グローバル時代の子育て

その41 英語ができれば 国際人?


海外で子育てをしている父兄の多くは、子供が将来世界で活躍できる国際人に育ってほしいと願っていることでしょう。日本では「英語が話せる=国際人」という印象がありますが、国際社会では英語が話せるだけでは国際人とは言えません。

英語が話せる=国際人ならば、英語話者は皆国際人になってしまいます。アメリカ人は誰もが英語を話しますが、誰もが国際的な視野を持ち合わせているわけではありません。アメリカ人にも頑として多様性を受け入れず、自己の文化や価値観に固執する人、異文化に偏見を持つ人はたくさんいます。


英語が話せるのは当たり前

日本を一歩出れば英語が話せるのは当たり前です。そこで活躍している人たちに共通するのは「たくましい自己」を確立していることです。多様な文化や価値観をバックグラウンドとする人たちと信頼関係を構築するには「自己/アイデンティティー」を確立することが必要です。

子供のアイデンティティーは偶然育つものではありません。家庭教育の中で育てるものです。集団の和を重視する日本人の親は、気付かないうちに、子供にも「周囲に合わせること」を促すケースが多いので注意が必要です。

国際社会で尊敬されるには、人の意見に合わせることよりも、自分の考えを発信することが重要なのです。どうしたら世界で通用する「たくましい自己」を育てることができるのか? 以下いくつかポイントをご紹介します。

 

 

 


①日本語と日本文化を伝える

子供は親の言葉から日本語を身に付け、親の行動から日本文化や価値観を継承します。外国で育つ子供にとって親の言葉と文化は「アイデンティティー」の土台です。子供に揺るぎないアイデンティティーを与えるためにも日本文化や日本人である自分に誇りが持てるように育ててください。


②子供の人格を尊重する

子供を「一人の人格者」として大人扱いましょう。子供の意見や考えを尊重し一人前に扱うことで自尊心や自立心が育ちます。同時に一人前の人格者にはマナー、エチケット、集団ルールなど、社会的責任が伴うことを教えてください。大人扱いすることで子供は自己の行動をコントロールできるようになります。


③自主的な積極性を育てる

自主的な積極性がなければ国際社会で生き抜くことはできません。子供が自分のやる気でやろうとしていることは、手出し口出しをせず、最後までやらせてあげましょう。親が干渉を減らし、見守ることによって子供は何事にも前向きで積極的になります。


④子供との会話に「なぜ?」を増やす

日本人の子供にも好き嫌いや自己主張があります。ただ自分の思いを「言葉で伝える」訓練が足りないのです。子供の自己表現力を伸ばすには、親子の会話に 「なぜ?」「どうして?」「どうしたらいい?」を増やすことが効果的です。問いを増やすことで思考が深まり、豊かな表現力が身に付いていきます。

 

 

 

 

 

 

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