2017/10/06発行 ジャピオン936号掲載記事


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コミュニティーのリーダーに聞く!
今贈りたい、おすすめ本
ニューヨークの日系コミュニティー団体を引っ張るリーダーたちは、どんな本を読むのだろうか?今回は、読書家である4人に、おすすめのギフト本を紹介してもらった。
将来の夢を深く考える
 「NPO法人JaNet」代表・榮枝洋文さん

 本を読むようになったのは30歳の時。目の不自由な人に「本を読まないなら、本が読めない私と情報レベルは基本的に同じ」「むしろメモを取れない私の方が、記憶のレベルは上」と言われて、はっとしました。

 「スキマ時間」の全てを、主にビジネス書を読むことに充てています。スマホ上でオンライン書籍を読むことが多いですね。特に読んでいるのは英語書籍の日本語訳。原書は時間がかかりますが、日本語だとすぐに読めるのでおすすめです。

 特に若い人に贈りたいのが、藤原和博さんの「たった一度の人生を変える勉強をしよう」ですね。「考えるという行為が何なのか」を考える、というとても深いテーマの本です。

 もう一冊は、個人的にもお世話になっている大根田勝美さんの著書、「中卒の組立工、NYの億万長者になる。」です。夢を持ってニューヨークに来ている人は必読ですよ。

榮枝洋文さん
「デジタルインテリジェンス社」取締役。日本の広告会社アメリカ法人CFO兼副社長を経て、デジタルマーケティングコンサルタントとして現職。2007年に法人登録された「NPO法人JaNet」は、「アメリカで夢を叶えるあなたのネットワーク!」をスローガンに、セミナーや企業説明会などを企画・開催。www.japanesenetwork.org

 

「たった一度の人生を変える勉強をしよう」
藤原和博(朝日新聞出版/2015年)

筆者が中・高校生に向けて、「覚えるだけ」ではない勉強について丁寧にレクチャー。著者が考案した、世の中のさまざまな問題を考える「よのなか科」についてひも解く1冊。


「中卒の組立工、NYの億万長者になる。」
大根田勝美(角川書店/2010年)

長野の工場で組立工として働いていた著者が、一念発起して英語を猛勉強。駐在員の座を射止めて渡米後、セールスマンとして出世し、夢をつかむまでを描いた自伝。


自分の人生を振り返る
 「NYエンタメ・スポーツの会」代表・中澤利彦さん

 本を読みあさるようになったのは渡米してから。小説は少し身構えてしまうのですが、なるべく広い分野の本を読むようにしています。自分の知らない領域に踏み込むと、目線が変わり、見えなかったものが見えてきますからね。

 座右の書は日本で飲食店に就職した時に読んだ、渥美俊一さんの「チェーンストア能力開発の原則」(実務教育出版)。バイトとは違う、責任あるプロとしての指針を学びました。

 人に贈りたい本は迷いますが、キム・ナンドさんの「つらいから青春だ」はおすすめです。読者が過去に苦い経験をして、必死に生きてきたことを、力強く肯定してくれる本です。

 人生戦略会議の「28歳からのリアル」は、僕が最も嫌う「誰かが決めた生き方」を書いた本なのですが、自分の人生を振り返る意味で何度も読み返しています。そういう意味で、あえて人に勧めたいですね。

中澤利彦さん
パフォーマー。大学を卒業後、飲食店勤務を経て、2010年11月に来米。13年5月と14年4月のアポロシアター「アマチュアナイト」で優勝。当地でエンタメ・スポーツ業界に携わる人々をつなげるコミュニティー「NYエンタメ.スポーツの会」の現代表。同会の次回開催は10日(火)。
https://nyjapanentertain
ment.wixsite.com/home

 

「つらいから青春だ」
キム・ナンド・著/吉原育子・訳(ディスカ
ヴァー・トゥエンティワン/2012年)

韓国のソウル大学の教授が、悩める若者に向けてつづった人生論。「青春は痛くて当たり前」と言い、今とこれからの生き方を読者に示してくれる。


「新版 28歳からのリアル」
戦略会議(WAVE出版/2008年)

28歳を機に降りかかり始める、転職や結婚、健康、住宅などの問題を、同年代の平均収入額や初婚年齢など、リアルな数値と共に紹介。2003年に発行された同書の新装版。


豊かな文章を味わう
 「ニューヨーク女子部」代表・鮫川佳那子さん

 学生時代はもっぱら小説を読んでいたのですが、社会人になりたての頃はビジネス書ばかり読みました。その頃出合った、各界の著名人へのインタビュー集「プロ論。」(徳間書店)は私の座右の書。田原総一朗さんの「人生は好きなこと探し」という言葉が、将来に悩んでいた私の心に、ストンと落ちていきました。

 その後、ニューヨークでライターになって、改めて小説の表現力の豊かさに気付きました。最近は小説をよく読んでいます。

 友人に贈りたい本は、阿川佐和子さんの「ウメ子」と水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」です。阿川さんの文章は、子供のころにあったみずみずしい感性が蘇ってきて、心が洗われます。水野さんは笑って泣けるストーリー構成が秀逸。どちらも日々の忙しさにかまけて忘れがちな、大切なことを教えてくれ、読んだ後温かい気持ちにさせてくれます。

鮫川佳那子さん
ライター。日本で女性向けの広告制作・メディア編集などに携った後、2015年に来米。現在、国内外で活躍する日本人のインタビュー記事などを執筆する。16年に、ニューヨーク在住の女性の交流を目的としたコミュニティー「NY女子部」を創設。同会は現在500人以上が在籍する。
https://ny-joshibu.themedia.jp/

 

「ウメ子」
阿川佐和子(小学館文庫/2002年)

小学校低学年の主人公の日常は、自由奔放に伸び伸び生きる転校生・ウメ子と出会うことで、少しずつ変わっていく。エッセイストの著者の子供時代から着想を得た小説。坪田譲治文学賞受賞作。


「夢をかなえるゾウ」
水野敬也(飛鳥新社/2007年)

どこにでもいる平凡なサラリーマンの主人公は、ある日謎の生物「ガネーシャ」と出会う。ガネーシャは主人公の夢を叶えるため、次々に「課題」を出していく…。テレビドラマ化もされた人気作。


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