巻頭特集

絵になるニューヨーク滞在


新感覚が欲しい人に

 

メキシコでデザイナーズホテルを複数展開する、「グルーポ・ハビタ」の米国進出店が「ホテル・アメリカーノ」。情熱の国・メキシコの、カラフルでエネルギッシュなトーンと雰囲気を思い浮かべる人もいるかもしれないが、このホテルはどこか無国籍で、時の流れがゆったりしている。

デザインを手掛けるのは、母国メキシコで数々の賞に輝いた建築家のエンリケ・ノーテン。ラテンとミッドセンチュリー・アメリカ、そしてなんと日本の文化的要素を織り交ぜたとのこと。確かに、まるで敷布団のような不思議な形をしたベッドを始め、客室はどことなく日本の旅館のような落ち着きを感じる。無駄な装飾を削ぎ落としたインテリアも相まって、開放感のあるホテルだ。

併設レストラン「ラ・セントラル」では、メキシコ、ペルーなど南米の味を、スペイン、そして中国や日本といったアジアの食文化と、複雑にミックス。この「どこでもない」文化が、何だかニューヨークらしい。今回紹介した中では最高級だが、泊まる価値がありそうだ。

Hôtel Americano
518 W. 27th St.1$540台〜)
TEL: 212-216-0000hotel-americano.com
●周辺観光名所●
ハイライン、ハドソンヤード

 

 

1人で身軽に旅する人に


今回最後に紹介する「シチズンM」は、ビジネスホテルのような規模と利便性を兼ね備えながら、内装にこだわるユニークなホテルだ。タイムズスクエアとバワリーの2カ所にある。

ロビーの第一印象は、カラフルでポップ! 赤や緑のカラフルな家具、あちこちに伸びたライトスタンド、そして壁一面に陳列された、大小さまざまなオブジェなどが目に楽しい。デザイン事務所、あるいは子どもの遊び場に迷い込んだようなワクワク感がある。

一方、客室はほぼベッドと椅子だけの簡素な作り。丸みを帯びた部屋のフォルムがポップアートのようだ。複数で泊まるときゅうくつそうだが、出張やひとり旅など、あまりスペースが必要でない人は落ち着くかもしれない。

ちなみにこのホテル、超高速インターネット通信(有料サービス)を目玉としているので、ビジネスパーソンの利用にオススメ。

そしてもう一つの売りが、ルーフトップバー「クラウドM」。高層ビルに囲まれているので、夜の輝きはなかなかゴージャス。

 

CitizenM
218 W. 50th St.189 Bowery1$300台〜)
citizenm.com/destinations/new-york
●周辺観光名所●
タイムズスクエア、ロックフェラーセンター、MoMA

 

 

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