グローバル時代の子育て

その59 スキンシップで愛情を伝える

「根拠のない自信」を育てる特効薬が「スキンシップ」です。肌と肌との触れ合いが、「愛されている実感」を一番強く伝えることができます。お母さんがギューと抱きしめてあげると「自分は愛されている」と子どもは実感できます。

愛情のすれ違いに
注意する

赤ちゃんの時はあらゆる事に手が掛かりますから、意識しなくても母親との皮膚接触が多いのです。

おっぱいをあげて、抱っこしてあげて、お風呂に入れてあげて、常に母親は子どもとスキンシップをしています。

しかし、子どもが自分の足で歩き始め、身の周りのことが自分でできるようになると、母親とのスキンシップが減っていきます。すると、「愛されている自信」が揺らぎ始め、情緒が不安定になるのです。

これが顕著になるのが2、3歳の時期です。子どもがわがままを言ったり、親を困らせる行動が多くなります。そんな時は、抱きしめたり、頬ずりをしたり、頭をなでたり、スキンシップを増やして安心させれば解決します。

でも、多くの両親がこの対処法を知らないのです。そして、親子の間に「愛情のすれ違い」が起こります。

子どもの出すサインを
見逃さない

子どもの心の中には、「自信」と「不安」が同居しています。そして、「不安」が「自信」よりも大きくなると、情緒不安定になります。そんな時、子どもは「不安だ、助けて!」というサインを出しますから、見逃さないようにしてください。

子どもにいつもと違う「しぐさ」が目立つ時は、「不安」が大きい表れです。指しゃぶり、爪かみ、おねしょ、親にまとわりつく、幼稚園に行きたがらない、ぐずりが多くなるなどは、「不安」を両親に訴えているサインです。

子どもに「不安」のサインが見えたら、「不安」には触れずに、「自信」を大きくすることを心掛けてください。自信を大きくする方法は、スキンシップです。

子どもとベタベタする量を、いつもの2倍に増やしてください。

「しつけ」はスキンシップで解決する

子どもにしつけを伝える時は、スキンシップを増やして、「愛されている実感」をたくさんインプットしてあげてください。すると、スッと親の言葉を受け入れるようになります。即効性がありますから、「しつけ」で困っている方は、ぜひ取り入れてください。

人は、心が満たされていない時に「ああしなさい!」「こうしなさい!」と言われても、動いてくれないのです。スキンシップで心が満たされれば、親の言うことを聞き入れる「余裕」が生まれます。

「しつけ」は子どもの「自信」が大きいタイミングを見計らって伝えないと失敗します。情緒不安の時には無理にしつけようとせず、スキンシップで心を満たしてから「しつけ」を伝えるようにしましょう。

分離不安もスキンシップで解決する

保育園や幼稚園に「行きたくない!」と泣きじゃくる子どもがいます。親から離れられない子どもは、「根拠のない自信」が揺らいでいるのです。

「二度とママに会えなくなるかもしれない!」という不安が、心のどこかにあるのです。そんな時は子どもをギューと抱きしめて、「ママも◯◯ちゃんと離れるのはつらいの。でもお仕事があるから一緒にいられないの。何かあったら必ずママが助けに来るから。少しだけ我慢してね。」と伝えてください。

船津徹 (ふなつ・とおる)

TLC for Kids代表 教育コンサルタント

1990年明治大学経営学部卒業。大学卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。
しちだ式教材制作に従事。2001年ハワイ州ホノルルにてグローバル教育を行う学習塾
TLC for Kidsを開設。
2015年に
TLC for Kidsカリフォルニア州トーランス校開設。2017年上海校開設。
アジア諸国からの移民子弟を中心に4000名以上のバイリンガルの子どもの教育に携わる。
イエール大学、ペンシルバニア大学など米国のトップ大学への合格者を多数輩出。
著書に「すべての子どもは天才になれる、親(あなた)の行動で。」(ダイヤモンド社)、「世界で活躍する子の〈英語力〉の育て方」(大和書房)。

 

 

 

 

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