巻頭特集

ニューヨークのプールでひんやり。

市内で手軽に涼をとるなら、プール遊びがオススメ! 今号は市営施設からホテルのルーフトップまで、身近にあるプールスポットを紹介しよう。(取材・文=音成映舞)

 

ニューヨークのプール事情

ニューヨークにあるプールは、公衆浴場が基となっているものが多い。現在のようなプール場として整備されたのは、市の公園局が管轄するようになり、公共事業が発展した1930年代からだ。

ニューヨークのマンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタテンアイランドの5区には、著名な建築家が建設に携わった、歴史あるプールが今も数多く残る。種類は大きく分けて二つ。一年中泳げる屋内プールが12カ所、そして夏季限定の無料の屋外プールが、大小合わせて約50カ所もある。

屋内プールは無料のスイミングスクールをはじめとした各種プログラムへ参加できる代わりに、有料のレクリエーションセンター会員の資格取得が条件となっている。

一方、屋外プールは毎年6月下旬〜9月初旬のレイバーデーに無料開放される。今年は6月27日(木)から9月8日(日)までオープン予定。

毎年、居住者、観光客含め約100万人以上が利用している、ニューヨーカーの夏の定番スポットだ。

 

低価格な市内プールは、特に家族連れに人気


新政策「クールプール」

昨年からスタートした「クールプール」は、市民に涼しくリラックスしながら、プールをより楽しんでもらうことを目的とした試み。1970年代以来、大きな改修工事が施されていない施設を中心に、順次市内プールの改修を進めている。

夏らしい壁画やラウンジチェアの設置の他、プールサイドでは無料のゲームやフィットネスクラスなどのアクティビティーが実施される。今年は新たに六つのプールがイメージチェンジする予定だ(5ページで詳しく紹介)。

ちなみに、大抵のプールは、SPF50の日焼け止めを無料提供している。

 

米国独自のマナーに注意

日本同様、公共施設の利用時は、最低限のマナーを守らなければならない。

屋外プールの営業時間は午前11時〜午後7時。午後3時〜4時は清掃時間のため立入禁止となっている。清掃が終わる頃には、プールによって入口に大行列ができることがあり、施設によっては入場制限が行われるので注意しよう。 利用時の水着着用は当然の他、赤ちゃんは水泳用おむつの着用が義務付けられている。またプールデッキでは、ラジオ、カメラ、携帯電話などの電子機器は使用不可。飲食は指定された場所のみで可能。

施設内には無料ロッカーもあるので、そぐわないものはしまっておこう。

また、束になって閉じられた読み物(雑誌など)はOKだが新聞は持込不可など、日本よりも細かい規定がある。事前にホームページで確認しておこう。

 

エリアによって異なる景色を楽しんで

 

ルーフトップで優雅に

のんびりしたひとときを過ごしたい人にオススメなのが、ホテルのルーフトップにあるプールだ。

基本的に宿泊者の利用が優先されるが、ホテルによっては宿泊者以外の有料利用も可能。ここ数年は、人気DJやアーティストによる音楽イベント、朝ヨガや併設バーでおいしいドリンクと特別メニューの食事提供などを行うホテルが増え、ニューヨーカーの間でも注目度が上昇! 夏はホテルのルーフトッププールで、優雅にくつろぐ人が増えてきている。

屋外プールをこの機会に利用し、今年は一味違う夏気分を味わってみてはいかがだろうか。

 

 

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