2017/10/06発行 ジャピオン936号掲載記事


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幅広い知識を身に付ける
 「グローバルラボ」代表・板越ジョージさん

 一つの物事にはまったら、関連本を読破しないと気が済まない「オタク」です。例えば、大学生の時に司馬遼太郎の「太閤記」を読んで歴史小説にはまり、登場人物が登場する作品を読みあさりました。今は多忙な日々の合間に軽く読める、ワインやオートバイなど趣味に関する本が中心です。

 座右の書はP・F・ドラッガーの「非営利組織の経営」(ダイヤモンド社)。組織運営に悩んでいた時に読み、組織がまとまるきっかけを作ったと思います。

 人に贈りたいのは勝海舟の「氷川清話」ですね。時代ごとに技術論は移り変わる一方、社会の根本は変わらない。日本の地理や社会の在り方を知るのは重要です。

 そして自分の本で恐縮ですが、「クラウドファンディングで夢をかなえる本」を読んで、ぜひ自分の夢をあきらめず、ニューヨークで叶えてほしいです。

板越ジョージさん
起業家、中央大学政策文化総合研究所客員研究員。2001年の同時多発テロをきっかけに、「NY異業種交流会」を発足。14年に開設した、当地在住の日本人のためのラウンジ「グローバルラボ」にて定期開催中。講師を務める「NY第11回クラウドファンディング初級講座」は10日(火)。www.glabony.com

 

「氷川清話」
勝海舟(講談社学術文庫/2000年)

勝海舟本人が、自宅・氷川邸にて自身の半生を振り返った、貴重な記録書。勝の周囲の人物の批評、当時の政局に関する見解などが詰まっている。


「クラウドファンディングで夢をかなえる本」
板越ジョージ(ダイヤモンド社/2017年)

クラウドファンディングで資金を調達し、夢を叶えた日米の80人を取材。企画の書き方や拡散方法などの実践を交えたハウツー本。


ジャピオンスタッフ
厳選!

個人的に贈りたい本たち

代表・大西のおススメ


「生き方~人間として一番大切なこと」
稲盛和夫(サンマーク出版/2004年)

京セラ創業者の稲盛さんが説く、「人間として」大切なことをまとめた本。哲学的な内容で心に残り、日常生活のさまざまな場面で支えになります。特にビジネスで悩んでいる経営者の人には、ぜひ読んでほしいですね。

編集長・田中のおススメ


「深夜特急」(1〜6)
沢木耕太郎(新潮文庫/1994年)

これまで5回以上、文庫6巻セットで人にプレゼントしています。香港から始まりアジアの各地を経て、ロンドンに至るバックパック旅行体験をつづった紀行小説。簡潔な文章ながら想像力を刺激する情景、心理描写が素晴らしく、座右の書でもあります。

 
 


「百年の孤独」
G・ガルシア=マルケス ・著/鼓直 ・訳(新潮社/2006年)

2006年出版の「ガルシア=マルケス全小説シリーズ」新装版。さすがは天下の「新潮社装幀室」。特にカバーを外したつや消しの黒い表紙と、光沢のある黒の印字のデザインは秀逸。内容も素晴らしいですが、装幀について一言添えて贈りたい本です。

編集部員・南のおススメ


「カヌー犬・ガク」
野田知佑(ポプラ文庫/2010年)

カヌーイストの野田さんが、愛犬のガクと世界の川を下る日々をつづったエッセー。ガクの様子を細やかに描写し、勝手に気持ちを代弁する野田さんの文章は、愛情とユーモアたっぷり。大切な人(犬)と過ごす時間の尊さ、大自然の美しさを実感します。

 
 


「アヒルと鴨のコインロッカー」
伊坂幸太郎(創元推理文庫/2006年)

「一緒に本屋を襲わないか?」というフレーズが有名なミステリーです。著者の「重力ピエロ」が大好きで、おすすめなのですが、まずはタッチが軽めな本作を贈って、伊坂幸太郎の世界を知ってほしいなと思います。

 

デザイナー・吉田のおススメ


「マップス~新・世界図絵」
アレクサンドラ・ミジェリンスカ(徳間書店/2014年)

私が実際に両親に贈った、地図の本です。地図にその国の文化がイラストで盛り込まれていて、見てるだけでも楽しくなります。そこに行ったことのある人にも、ない人にも夢を与える本だと思います。文字が少ないので、読書が苦手な人にもいいですよ。


ニューヨークが舞台の
最新小説たち

「サンライズ・サンセット」
山本一力(双葉社/2017年)

直木賞受賞作の時代小説「あかね空」などで知られる著者が描く、現代ニューヨークが舞台の作品66本からなる短編集。田舎から訳あってニューヨークに訪れた老婦人に、タクシー運転手は高額料金をふっかけようとするが…。いずれの作品も、ささやかな人のぬくもりと人情を感じる展開が魅力的だ。

「くそったれバッキー・デント」
デービッド・ドゥカブニー・著/高取芳彦・訳(小学館/2017年)

ドラマ「Xファイル」のモルダー捜査官役で知られる、俳優デービッド・ドゥカブニーによる小説作品。舞台は1970年代のニューヨーク。ヤンキースタジアムでピーナッツを売る主人公は、ヤンキースが試合に勝つと、末期がんの父の病状がよくなることを知る。やがて、因縁の最終戦、ヤンキース対レッドソックスの試合が始まる…。

「私の名前はルーシー・バートン」
エリザベス・ストラウト・著/小川高義・訳(早川書房/2017年)

2009年にピュリツァー賞フィクション部門を受賞した著者の最新作。幼い娘たちや夫と離れ、一人マンハッタンで入院生活を送る作家ルーシー・バートン。退屈していた彼女の入院生活は、田舎にいる疎遠だった母の見舞いで変化が訪れる。主人公の幼少期、1980年代、そして現代の三つの時間軸からつむがれる、家族のつながりを描いた作品。

「under the bridge」
堂場瞬一(早川書房/2016年)

小説すばる新人賞を受賞した著者による、ミステリーシリーズ「探偵・濱崎」の第2弾。マンハッタンで起きた、どこか不可解な立てこもり事件を追うNYPDのブラウン。当地に分け合って潜伏していた、日本人探偵の濱崎。二人は再び出会い、ニューヨークを巻き込んだ巨大な陰謀に立ち向かうことになる。


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