グローバル時代の子育て

その75 子どもの「強み」を育てる最適期

子どもの「強み」を育てる最適期は「小学校時代」です。まだ競争が激しくなく、体力差や技能差も大きくありませんから、周囲より少し多く努力すれば、どんな分野でも頭一つ突き抜けることができます。

強みの芽を探そう!

子育て上手な親は、子どもの好きなことの芽、やりたいことの芽を見つけて 「強み」を育てています。絵が得意、歌が得意、ダンスが得意、サッカーが得意という「強み」を持たせることで自信が大きくなり、困難に負けない「メンタルタフネス」が身に付くことを知っているのです。スポーツや音楽の練習をコツコツ続けてきた子どもは、「がんばることは尊い」という精神が身に付きます。努力をすれば結果につながることを経験しているからです。もちろん勉強にも粘り強く向き合えるようになります。

理想は小学校時代に「強みの芽」を見つけて、その分野を伸ばしてあげること。好きなことを一所懸命やるのはカッコいい! そんな「チャレンジ精神」の大きい子どもに育てることができれば、人生の苦難を乗り越え、何を目指しても成功できる「突き抜ける子」に成長していきます。

中学受験と習い事のバランス

受験勉強と習い事の両立は時間的に難しい、あるいは、子どもが忙し過ぎてかわいそうと、多くの親が中学受験が迫ると習い事をやめさせてしまいます。しかし、人生を長い目で見ると、習い事を通して培ったメンタルタフネスの価値は受験で成功することよりもはるかに大きいのです。

勉強だけ(あるいは習い事だけ)に取り組んできた子よりも、勉強と習い事を両立してきた子どもの方が、高い集中力と粘り強さで物事に取り組めますから、結果として受験で成功する確立も高まるのです。

また、限られた時間を最大限有効に使う力=タイムマネージメントや、勉強で行き詰まった時に気分転換する方法=ストレスマネージメントも身に付けることができるので、一石二鳥です。

 

習い事を成功させるコツは「うまくしてあげる」こと

習い事を「強み」にするには、継続することが必要です。小学校時代を通して取り組まなければ、「強み」にするのは難しいのです。ところが、多くの子どもが習い事を「もうやりたくない!」「やめたい!」と言い出すのです。なぜでしょうか?  

理由は「うまくできないから」です。うまくできないことは楽しくないのです。たとえば、うまく泳げない子どもを水泳教室に入れてもイヤな経験、挫折感を味わわせるだけです。子どもを「やる気」にさせるには、まずは両親がストロークの方法、息継ぎのタイミング、飛び込みのコツなどを教えてあげることが大切です。

うまくできれば継続できる

両親が子どもの練習に付き合い、周囲より少しだけ技能を高めてあげると、子どもは「自分はできる!」という自信を持ちます。すると、「もっとうまくなりたい!」と自分から練習に励むようになります。うまくできるようになると「楽しさ」が生まれ、楽しさが「やる気」を作り出すのです。

 

 

 

船津徹 (ふなつ・とおる)

TLC for Kids代表 教育コンサルタント

1990年明治大学経営学部卒業。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。
しちだ式教材制作に従事。2001年ハワイ州ホノルルにてグローバル教育を行う学習塾
TLC for Kidsを開設。
2015年に
TLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校開設。2017年上海校開設。
アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上のバイリンガルの子どもの教育に携わる。
イエール大学、ペンシルバニア大学など米国のトップ大学への合格者を多数輩出。
著書に「すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。」(ダイヤモンド社)、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)。

関連記事

NYジャピオン 最新号