巻頭特集

NY話題のビジネスパーソン vol.2

直撃!NY話題のビジネスパーソン

ANNA Chkoniaさん Enso Daycare 創設者

日本式保育で好奇心と想像力を育てる新オープンのデイケア

今年の1月にパークスロープ地区にオープンした日本式の保育園「エンソデイケア」。創設者のアナ・シュコニアさんは、これまで日系・米系両方の幼児教育に携わり、培ってきた経験を生かし、比較するだけでなく、双方の強みを融合させることで新しい教育環境を提供したいと考えたそうだ。今回はそんなアナさんに当園の魅力について話を伺った。

 

─貴園について教えてください。

今年の1月にスタートしたばかりのデイケアになります。日本式の保育とモンテッソーリ教育を融合し、多様性を重視したプログラムを提供しています。基本的に日本語での保育になりますが、保育士の先生はもちろん英語でのコミュニケーションを取ることができますので、日本語を言語としないお子様でも安心して通えます。「多文化教育」の一環として、日本の童謡や手遊び、読み聞かせ、アートやクラフト、伝統的な年間行事をお祝いするなど、グローバルな視点を育んでいます。

─規模はどのくらい?

園児の数は12名で、保育士と園児の比率は2歳未満の場合は、保育士1人につき園児2名、2歳以上の場合は保育士1人につき園児3名となります。オープンしたばかりで、まだクラスのサイズは小さめですが、柔軟なスケジュールでフレキシブルに対応できるところも魅力に思ってもらえたらと思います。

 

 

─園内には屋外スペースもあるそうですね。

はい、小さいですが、裏庭があります。現在、園児たちはまだ月齢が小さいので、屋外でのアクティビティーは限られますが、太陽の下で体を動かすことを大切にしているので、毎日屋外での時間を設けています。今後は体操やヨガ、ボール遊びなどを取り入れていきたいです。また、園児と一緒に植物を育て、その成長を観察し、自然との触れないを通して多くのことを学べる環境を作っていければと考えています。

─なぜ日本式の保育を取り入れようと考えられたのですか?

私はこれまで、日系・米系ともにデイケアやプリスクール、サマーキャンプの教員として幼児教育に携わってきました。その両方のよいところを採用し、園児たちのレベルに合わせた内容を提供することに魅力を感じて、当園を設立しました。以前、日系のデイケアで働いていた時に、子供たちの礼儀正しさに感動しました。食事の時の「いただきます、ごちそうさまでした」の挨拶はもちろん、残さず食べようとする姿勢や、料理を作った人への感謝の気持ちなど、日常生活の中で「感謝すること」を身をもって学べることは本当に素晴らしいと思いました。また、私は大の新日家でもあります。日本の伝統や文化、生活習慣にとても関心があるので、幼児教育にもしっかり取り入れていきたいと考えています。

 

 

─今後の展望、またデイケアをお探しの読者へメッセージをお願いします。

今いるスタッフが本当に優秀で素敵な方ばかりで、良い環境を築くことができ感謝しています。そして、おかげさまで、最近見学に訪れる親御さんが増えており、今後は生徒の数も増えていくかと思います。もちろんそれに伴い保育士さんも必要になりますし、引き続き、園児にとって素晴らしい環境を提供できるように頑張りたいと思います。ご興味がある方は、是非見学へいらしてください。

 

アナ・シュコニアさん/エンソデイケア創設者

ジョージア出身。幼児教育者。7年間の実務経験と教育者として広範囲に及ぶトレーニング、認定コースなどを取得し、今年1月にブルックリン区にデイケアを設立。「私は毎日子供たちから多くのことを学んでいます。子供たちが教えてくれたこと全てに感謝してもしきれません」とアナさんは語る。

 

 

 

 

 

Enso Daycare

130 15th St., Brooklyn, NY 11215/TEL: 929-530-0744

ensodaycare.com

 

               

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