今が旬のフルーツ狩りに行こう!
ニューヨークでもさまざまなフルーツが旬を迎えている今日この頃。自然に囲まれながら、甘くておいしいフルーツを思う存分堪能できる楽しいフルーツ狩りに、家族や友人と出掛けてみては?
前回に引き続き、ニューヨークでの近年の犯罪の傾向、犯罪の手口の変化から見える動向について専門家の分析を聞いた。ヘイトクライムの数や危険な地域、またテクノロジーを狙った犯罪の数はどう推移しているだろうか?
Q. 前回、ニューヨークの近年の犯罪の傾向として、ヘイトクライムが増加していること、また引ったくり、強盗の手口が変化していると聞きました。他にも専門家から見て気になる事例はありますか?
A.
特に建設が進行中で、空き地が多く人通りが少ないエリアで、富裕層を狙った犯罪が増えているとお話ししました。新興開発エリアではありませんが、これまで治安が良く犯罪が少ないと思われていた、例えばパークスロープなどのエリアで、やはり富裕層を狙った犯罪の事例を最近よく耳にします。
弊社は、防犯のために監視カメラを設置したい、という依頼を受けますが、その理由で非常に多いのが、オンラインショッピングで買って届けられた荷物が盗まれる、というものです。
治安が良いエリアのタウンハウスの住民の場合、配達人に荷物を玄関近くの物陰や、外からは見えにくい場所に置くように指示することが多いようです。アパート住まいならば、ドアマンや管理人が本人に代わって荷物を受け取り、保管するのが普通でしょうから、そう聞くと、いささか不用心に聞こえるかもしれませんね。
しかし実際には門を通って敷地内に入り、よくよく探さないと見つからないはずの荷物が盗まれているので、犯罪者が目的を持って侵入し、窃盗をはたらいていると考えられます。こうした、これまでとは違う犯罪のパターンを、われわれ専門家は、今後の犯罪傾向を示唆するものとして分析対象としています。
Q. ニューヨーク市内で犯罪が多いエリアはあるのでしょうか?
A.
1975年〜85年ごろは、麻薬のまん延とギャングの抗争で、ハーレムをはじめ市内には「凶悪地帯」とされるエリアが多数ありました。しかし前回もお話したように、2000年代以降、米国経済が伸長した影響で、ナイフや拳銃を使った路上強盗や現金目当ての暴行、いわゆるブルーカラー犯罪は目立って減少しました。
ただし、犯罪がなくなったわけではありません。現代において犯罪が発生しやすいとされるのは移民が多く住むエリアです。移民が犯罪を犯すのではなく、被害者になりやすいという意味です。6、7年前にクイーンズのエルムハーストでアジア系女性ばかりを狙った路上強盗や性的暴行が続発しました。英語が堪能でないことから、警察へ報告、相談をせず、被害届を出さずに泣き寝入りする場合が多いのです。犯罪者にとっては実に都合の良い環境なので、2回目、3回目の犯行に及びます。
またアジア系女性が外出時、現金を持って歩くという習慣も、犯罪誘発の原因になっていたとされています。そうしたさまざまな要因から、社会の中で犯罪被害者になりやすい層というのは存在します。
Q. 以前は、スマホを狙った犯罪が多発していると報じられましたが、最近も多い事例ですか?
A.
スマホを狙った引ったくりは過去数年で激減しました。確かに6、7年前は、スマホ、中でもiPhoneを狙ったスニッチング(路上盗難)が急増しました。当時は、人気のために生産が追い付かず、希少価値があったこと、中古のiPhoneは開発途上国では高額で売れる事情がありました。
またデバイス本体だけでなく、銀行情報などの個人情報も高く売られていました。そのため、路上や電車内で盗まれたり、数人のグループに囲まれ、脅し取られたりといった事例も多発しました。中には殺人に至ったケースもあります。
顔認証により、セキュリティーが強固になったと思われていましたが、暴行を加え気絶した被害者の顔に、犯人が奪った携帯をかざしてアンロックし、闇市場に売るという手口が発生してます。皮肉にも、番号認証より顔認証の方がリスクが高いという一面が顕著になってしまいました。
現代はテクノロジーの進歩が、防犯において大きな役割を果たしていますが、テクノロジーは万全というわけではく、犯罪者は弱点も突いてくることも、忘れてはならないことです。
〈おことわり〉
当社は記事内容に関して一切責任を負いかねます。詳細は各専門家にご相談ください。またこの記事は、2018年に弊紙に掲載した内容に、加筆修正を行ったものです。
橋本晃宏さん
Safeco Risk Control, Inc.代表。
1995年からセキュリティー関連のビジネスを始め、2004年に同社設立。
セキュリティーシステム・スペシャリスト、リスクアナリストとして個人・企業向けに防犯管理サービスを提供している。
元カリフォルニア州立短大講師。
Safeco Risk Control, Inc.
safecosurveillance.com
コロナ禍で浮き彫りに 歓声の重要性 Jリーグ公式試合において、効果的な感染症対策を講じながら声を出し
ニューヨークで奮闘する日本人たち。その新しい発想、夢に向かって走る姿は、私たちを常に刺激する。今、輝
BTSが受けた差別 バイデン訪問への道 韓国の人気グループBTSが5月31日(米東部時間)、ホワイト
今が旬のフルーツ狩りに行こう!
ニューヨークでもさまざまなフルーツが旬を迎えている今日この頃。自然に囲まれながら、甘くておいしいフルーツを思う存分堪能できる楽しいフルーツ狩りに、家族や友人と出掛けてみては?
魅力満載のグリーンポイントを解剖!
川を挟んでクイーンズのロングアイランドシティーと面するブルックリン最北端のグリーンポイントは、昔ながらの街並みと店を残しながらもトレンディーな店もあり、イーストリバー沿いは開発も進む注目のエリアだ。さらに進化する最近のグリーンポイントを歩いてみよう。
フェリーに乗って行く週末のプチお出掛け 〜スタテン島編〜
マンハッタン区南端からフェリーに乗ってわずか25分。通勤圏内にもかかわらず、住民以外で訪れる人が少ないスタテン島。しかし意外にも見どころはたくさんある。今号は「近くて遠い」スタテン島の魅力に迫る。
知って得する! NYの物件事情
ポストコロナの今、ニューヨークで生活をしていると、インフレの影響もあって物価の高騰を実感せざる得ないだろう。もちろん不動産の価格も上がり続けている。物件探しのコツをつかんで、いい住まいを早めに押さえよう!