2018/09/28発行 ジャピオン986号掲載記事

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エキスパートに聞く
NYとラーメンあれこれ

このページでは、ニューヨークのラーメンブームを支える製麺会社、サンヌードルのニュージャージー工場代表、夘木(うき)健士郎さんが登場! ニューヨークのラーメン事情の解説や、今後の流行予測をしてもらう。

 
ーニューヨークではどんなラーメンが人気?
ニューヨークのラーメンシーンは、2010年から12年ごろに急成長しました。以後ゆるやかに伸び続け、現在は安定した人気を保っています。

当地では、味がはっきりしていて分かりやすい、とんこつラーメンや鶏白湯(パイタン)ラーメンがはやっていますね。パンチのあるスパイシーなラーメンも人気。これから出店する店を見ても、メーンはとんこつが多いです。一方で、ローカルの変わった食材を使った、ちょっとユニークなラーメンをメニューに加える店も多いですね。

また、市民の健康志向が強いマンハッタンでは、塩分や油、原料を細かくチェックしているお客さんが多いので、ビーガンの麺や塩分を抑えたタレを使用するなど、ヘルシーなラーメンを求める動きが出てきています。弊社でも、食物繊維やプロテインを豊富に含んだ麺を開発しています。

ー店の雰囲気は日本とどう違う?
「これぞラーメン店」という雰囲気よりも、インテリアがおしゃれで洗練されており、ウエイターもかっこいい店が多いです。クールでハイエンドな店がたくさん出てきています。

長く続くラーメンブームを受けて、日本からアメリカに出店したいという話もよく聞きますが、一番多い問題はスタッフのマネジメントです。熱い厨房で立ちっぱなしで大変ですが、それ以上に、情熱を持ってラーメンを作っていきたい人材を確保することが必要ですから。これは今後の課題の一つかもしれません。

ー次に流行するラーメンの種類は?
まぜ麺です! 食べやすさが受けていて、ピザのトッピングを混ぜた「ピザラーメン」や、朝食の定番であるハムやチーズ、タマゴをトッピングにした「ブレックファストラーメン」など、いろいろな店が独自のまぜ麺を出してきています。

今ロサンゼルスではやっているつけ麺は、ニューヨークでも出す店が増えており、本格的なブームが来ると予測しています。ただ、つけ麺は、麺のゆで時間が通常のラーメンの麺より長いため、調理ができる設備が別途必要です。土地の狭いマンハッタンではどうなるのか注目です。

ーラーメン作りで大切なことは?
ラーメンは、麺、スープ、タレ、香り油、トッピングの五つの要素の組み合わせを基本にしていて、そのバランスがうまく取れた時に、おいしいラーメンが生まれます。この五つの要素をぶらさずに発想を広げていけば、ラーメンの可能性は今後さらに広がると思います。

一般のアメリカ人のお客さまにラーメンについて知ってもらい、情報をシェアして、オープンマインドになっていただくことを目的に、弊社は14年に「ラーメンラボ」という店をオープンしました。ここでは、シェフたちから出たアイデアを生かして、いろいろな種類のラーメンを作っています。

中には、日本人から見たら「これはラーメンではない」という奇抜なものもあるかもしれませんが、むしろ新しいものにどんどんチャレンジしてほしいんです。

ーサンヌードルが目指すゴールは?
マンハッタンのラーメン店は店数も多いので、いい意味で競争が激しい。日本人以外のシェフも多く、そのアイデアや価値観も含めてみると、とてもレベルが高いと思います。

製麺会社が、そんなシェフたちと一緒に研究を重ね、最終的にみんなでニューヨーク独自の「ご当地ラーメン」が作れればいいですね。いつか日本の人たちがその味を求めて、マンハッタンを訪れるようになって欲しいです。

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夘木(うき)健士郎さん

サンヌードル・バイスプレジデント・オブ・オペーレション。大学卒業後、父親の夘木栄人氏が創業したサンヌードルに入社。2010年にニュージャージー工場を開設。14年にラーメンラボ(www.ramen-lab.com)を開業。

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「ラーメンラボ」の冷やし中華は野菜ピュレ入り


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