触れ合う親子の時間 歌とピアノで音楽力アップ

ピアノ、ボーカル、リトミックを教える音楽講師の仮谷和紗(なぎさ)さんが、2013年にスタートした「リトミッククラス」に、ベビーカーを押した親たちが集まってきた。そこには、ママたちに混じってパパの顔もある。

リトミックとは、「赤ちゃんや子供と音楽を通してコミュニケーションを取る教育法で、音やリズム感を高めて自立心を育みます」と仮谷さん。

自己紹介の後は、なぎさ先生の歌とピアノ伴奏による、「キラキラ星」を音階で歌ったリズム歌が始まった。「ドドソソシュー、ファファミミシュー」と、リズムを取るなぎさ先生の声に合わせて、親たちが子供に「高い高い」をしたり、体をくすぐったりと楽しくコミュニケーションを取る。子供たちもキャッキャッと大喜びだ。

 

仮谷さんの歌声とピアノ演奏で、音楽の練習だけでなく、親子の触れ合いの時間が高まっていく

 

今度は「カエルの歌」の伴奏に合わせて、カラフルなスカーフを上に投げて取る遊びに。「いちにー、さんしー、ポンッ! キャッチ!」と、子供たちは小さな手でスカーフを飛ばし、つかんで大はしゃぎ。

クラスはまだまだ続く。次は、ピアノのリズムに合わせて、みんなで速度を変えて歩いて回る。楽しく遊びながら、リズム感が身に付く「音感トレーニング」も盛り込まれている。

仮谷さんオリジナルの歌を付けた、読み聞かせを行った後は、月2回行われている「手足形アート」の制作タイム。インクをつけた子供の手足を紙にペタッと押した手形、足形を使って、親子で作品を作る。

手のひらを「O」、両足を開いて「V」の形に押した子供の手足形に、「L」と「E」の文字の形に切った紙を貼り付ければ「LOVE」の文字が完成。周りにハートのシールを貼り、カラフルに仕上げた作品に、「かわいい!」「上手にできたね」「パパも喜ぶねー」とほめられて子供たちも大満足。

 

 

この日は、生後4カ月から2歳くらいの乳幼児と子供を連れた親が集まった

 

終了後は、お茶を飲みながら歓談タイム。子育て中の親にとって、貴重な情報交換と友達作りの時間だ。

ママたちに混じって唯一参加したパパ、前島慎太郎さんは、「共働きなので妻と交代で参加しています。息子の絃人(けんと)と普段なかなか接する機会がないので、このクラスで触れ合う時間を大切にしています」と、親子一緒に楽しんでいた。

息子のエリック・キムくんと参加した井上美琴さんは、「手足形アートは今の時期だけのものなので、記念に残せてうれしいです。友達と遊ばせることも大切ですし、日本語や日本の歌を学ばせたかったので、このクラスはありがたいです」と話した。

未慈(みちか)ちゃんを連れて参加のママ、山口理恵子さんは「友達から聞いて昨年から通っています。親子で触れ合える時間がたくさんあって、スキンシップも取れるのがいいですね。クラスでこの子の笑顔を見るひとときが、とてもうれしいです」と、満足そうにほほ笑んでいた。

 

子供の成長の記念になる「手足形アート」作りを楽しむ参加者たち

 

Eurythmics Class

対象は生後4カ月〜3歳くらいの乳幼児と子供。
今月9日から、定期的にクラスを開催中。
参加希望者はメールで問い合わせること。

【問い合わせ】
nagislullabies.com/japanesesingalong39@yahoo.com

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