2018/03/02発行 ジャピオン956号掲載記事


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知識を武器に身を守れ!
ここでは総領事館やNYPDなどが発信する情報、防犯セミナーなどで得た知識を踏まえ、主に身近で起きやすい犯罪の被害に遭った際の対処法を紹介する。

街中で起こる犯罪

被害に遭わない準備を

ニューヨークの街を歩いていて、日本人、あるいは英語が堪能ではない人を狙ったとみられる詐欺のパターンがいくつか報告されている。

路上での詐欺  

ぶつかった拍子に持っていたワインボトルや陶器などを落としたと言い、弁償を要求する詐欺は昔からあったが、近年多いのは、「メガネ詐欺」と呼ばれるものだ。人混みの多い繁華街で歩いているとぶつかってきて、「ガラス製のメガネが割れたから弁償してほしい」と迫られる。実はジャピオンスタッフでも、2人(うち1人は2回)被害に遭っている。過去数年で総領事館にも被害報告があり、同館も注意を呼び掛けているが、ジャピオンスタッフが周囲で話を聞くと、同様の被害に遭った日本人が多いのも分かった。

また路上では、さも無料で配っている体でCDを手渡され、受け取ると法外な金額を要求されるケースもある。

いずれの場合も、恐喝に当たる行為なので、ためらわずに近くに警官がいればすぐに報告すること。また近くの店に入り「金を払えと言われた。警察を呼んでください」と依頼すること。強引に金銭を奪われそうになったら、周りに助けを求めること。お金を持っていないと言い逃れるために名前や連絡先を教えたり、IDを見せる行為は絶対にやらないこと。

こうした犯罪に遭わないためには、路上で話し掛けてくる人に簡単に応じないことが重要だ。

地下鉄の中でも注意  

混雑した場所、特に観光地でのスリ被害は多い。事前の心掛けとしては、人前で現金や貴重品を見せないこと、また多額の現金を持ち歩かないことが必要。
ニューヨークでは地下鉄車両内での引ったくりが一時期多発。多くが最新型のスマホを狙ったもので、ドア付近に立っていて、あるいは座っていて、ドアが閉まる直前に引ったくられ持ち逃げされるというもの。

近年、ロック解除が困難になったため、スマホがターゲットにされることが減ったともいわれるが、人がまばらな深夜の地下鉄駅構内で新型スマホを手にしていた日本人が、若者グループに囲まれて奪われたケースもあるので、注意したい。

周囲に不用意に自分の持ち物を知らせることは安全ではない。また引ったくり対策としては、車両内では、なるべくドアから離れた席(バスならば中央)に座ること。バッグなどの口を不用意に開けておかないことも重要。これもジャピオンスタッフが被害に遭ったケースだが、口が開いたトートを体の後ろで持っていて、中の貴重品を抜き取られ、家に帰ってから気付いたそうだ。地下鉄内では、荷物は必ず体の前で持つようにしたい。

地下鉄関連でいえば、深夜の車内で居眠りしている間に貴重品を奪われるケースも増えているという。乗車中は寝ないのはもちろん、周囲に気を配ること、そして被害に遭ったら、駅員、駅構内にいる警官に通報することを忘れずに。


巧妙化する犯罪

自分で調べる癖を

近年のテクノロジーの進歩は、犯罪の手口の巧妙化にもつながっている。NYPDが注意を呼び掛けている犯罪や、ネットを使った犯罪への対策を紹介する。

本物そっくり  

カードスキミングとは、クレジットカードやバンクカードの磁気に入っている情報を盗み、不正利用するもので、その手口が非常に巧妙だ。

ATMではオンラインネットワークを使ってカード会

社、金融機関とやりとりを行うが、その線の途中に機械を取り付け、情報を盗み出す手口がある。コンビニエンスストアなどの店内の一角、人の目があまり届かない場所に置かれている機械、屋外に置かれた機械で被害が多く報告されている。

しかし実は銀行内のATMでもカードスキミングの被害が報告されている。まず、店舗の営業時間外にATMを利用する場合に使う屋外のドアを開けるためのカード差し込み口、さらには屋内の機械のカード差し込み口に、本物そっくりに作られたカバー型のカード情報読み取り装置がはめ込まれている可能性がある。

特に観光客が多い場所は、利用者が旅行中で、頻繁に銀行口座やカード利用状況を確認しないことから狙われやすく、帰国後に被害に気付くというケースが多いそうだ。

対策としては、機械を使う前に強く触ってみること。偽物は上に覆い被せただけなので、ぐらぐらと動くことが多い。

さらに屋外に置かれた自動販売機、発券機などに小型カメラを設置し、カード情報、暗証番号を盗み見るという手口もある。ボタンの上にガードがない場合は手で隠して情報を入れるのが賢明だ。

 

ネットにまつわる罠  

日本でもEメールを使った詐欺はあるが、当地でも政府機関や金融機関をかたりメールを送りつけ、情報を引き出そうとするものがある。冷静に見れば偽物だと分かっても、事情が違う海外、かつ英語での説明にあわてて、指示に従ってしまわないように。怪しいメールは開かない、リンクをクリックしないが基本。

昔からの手口として電話で政府機関を名乗り、情報を引き出そうとするもの、また電話口で「YES」と言わせて、その声を録音、不正利用する手口も報告されている。要件があれば留守電にメッセージが残されると考え、知らない番号からの電話は取らないなどして自分で防御を。

当地での住まいを探す場合、ネット掲示板の情報を利用する人も多いだろう。ネットでは有益な情報もあるが、中には相手が海外にいることを知った上で、詐欺を働く人がいることも知っておいた方がいい。

日本から当地の掲示板で住居を見つけ、貸主を語る人物にデポジットを払った途端に連絡が取れなくなる、また到着後に住所を訪ねたら貸主はおらず詐欺だと気付くというケースもある。また、日本から当地の知り合いにどんなエリアなのか聞くためにネット掲示板で見た住所を知らせたところ、住所が存在しなかったケースもある。メールのやり取りだけでなく、信用のおける相手なのか、相手の情報を引き出し事前に調べることが重要だ。


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