している。会場に到着するとプライベート・デートナイト・ブースに案内され、四方に映し出される映像を高い位置から眺めることができるというから特別な夜にはぴったりだろう。ブースではノイハウスのチョコレートトリュフや、キャンドル、ロクシタンのマッサージオイルがロマンチックなデートナイトを演出する。

 

 

また展覧会をよりいっそう楽しめる無料のアプリ「ライトハウス・イマーシブ」を利用すれば、会場で流れる絵画の映像や音楽の背景情報などを手に入れられ、展覧会が終わった後もゴッホの世界の余韻に浸ることができる。

今年はニューヨークのほか、ロサンゼルスやダラス、デンバーなど16都市でも開催される予定だ。

【住所】ピア36299 South St.
【期間】〜96
【入場料金】一般39.99ドル〜
【ウェブ】vangoghnyc.com


ニューヨーク・ニューミュージック : 1980 ー 1986

セントラルパーク沿い、アッパーイーストサイドに位置するニューヨーク市立博物館はニューヨークの歴史や文化、アートをテーマにしたミュージアムだ。

同館で11日から始まった夏の展示「ニューヨーク・ニューミュージック:1980 |1986」は、MTVの40周年を記念し、1980年代初頭から86年までのニューヨークで起こったコミュニティー主導の音楽ルネッサンスをテーマにしている。絵画や彫刻、インスタレーションだけでなく、時代を創ってきた音楽アートに触れられる。

 

 

この時期は、ジャンルを超えたパフォーマンスの時代、音楽と文化の歴史の中で最も影響力のある時代の一つであり、パンク、ポップス、ヒップホップ、サルサ、ジャズなど、さまざまな音楽がクラブやバー、劇場、公園、アートスペースに広がるダイナミックなアートシーンの中で混在していた。

そんな今日に至るまでのポップカルチャーに影響を与えてきた音楽革命期の、ランDMCからトーキング・ヘッズ、マドンナからジョン・ゾーンまで、さまざまな音楽アーティストに焦点を当て、当時のニューヨークを中心とした革新的なメディア、会場、レコードレーベル、ファッション、ビジュアルアートなど、幅広い音楽・文化シーンも紹介する注目の内容になっている。

 

【住所】ニューヨーク市立博物館(1220 Fifth Ave.
【期間】〜2022年3月
【入場料金】一般20ドル、19歳以下無料
【ウェブ】mcny.org


ザ・シャドウ・オブ・ザ・サン:ロス・ブレックナーとザカリ・ローガン

1960年にニューヨーク市に譲渡された公共庭園ウェイブ・ヒルは、ブロンクス区リバーデールの高台からハドソン川を見下ろす眺望が素晴らしいパブリック・アート・ガーデンだ。

ルーズベルト大統領が夏の間に家族と滞在したり、作家のマーク・トウェインがしばらく居住した同館で今年の夏に展示されているのは、ニューヨークを拠点とする画家のロス・ブレックナーとカナダ人アーティストのザカリ・ローガンが過去10年にわたってコラボレーションを続けてきた作品。この展示のために壁面に直接描かれたドローイングや、植物をモチーフにした繊細な作品が、広大な庭園の雰囲気と融合し、見る人の心をなごませる。

 

また、ガーデンの風景を取り込んだようなサンルームではカリビアン・アメリカン作家のショシャナ・ウェインバージャーと、韓国系アメリカ人の女性作家ギュン・ハーのインスタレーションが展示されている。

同館は駐車場もあるので車でのアクセスも便利。

【住所】ウェイブ・ヒル(4900 Inde-pendence Ave., Bronx
【期間】〜815
【入場料金】一般10ドル
【ウェブ】wavehill.org

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1121

秋から楽しむ ホットカクテル

秋風が吹き始め、ここから一気に冬へと向かうニューヨーク。そんな時、肌寒さをほんわか癒やしてくれるのが燗酒だ。今号では、心も体も温まる燗酒の楽しみ方と魅力、そして自宅で作れるホット酒カクテルを紹介する。

Vol. 1120

知っておこう マリファナ基礎知識

今年3月より、ニューヨーク州でマリファナの使用が合法化された。これにより今後免許保持者の自家栽培や許可された公共の場での吸引が可能になる。アメリカで拡大するマリファナ市場。注意点も含め、まずは正しい基礎知識を身に付けよう。

Vol. 1119

コミュニティーガーデン探訪

摩天楼や住宅街の一角にひっそりと佇む緑の園。今号では、時代の荒波を生き抜いてきたコミュニティーガーデンの歴史と現在の姿を紹介する。

Vol. 1118

舞台再開! 再始動する日本人パフォーマーたち

劇場の灯が消えて1年半、ニューヨークの劇場が戻ってくる。ブロードウェーやメトロポリタンオペラ、カーネギーホールなどの劇場再開とともに、小・中劇場やコミュニティーに根ざすアーティストたちも、新たな決意を胸に再始動しつつある。ニューヨークで頑張る日本人パフォーミングアーティストたちに取材した。