古くて新しい、とっておきのブルックリンへ

海開きした市内のビーチ

ブルックリンのガイドブックの著者が、本で書ききれなかったことや、まだまだあるお気に入りスポットを紹介する当コラム。新型コロナウイルスによる経済活動再開移行中は「番外編」をお届けします。今週は「海開きをした「コニーアイランド」のご紹介です。


Coney Island(コニーアイランド)

ニューヨーク市は、新型コロナ危機の経済再開活動で7月20日にいよいよフェーズ4となり、少しだけ「日常」に戻りました。感染状況を表すデータ(数値)の現状が3、4月の深刻な時期と比べて改善していることから、市は7月1日に海開きをしました。

ビーチは人でいっぱい

1927年完成の木製ジェットコースター「サイクロン」がガタガタゴトゴト…。「通常」は、今にも壊れそうな恐ろしいごう音を立てて稼働しているのですが、時は2020年。パンデミックの影響で閉園したままの遊園地の臨場感は残念ながらナシ。その代わり、人々は失われた外出制限中の時を取り戻すかのように、ビーチで思い思いに楽しんでいます。

ここは市民の定番ビーチリゾート、コニーアイランド。ブルックリン最南端に位置し、マンハッタンから地下鉄で気軽に行けるとあって、特に夏場は海水浴客でにぎわいます。

訪れたのが日曜日だからか、初めは人の多さに驚いたのですが、実際に砂浜に入ってみると、各グループは2メートルほどの距離を置いてビーチマットを敷いていました。

ボードウオークを歩く人はマスク着用率が高かったけど、砂浜で体を焼いたりおしゃべりしている人のほとんどは、マスクをしていません。でもみんな楽しそう!

 

7月1日に海開きしたばかりのコニーアイランド。ソーシャルディスタンシングの告知サインが各所に設けられている

 

ネイサンズもオープン

残念なのは、コニーアイランドのお楽しみの半分である、二つの歴史的な遊園地「ルナパーク」と「デノズ・ワンダーウィール」がどちらもまだ閉園していること。しかし、もう一つの定番は営業再開していました。

1916年創業のホットドッグの老舗、ネイサンズ。あのプリッとした歯触りの、ジューシーなソーセージ入りの名物ホットドッグ、なぜだかここに来たら食べたくなるんですよね〜(ビールやフライと一緒に)。

また、ずっと閉園していた近くの水族館「ニューヨーク・アクアリウム」も7月20日以降に再開予定でしたが、直前に延期となってしまいました。今後の予定はウェブ(nyaquarium.com)を確認してください。

 

ネイサンズの定番ホットドッグ(4.79ドル〜)、チーズフライ(4.29ドル〜)など

 

二つの歴史的な遊園地はまだクローズ中。再開が待たれる!

 

︎イヌはもちろんヘビやオウムなど動物連れの人もよく見掛けた

 

 

All Photos © Kasumi Abe

 

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1240

今年のセントパトリックデーはイル文化を探索しよう

3月17日(土)のセントパトリックデー(Saint Patrick’s Day。以下:聖パトリックデー)が近づくとニューヨークの街中が緑色の装飾で活気づく。一足先に春の芽吹きを感じさせるこの記念日は、アイルランドの血を引く人にとっては「盆暮れ」と同じくらい大事。大人も子供も大はしゃぎでパレード見物やアイリッシュパブに出かける。聖パトリックデーとアイルランド魂の真髄を紹介する。