巻頭特集

熱波は激辛フードで乗り切れ!

市内で話題の 旨っ! 辛っ! 料理を紹介

辛くても美味しくないと始まらない。辛いけど旨くて、暑さも吹き飛ぶ絶品&激辛料理。

 

マンハッタン区で一番並ぶフードトラックの激辛ハラル料理で夏バテを撃退

平日の月曜日にも関わらず、開店直後から長蛇の列を作る話題のフードトラック、アデルズ・フェイマス・ハラルフード。6アベニュー沿いの49ストリートの角に位置する同トラックは、イスラム教の料理を提供するハラルフード専門店。営業時間は午後6時〜翌朝の午前4時まで。通常、1〜2時間並んでやっとゲットできる超人気店で、1番の売れ筋は「Chicken Over Rice」と「Lamb Over Rice」。辛党はそこへオプションとしてスパイシーライスを選ぶと、香辛料で真っ赤に染まったご飯に変えられる。今回は、店主おすすめの羊肉と鶏肉を合わせた「Mix Platter」をオーダー。見た目よりも意外とマイルドな辛さで、柔らかい肉とご飯の相性が抜群。ボリューム満点で、コスパもよく満足のいく一品だ。

店頭でホットソースの追加をオーダーできるので、辛党の人はさらにホットソースをかけて食べるのがおすすめ。

羊肉と鶏肉を合わせた「Mix Platter」ご飯はスパイシーライスをチョイス

スパイシーライスのご飯の色はもはや唐辛子の色そのもの

1ブロック以上も続く行列もマンハッタン名物になりつつある

目印はこのオレンジ色のTシャツ

アイコニックなテイクアウト用の袋

 

Adel’s Famous Halal Food

1221 6th Ave./TEL: 917-497-2317

adelsfamoushalalfood.com


ナッシュビル名物のホットチキンは“エクストラホット”で頂く

南東部に位置するテネシー州の州都ナッシュビル名物のホットチキン。大ぶりのフライドチキンに辛いスパイスをたっぷりかけて頂く。それが味わえるのが、ベッドフォード=スタイブサント地区にあるピーチズホットハウスという店だ。同店の一番人気は「Crispy Fried Chicken」と「The Best Chicken Sandwich Anywhere」で、その中でも「Crispy Fried Chicken」はホット(中辛)かエクストラホット(激辛)を選べる。両方ともゴーストペッパーを使用しているが、種類が異なり、辛さの具合も激辛はグッとレベルが上がる。かなりの辛さで唇も舌もひりひり痺れる(痛い)レベルだ。ジューシーなチキンの旨味とサクサクの衣、そしてスパイスが絡み合い癖になる一品。

チキンにスパイスを振りかけずサイドに貰い、自分で好みの量を振りかけながら食べるのも良し。

エクストラホット(激辛)は衣が茶色

左がホット(中辛)で、右がエクストラホット(激辛)に使われるスパイス

「辛くてジューシーなチキン」と書かれた旗が目印

Peaches HotHouse

415 Tompkins Ave., Brooklyn, NY 11216/TEL: 718-483-9111

bcrestaurantgroup.com


ミシュランも絶賛する本場タイ基準の辛さの絶品料理

キャロルガーデンズ地区にあるタイ料理店アグリーベイビーは、本場のタイ基準の辛さで、基本的にどれも辛いのが特徴。ミシュランガイドのビブグルマンにも掲載されている人気店で、現在予約は受け付けておらず当日の飛び込み客のみ。店内は鮮やかなオレンジ色をモチーフにした壁紙と、日本人アーティスト岡安秀士さんによる壁画アートが独特の世界観を放っている。店のカラーとマッチしている料理の色彩にも注目してほしい。新鮮な野菜とスパイスをふんだんに使用し、旬の魚介や肉料理がボリュームたっぷりに堪能できる。大人数で吹き出す汗を抑えながらワイワイ食べるのが楽しい店だ。

基本的にどれも辛いので、注文する時には料理の辛さのレベルを確認することをおすすめする。

「Kao Kan Jin」は、豚の血で混ぜたご飯を唐辛子や野菜と混ぜていただく

同店オリジナルのソース。左はホットソース、右はスイートチリソース

Ugly Baby

407 Smith St., Brooklyn, NY 11231/TEL: 347-689-3075

uglybabynyc.com


イーストビレッジ地区に佇む1軒のインド料理店「ブリック・レーン・カレーハウス」。そのメニューの一つに記載されている「ガスマスクを着用して調理をします」という注意書きを見て驚く人もいるだろう。ニューヨークで一番、いや世界で一番と言っても過言ではない激辛カレー「Phal(l ファール)」の名前を聞いたことがある人もいるだろう。

同店のオーナーであるシャティさんはイギリスから米国へ進出する際に、当時ロンドンで流行していた激辛カレーをニューヨークでも提供しようと考え、「ファール」を自身の店でも出すようになったそうだ。今回は、オーナーのシャティさんに話を聞いてみた。

 

─「ファール」はどういう意味ですか?

実は「ファール」という言葉には論理的な意味はありませんが、あえて言うならば、「ファール」はロンドンのバングラデシュ人移民のレストランのオーナーによって考案された激辛カレーです。バングラ語でスパイシーな唐辛子を「ジャール」と呼ぶので、それにちなんで名付けられたようです。

─「ファール」の材料は?

あらゆる種類の唐辛子を調合しています。そして辛味の主役は世界で一番辛いと言われている唐辛子「キャロライナリーパー」です。農家から直接仕入れているので新鮮で辛さも純粋です。

─何か隠し味は?

隠し味というわけではありませんが、とにかく「キャロライナリーパー」がこの料理を最高レベルの辛さに仕上げていると言えます。

─食べた人の反応は?

一番は多いのは、皆さんよく汗をかきます。そして涙を流す人もたくさんでますよ。中には、脳内でエンドルフィンが作動するといって幸せな気分になる人もいます。

─まだ体験したことのない人に一言。

「ファール」はかなり辛党でないとチャレンジできません。私たちはスパイスに対してこだわっています。材料を厳選して調理しているカレー専門店なので、是非当店自慢のカレーを食べにいらしてほしいです。

 

Brick Lane curry house

79 2nd Ave./TEL: 212-979-2900

bricklanecurryhouse.com

               

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