2018/06/15発行 ジャピオン971号掲載記事


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高架線下のブライトンビーチ・アベニュー

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キリル文字が並び、ロシア語が聞こえる


ニューヨークでロシアと言えば? 多くのニューヨーカーが口をそろえるのが、ブルックリンの「ブライトンビーチ」。この地はロシアおよび周辺諸国からの移民が多く住んでおり、ニューヨーク随一のロシアタウンを形成している。愛称は、ウクライナの地名を取って「リトル・オデッサ」。


ロシアの歴史と移民

元々は19世紀半ばから20世紀前半にかけて、リゾート地として開発されたエリアだった。そこにロシア系移民が移り住んできたのが「ロシア化」の始まり。ロシア帝国によるユダヤ人迫害(1910年代)、第2次世界大戦時のホロコースト(30〜40年代)、そしてソ連の移住規制緩和(70年代)と、いくつかの波に分かれて、今日のブライトンビーチができ上がった。

見掛ける看板はキリル文字、聞こえるのはロシアおよび東欧諸国の言語など、その全てが日本人には見慣れぬものばかり。ウクライナやベラルーシの系統の飲食店も多い。


グルメの融合地

特に食文化の豊富さは目を見張るものがあり、オーセンティックな高級志向のレストランから、量り売りの庶民向けデリまで、多種多様なグルメスポットが並ぶ。

また最近では中東諸国の店も数多く進出しており、インターナショナルな総合グロサリーストアも軒を連ねる。まさに異文化融合エリアだ。


隠れたビーチスポット

同エリアがひときわ輝くのは、やはり夏だろう。遊園地や水族館のあるにぎやかなコニーアイランドと、海水浴場として整備された広大なマンハッタンビーチの間に位置するためか、混雑もなく、のんびりした印象がある。マンハッタンからなら、BおよびQラインで1本という便の良さも評価したい。

初めて訪れるなら、高架線下のメーンの大通り、ブライトンビーチ・アベニューを歩くだけでも、十分な出合いがあるはず。今回は、編集部が週末に訪れたスポットを、いくつか紹介しよう。



「おふくろの味」を体感
オーシャンビューカフェ

気軽にロシア料理を味わいたい、と思いたったら、このロシアンダイナーへ。ビーチへと続くストリートとメーンの大通りの角にある。

小さな店構えだが、休日ともなると家族・友人連れでにぎわっており、ロシア語の笑い声が飛び交う。

取り扱うメニューはペルメニ(ロシア版ダンプリング)やピエロギなどのロシアの軽食から、オムレツなどダイナーの定番まであり、 デザートを含むと約100種類。白シャツの男性ウエイターたちが、スマートに応対してくれるので、気になるメニューは気さくに尋ねてみよう。

夏の定番料理をオーダーしてみたところ、運ばれてきたのはロシア風ポテトサラダ(「オリビエサラダ」と呼ぶ店も)。ピクルス、ニンジン、鶏肉と具だくさんで、ケーパーやオリーブの風味付けがアクセント。

スープには、東欧の伝統的な微炭酸飲料・クワスを使った冷製スープ「オクローシカ」。ディルとヘビークリームの組み合わせが爽やかで、赤タマネギはちょっぴりスパイシー。どれも優しい味わいだ。ロシアの「おふくろの味」って、こういうものなのだろうか。

 

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ロシア風ポテトサラダは食べ応えたっぷり!

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夏は「オクローシカ」でさっぱりとリフレッシュ

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サーフテイストの看板が目印だ



品ぞろえピカイチ
セントピーターズバーグ

1994年オープンの同店は、巨大な黄色い屋根が目印。実は、北米最大級のロシア系ギフトショップだったりする。

そのラインアップは台所用品、おもちゃ、本、CD、置き物など、もはや「何でもあり」の領域だ。店内には日用品を探すロシア系住民、そして面白いものを求める非ロシア系住民の両方が見受けられる。

きらびやかで丁寧な装丁が美しいロシア民話集、ソ連時代の広告イラストが入ったマグカップなどは、普通にギフトとして喜ばれそう。その他、プーチン大統領のマトリョーシカなど、ややギャグに走ったチョイスのものもある。マトリョーシカは100ドルを超える本格的なものも。

特筆すべきは、ティーセットや茶箱など、紅茶関連用品の取りそろえの豊富さ。色鮮やかでディテールの細かい模様が入ったカップなどは、たとえロシアに興味がなくともひかれること間違いなし。

オンライン販売にも力を入れているので要チェック。

 

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入り口にはマトリョーシカの顔ハメ看板もある




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