今こそ学ぶ 日本人と米国の歴史
世界中から移民が集まる米国は日本と異なり、まだまだ歴史が浅い若い国だ。日本の先駆者たちが海をわたり、文化や社会の違いを学び、日本の発展に貢献した。しかし私たちは、その歴史をほとんど知らないまま米国に住んでいる。今号では、そういった歴史の一部を紹介していく。
今週はサウスウィリアムズバーグにある「NYrture New York Natto」です。
養育という意味の「Nurture」。「ネーミングは、ニューヨークっぽくするためにつづりを少し変えてみたの」と言うのは、「NYrture New York Natto」の創業者であり納豆職人の米谷あんさん。フィラデルフィア出身の日系2世で、2016年に創業したブルックリンの工場で、彼女は同僚4人と、4種類の納豆を少量生産しています。
東京の老舗で納豆作り
もとはコロンビア大学で微生物学の博士号を取得し、ハーバードメディカルスクールなどで15年間、がん細胞のメカニズムなどを研究していました。
2015年、家族で夏休みを東京で過ごしたとき、ふとしたことで5代続いている老舗の納豆屋で、納豆作りを学ぶことに。
「納豆を仕事にしようという気持ちは特になかったのですが」
しかしその経験が、サイエンティストとしての方向性を少しシフトチェンジするものになりました。日本人の親のもと、アメリカで生まれ育った彼女。幼少時から日本を訪れるたびに食べた納豆は、身近でなじみのある食べ物でした。でもアメリカでは良質品に出合えません。「自分で作ってみよう」と、自分のために、ごく少量の納豆を作り始めたのでした。
「友人に分けたら大好評で、『商品化すべき』と言ってもらえた。ハッピーアクシデントでした」
「一番おいしい」の声
日本人顧客からは「今まで食べた納豆で一番おいしい」と感想をもらうことも多いそう。それ以上に驚くのは、顧客の90%がアメリカに住む非日本人!
豆は遺伝子組み換えでない、中西部、主にノースダコタ州産のものです。プロバイオティックがダメージを受けるため、冷凍は絶対にしないそうです。 彼女の手作り納豆は、味、香り、かみ応え、粘りなどにおいて、一度食べたらクセになるおいしさ!
「この栄養価に優れたスーパーフードは1000年の歴史がありますが、西洋諸国ではまだ未知のもの。1人でも多くの人に紹介できれば」と、米谷さんは目を輝かせました。
ブルックリンの工場にて。ここでたった5人(うちアメリカ人は3人)で納豆を手作りしている。
オーナーの米谷あんさん
All Photos: © Kasumi Abe
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