グローバル時代の子育て

その47 読み書きを教える 最適期は?

言葉は「読み書き」を身に付けることによって一生失われることのない能力として子供に定着します。バイリンガルの子供は二カ国語の読み書きを習得しなければいけませんので、いつ、どのように、それぞれを身に付けさせるのか、両親は計画を立てる必要があります。

日本語の読み書きをいつ教えるのか?

日本語の読み書きを教える前提は「会話力が育っていること」です。海外では子供の発語が遅れる傾向があるので、幼い子供を育てている家庭では、母子の触れ合いを通じて話し言葉を育てることにフォーカスしてください。

お母さんが毎日たっぷりと語り掛け、遊び掛け、絵本を読み聞かせていれば、2〜3歳頃には、日本語でコミュニケーションがとれるようになります。この時が読み書きを教える時期です。

子供に読み書きを教える時は、家庭内の環境作りに配慮しましょう。幼い子供は、無意識に多くの情報を環境から学び取る、優れた能力を持っています。これを文字学習に活用してください。

ひらがなチャートやカタナカチャートを子供の目の高さに貼りましょう。また子供専用の本棚を与えて日本語の絵本を入れておきましょう。すぐに子供は自分から絵本を引っぱりだして「読んで」とせがんでくるようになります。

 

 

日本語の読み書きはどうやって教えるのか?

文字読みを教える一番簡単な方法は「文字チャート」を利用することです。ひらがなの「あいうえお」を指でさしながら読んで聞かせます。一つ一つの文字を「あ」「い」「う」と正確に発音して聞かせましょう。

文字カードを活用するのも効果的です。B5版くらいのサイズの紙いっぱいに「あ」「い」「う」と文字を大きく印刷します。それらを「あ」「い」「う」と発音しながら見せてあげます。

次に「あ い う え お」5枚のカードを並べて、親が指定した文字を取る遊びをします。「あ行」ができたら「か行」も同じ要領で教えていきます。

以上の要領でひらがなを覚えたら「いぬ」「ねこ」「さる」など、文字を並べて二文字単語を作る遊びをします。さらに三文字単語、四文字単語とレベルアップさせていきましょう。

英語読み書きの教え方

英語の読み書きは現地の幼稚園に通う1年間(アメリカの場合)が勝負です。幼稚園での読み書きの習熟度は小学校での学力獲得に大きく影響します。

子供が現地校の勉強で遅れることがないように、現地の小学校入学までに、家庭で英語の読み書きをしっかりとサポートしてあげましょう。

英語の文字指導は「フォニックス」でスタートします。フォニックスは「A=ア」「B=ブ」「C=ク」とアルファベットの「音」を教える指導法です。フォニックス指導には正確な発音が要求されますから、フォニックスアプリ、フォニックス玩具、フォニックスDVD、フォニックス音楽など、ネーティブの音声が収録されている教材を活用してください。

 

 

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