2017/09/22発行 ジャピオン934号掲載記事


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プロフォトグラファー直伝!
写真撮影の基本講座
デジタルもスマホも、カメラ撮影の基本テクニックは共通。当地在住のプロのフォトグラファー、金山貴宏さんに、シチュエーション別の撮り方のコツを聞いた。

 スマホカメラの特徴は?
 レンズがデジタルカメラより平べったいので、被写体のより広範囲に、自動的に焦点が合うように見えます。カメラの心得がない人でも、簡単にきれいな写真が撮れる設計ですが、同時に遠近感がない、のっぺりとした写真にもなりがちなので注意が必要です。

 写真の構図の基本は?
 どんなシチュエーションでも、撮りたいものを意識して、「中心に置く」ことです。そこから自分の感性に基づいて、フレームの端に持ってきたり、左右にずらして、一部を大きく見せるなど工夫していきます。撮っていくうちに、バランスの良し悪しも分かってきますよ。画面にグリッド(補助線)を表示する設定にすると、真っすぐ撮れます。

 風景を撮るコツは?
 画面の上下で、色が分かれるように構図を考えてみてください。そこに、空の雲やテニスコートなど、ワンポイントになるものを置くと格好がつきます。地平線上に遠く物が見える時は、前景に人や物を入れると遠近感が出て、ドラマチックになります。

 人物を撮るコツは?
 被写体ではなく、撮影者が動いて、一番しっくりくるアングルを考えましょう。横から日を当てて、顔の片側を明るくすると、シルエットがくっきり写って立体的になります。また日の光を瞳の中に映り込ませると、生き生きとした表情になります。これを「キャッチライト」と言います。

 被写体をフレームギリギリに入れて撮影するのではなく、上下左右にすき間を残すと後で編集しやすいです。また全身を写す時は、被写体と同じ目線、または少し下から見上げて撮るようにします。下からだと背が高く、スタイルよく見えますよ。

 グループ撮影の時は?
 スマホのカメラはフレームの端が少し歪んでしまうので、ぎゅっと中心に寄るのがおすすめ。同様の理由で、自撮りする際も、自撮り棒を持った撮影者が中心に立つといいですね。

 料理を撮るコツは?
 食器も見せたいなら俯瞰(ふかん)でもいいですが、料理をよく見せたいならアップで撮ります。スマホを斜め45度にかたむけると、料理の広範囲にピントが合い、きれいに見えます。

 光は温かい色味に撮れる、自然光が一番。窓辺での撮影がベストです。蛍光灯の光はやや黄色がかって見えるので、撮影後に編集で青色が強く出るように調節してみてください。

 夜間撮影のコツは?
 夜に光源を向いて撮影すると、写真が少しザラザラした画質になりますよね。オレンジや赤色が反射しているのが理由です。光量を十分確保するか、直接光源に向けて撮るのを避ければ回避できます。

 またカメラは光量が減るとシャッタースピードが遅くなり、ブレやすくなります。スマホでは夜間は光源を確保しようとレンズの絞りが自動的に大きくなり、シャッタースピードも若干上がりますが、それでも不十分。スマホを持つ手を、手すりや壁に寄りかからせると安定しますよ。

金山貴宏さん
スクール・オブ・ビジュアル・アーツ大学院写真科修士課程修了後、国際写真センターのドキュメンタリー写真科で学ぶ。昨年、写真集「While LeavesAreFalling…」(赤々舎)を刊行、木村伊兵衛賞と土門拳賞の最終候補に選出された。
www.tkaneyama.com

 

金山さんの写真で見る、ワンポイントアドバイス

風 景

★2層に分けて考える★
青空とテニスコートの緑で、写真を二分する構図。色を層として重ねていくと、最もバランスが取りやすい
★手前に物を配置★
遠くの景色を含める構図は、手前に人や物を配置すると、画面がぐっと引き締まる

人 物

★顔の片面と瞳に光★
光の当たる面を意図的に調節して、被写体に立体感を生み出す。瞳にも輝きをプラス
★光の差し込む方向を意識★
正面を向いた状態でも、光が横から差し込むようになっていると、ドラマチックな印象を与えることができる

料 理

★ポイントはスマホの角度★
テーブルに対して、斜め45度の角度にスマホをかたむけると、よりピントが合うように見える
★わざと皿の一部を外す★
あえて右端に寄せるテクニックで、遊び心をプラス。好きな構図を見つけるまで、撮影の経験を積んでいこう


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