春到来! 週末のプチお出かけ 〜ハドソン川流域・キャッツキル山麓編〜
桜の花も満開を迎え春の行楽シーズンがやって来た。ニューヨーク市内から日帰りできるハドソン川流域・キャッツキル山麓の人気のスポットを紹介しよう。
経験者3人に教わる
「コロナウイルスに感染した」という事実は公言しづらいものだ。どんなに気を付けていても、感染する時にはしてしまうが、職場や家庭ではどうしても警戒される。当人としても命の危険に直面する可能性があり、受け入れることに時間がかかるだろう。
今回は特別に、実際に新型コロナウイルスで陽性となった3人のニューヨーク在住日本人に、自身の体験を振り返ってもらった。個人差のある内容で、その事実もまた興味深い。
どこで感染したか
「自主隔離をしていたのに、3週間後に発症した」というのは、某出版社勤務のAさん。ぜんそく持ちとのことで、咳が止まらず、辛かったそう。「ルームメイトが、当時まだ規制があいまいだった飲食店で働いていて、屋内営業停止後もデリバリーを続けていたので…」とのこと。こればかりはニューヨーク在住者には避けられない接触だろう。
ウェブメディア「telling」(telling.asahi.com/article /13323954)でも自身の闘病体験をつづっている、ライターの手代木麻生さんは、パンデミック初期の3月に足を運んだ、スーパーが感染源ではないかとにらむ。「店側が、客に社会的距離を取らせる措置を取っておらず、店内はかなり混んでいました」。
もちろん、心当たりがないケースもある。流通系の企業で働くBさんは、「確かに、職場で陽性のお客さまと接触した者がいたようですが、スーパーで買い物した時かもしれないですし、こればかりは分かりません」と頭をひねる。
あってよかったもの
手代木さんが「飢え死にしないで済んだ」のは、ひとえに周囲の差し入れのおかげだそう。「体力も気力もなかったので、温めるだけで食べられるスープなどの缶詰が重宝しました」。
また、味覚の変化に伴って「水もまずくて飲みたくない時期があり、オレンジやハニーレモンだけはおいしく飲めました」という不思議なエピソードも教えてくれた。かんきつ系の新たな効能か…?
一方、「タイレノール(市販の解熱剤)のおかげで助かったと信じてます。治ったと思ったら治ったみたい。信じるものは救われる」と、Bさん。確かに「心を強く持つ」必要性は、Aさんも感じていた。「ビタミン剤や栄養剤のサプリメントを毎日摂るなどして、『免疫を向上させている』と自分に言い聞かせることで、『悪化するかも』という不安を和らげていました」とAさん。
ちなみにAさんは、咳対策のスチーマーと、横になっていても水分が摂取できる、飲み口の付いた水筒ボトルが闘病に役立ったとのこと。これらは、普通の風邪やインフルエンザ対策にも、ぜひ家に用意しておきたいアイテムだ。
気になる「後遺症」
世間で話されているのが、「新型コロナは治った後が辛い」というもの。3人はどうだろう? 幸いなことに、手代木さんに、今のところ後遺症と思われるような症状は出ていないという。
ただ、Aさんは「いまだに鎖骨下の胸の痛みがなくなりません」と、心配になるコメントを寄せている。
興味深いのはBさんで、「味覚が変わったのか酒がおいしくなくなって、飲まなくなり、酒のつまみのフェイスブックをやる時間が激減しました」。味覚の変化は感染の兆候として知られているが、症状が治まった後も爪跡を残す模様。
AさんとBさんの早期回復と、手代木さんの健康を心から祈願したい。
ちゃんと受けた?
ニューヨーク市は「全市民」に検査の受診を要請しており、街では検査待ちの長蛇の列ができている。検査をして陽性になると仕事に差し障る、という理由で検査を避けている読者もいるだろうが、無自覚に感染拡大を助長してしまわないよう、必ず受診すべきだ。
ここで指しているのは診断検査(diagnostic test/viral test)で、検査時点で感染しているかどうかを判別するものだ。最も認知度が高い、PCR検査は、ニューヨーク市民であれば移民ステータスにかかわらず無料。鼻腔か口内に入れた綿棒か、唾液を採取して行う。結果が分かるまでの所要時間は、通常3~5日。
では、15分程度で結果が出ると噂の「rapid test」とは?これは特定の検査方法を指すものではなく、カテゴリー名だ。ニューヨーク市が設置した施設「COVID Express site」では、最短45分で結果が分かるPCR検査を受けることができる。また「ID Now」や「BinaxNOW」などの簡易検査キットが販売されており、こちらを使った検査が受けられる病院もある。ただし、場所によっては有料で、医療保険がないと高額になることも。
自身が感染しているかを知るためなら問題ないが、例えば外国籍の人が日本に渡る際に証明として提出する検査などは、医師に規定の書類を用意してもらう必要があるので要注意。
これまでに5回ものPCR検査を受けたというライターの中村英雄さんによると、「パンデミック初期は技術的につたなかった検査も、この長期対応でかなり技術が向上しました。今では、鼻腔内の浅い部分の粘膜を綿棒で採取するので、痛みや不快感はほとんどないですよ」とのこと。
なお17日、FDA(連邦食品医薬品局)は初めて、家庭用検査キットを承認。カリフォルニア州の企業が開発したもので、50ドル以下での販売を計画しているそう。続報が待たれる。
検査には種類がある
◆PCR検査
ニューヨーク州・市が運営している病院や、一部の私立病院で無料で受けられる。通常3日以上かかるが、1時間以内に判明する「rapid test」も存在。
◆抗原検査(antigen test)
PCR検査よりも簡易的で、結果の判明も早い。ただし、感染初期の人に対しては精度が落ちるという指摘もある。
◆抗体検査(Antibody test)
血液を採取して、ウイルスに対する抗体を保有しているかを確認する。感染して症状が回復した人に対して行われる。
検査場所の探し方
電話番号「85548」に「COVID TEST」とテキストする。自宅の郵便番号(ZIPコード)を打つと、「シティMD」や「NYCヘルス+ホスピタルズ」など、検査が受けられる施設情報が出る。
全ての検査が無料な訳ではない
ニューヨーク州内でのPCR検査は基本的に無料だが、病院によっては特別な検査キットを使った「Rapid Test」を有料で提供している。保険がない人は要注意!
家庭用検査キットの運用開始は間近?
「Lucira Health (lucirahealth.com)」の製品が、簡易検査キットとしてFDAに初承認された。
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