再熱・日本の女子プロレス

30年の時を経て再び米国へ

ＪＢエンジェルズ（立野記代さん＆山崎五紀さん）にインタビュー

全日本女子プロレスから共に１９８１年にデビューした同期の二人は、84年にタッグチーム「ジャンピング・ボム・エンジェルス」を結成。ＷＷＷＡ世界タッグ王座決定戦で、ブル中野＆コンドル斉藤組を撃破して初戴冠を果たすとＪＢエンジェルスに改名。86年に来米を果たし、当時米国で人気のあった悪役のグラマー・ガールズ（レイラニ・カイ＆ジュディ・マーチン）のライバル的存在として抗争を繰り広げ、88年に日本人として初めてＷＷＦ（旧・ＷＷＥ）世界女子タッグ王座を奪取。その二人が、先日ノースカロライナで開催された大規模なプロレスのイベントに参加。二人揃って公の場で仕事をするのは約30年以上ぶりだという。同イベントには、ビックショーことポールワイトや、蝶野正洋らも参加した。

当時のJBエンジェルス

 

─今回のイベントについて教えてください。

山崎五紀さん（以下Ｉ）：昔ＷＷＦ時代に活躍したレスラーたちが一堂に集まり、サイン会やトークショーなどを行いました。私たちは引退後に二人揃って初めて米国のプロレスのイベントに参加しました。記代は20年近くぶりの来米となりました。当時一緒に回っていた選手らに何十年ぶりかに会えるのはとても楽しかったです。皆んな年をとっていて「あれ、誰だっけ？」なんて感じでしたが（笑）。

立野記代さん（以下Ｎ）：私たちが繰り広げたプロレスは36年前、米国人が見たことのないような戦い方だったようで、自分たちはただ一生懸命やっていただけなんですけど、それがまた長い年月を経て、再び評価されるということは非常に嬉しいです。

今回開催された「the gathering the final chapter」

 

─久しぶりの再会ですか？

Ｉ：ロックダウンになる直前に日本に行った時に会ったので、４年ぶりくらいになります。

左：立野記代さん、右：山崎五紀さん

 

─お二人の現在の活動は？

Ｎ：私は東京・武蔵小山で飲み屋さんを経営しています。今年で23年になります。人見知りもあり昔は会員制でしたが、今はいろんな方にも飲みにきていただきたいなと思いオープンにしています。

Ｉ：ミッドタウン地区にある「変なホテル」の1階で「五助」という日本食レストランを経営しています。11月で3年を迎えます。20年位前はずっとイーストビレッジ地区に住んでいましたが、子供が生まれてからＮＪ州に引っ越しました。

─新しい世代の女子プロレスについてどう思いますか？

Ｉ：私の娘よりも若い子たちがたくさんいて、世代が違いすぎて…という感じです。見る機会も減りましたし。昔からいる選手で引き続き頑張っている方もいるので、気持ち的にはその方達を応援しています。

Ｎ：正直、最近のプロレス事情はそんなに詳しくありませんが、いろんな選手が活躍している話を耳にするので、頑張ってほしいです。今の選手はみんな可愛らしくて、ちょっと羨ましいなって思います（笑）。

─当時のお二人もアイドルのような人気ぶりでしたね。

Ｉ：私たちは強いと思っていたので、自分たちに対してアイドル要素は全く感じていませんでした（笑）。

Ｎ：私たちは、ただただ真面目で、今の時代とは全く違った雰囲気でしたよ。

─海外で活躍している日本人選手についてはどうですか？

Ｎ：私たちが頑張ったからね（笑）。日本人女子プロレスラーとして海外で勝負する土台として（笑）。だから、それがこれからも続いてほしいです。歴史を辿ると、今回参加したイベントのようなレジェンドたちがいて、その方達が築いたものを今の若い世代の子たちが引き継いで、今もまだこうしてプロレスが続いていることが嬉しいです。

Ｉ：本当にそうなんです。私は米国に住んでいる側なので、もっと日本から多くの選手が来てどんどん海外で活躍してほしいと思います。

 

＜山崎五紀さん主催＞

プロレス＆酒テイスティングイベント開催

日時：8月18日午後3時〜

場所： GOSUKE（235 W 35th St.）

料金：50ドル

お問い合わせ：646-861-1741／gosuke235@gmail.com

 

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