古くて新しい、とっておきのブルックリンへ

日本語教育に力を入れる公立校 (古くて新しい、とっておきのブルックリンへ 037)

ブルックリンのガイドブックの著者、安部かすみが、本で書ききれなかったことや、まだあるお気に入りスポットを紹介します。「大切な友人に紹介するとしたら?」という目線で選んだとっておき。

今週はイーストウィリアムズバーグにある「PS147」です。

 



PS147
(ピーエス147)

「ブルックリンの公立学校が、日本語教育に力を入れている」という話を以前から聞いていました。私立ではなく公立の現地校で、数ある公立校の中でも日本語を教えているのは、市内でこの学校だけです。今回は、この学校で行われた「日本語の学芸会」を観に行ってきました。

日本語を教える公立

学校は、イーストウィリアムズバーグ地区にあるPS147。この日は多くの観客が押し寄せ、出番待ちの子供からも、今か今かとソワソワしている様子が伝わってきました。

サンドラ・ノヨラ校長先生のあいさつで幕を開け、生徒の登場です。キンダーガーデン児の「あいうえおの歌」「ドレミの歌」で始まり、1年生の「おおきなかぶ」に続きます。「ここは日本?」と錯覚するほど、生徒一人一人が楽しそうに日本語で歌ったり、演じたりしているのに驚くばかりです。2年生の「桃太郎」、3年生の「スイミー」、2・3年生で民謡「ソーラン節」と続きました。

 

 

5月に開催された「2019年ジャパニーズ・フェスティバル」で、『ソーラン節』を踊る2年生と3年生。映像はウェブサイト(youtu.be/WjerPfyD3QY)で観ることができる


学びたい生徒が増加中

同校の日本語プログラム「Japanese Dual Language Program」の主任教師、工藤賀代(かよ)先生によると、同プログラムは2015年にスタート。日本語を学んでいる生徒数は、キンダーから3年生まで81人いるそうで、その約半数はこれまで日本語のバックグラウンドがなかった生徒といいます。

キンダーと1年生は毎日2、3コマの授業を日本語で受け、2、3年生は1日おきに日本語と英語と分けて受けています。

「国連の持続可能な開発目標のトピックを理科の授業に取り入れ、カフェテリアから出るごみを集めて『もったいない』コンセプトを教えたりしながら、『日本語は面白い』と思ってもらえるよう工夫しています。子供たちが楽しそうに勉強する姿や、目標に向かってチャレンジしたり助け合ったりする姿を見ると、やりがいを感じます」

来年度は新たにプリKと4年生も加わり、80人以上の応募があったキンダーのクラスも1クラス増えるそう。日本語を学ぶ生徒が着実に増えていて、将来楽しみです。

 

校内にはかぶとなど、日本の文化も飾られている

 

3年生の生徒が演じたスイミー

 

左から)ノヨラ校長先生と、日本語プログラムの主任教師、工藤先生

 

All Photos: © Kasumi Abe

 

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