2017/06/16発行 ジャピオン920号掲載記事


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ポケを超えたポケ
チカラシ


 
Seared Aburi Otoro (24ドル99セント)
舌の上で溶けるくらい柔らかい大トロに思わずため息が出る。マグロの脂まで使う奥深いソースは芸術的


 
Roasted Miso Cod
(14ドル49セント)
タラは太平洋産の天然もの。タラは西京みそ、日本酒、みりんの他、橙(ダイダイ)の果汁も隠し味で入っているソースに、丸2日マリネしたもの


 
Grilled Unagi(17ドル49セント)
ボリュームたっぷりのウナギの身に香ばしいタレがよく絡んでいる。単なるかば焼きではなく、かつお節のローストやふりかけ、ユズコショウなどで香味を加えている

 
 昨年5月にオープンしたチカラシのモットーは「ポケ以上のポケ(More than poke)」。

 「ポケのスタイルこそ借りていますが、本場ハワイ流にこだわらず、僕の技量でもっとおいしく進化させたい」と語るのはシェフのマイケル・ジョン・リムさん。市内の和食レストラン「マサ」「ネタ」などで、舌の肥えた客を相手に、すしや和食の腕を披露してきた。それだけに、食材へのこだわりが半端ではない。

 ご飯部分は、酢と日本酒、昆布だしでほのかな甘みとうま味を作っている。さらに、あえて加熱した具材を使うのも工夫の一つ。13種類あるポケのうち、火を通した食材を使うポケが7種あるのが特徴だ。

 例えば、「炙(あぶ)り大トロ」のポケは、脂ののったクロマグロの大トロを程よく炙ったところをピリ辛オイルやユズの皮、日本酒などで作った特製ソースでマリネ。口当たりは柔らかいがパンチが利いた味わい。

 2日間じっくりマリネした「タラの西京みそ焼きポケ」は、ほろりと崩れる白身の隅々までみその甘みとコクが染み渡る。酢の物やダイコンのきんぴら風の付け合わせが上品な仕立てで、一流シェフのただならぬ自信を感じる。

 極め付きは「ウナギのグリルポケ」。肉厚のウナギは、日本のかば焼きの手法にのっとって調理。隠し味にユズコショウを使うあたりがとことん心憎い。

Chikarashi

227 Canal St.
(bet. Baxter & Centre Sts.)
TEL: 646-649-5965
www.chikarashi.com


オリジナルポケ作りにチャレンジ!

自由な発想で作れるのがポケの魅力。ということで、料理好きの編集者Kが独自にアレンジして、タイ風、韓国風、イタリア風のポケを作ってみた。

 生魚が主役のポケは素材の新鮮さがポイント。今回は取材先で、鮮魚を買うならここ、とすすめられたチェルシーマーケットの「ザ・ロブスター・プレース」に赴き、生食用サーモン(1/2パウンド)を購入した。

 サーモンは食感を楽しむために、大きめのぶつ切りに。タマネギ(1/2個)をみじん切り、ショウガ(1片)をおろして「ネタ」の下ごしらえが完了。ここまで15分もかからない。そこに、しょうゆ(大さじ3)、ごま油(大さじ1)を加え、軽く混ぜてマリネすること40分。ベーシックなポケが完成した。

 早速味見すると、ごま油の香りが抑えてはいるものの、サーモンの生臭さが少し気になる。そこでレモンを絞って入れてみると、臭みが薄れ、お酒のおつまみにもよさそうな前菜になった。

 前菜としては、これで十分イケそうだが、下にご飯を敷くことを考えるとパンチが弱い気がした。何かないかと冷蔵庫をのぞくと、タイ料理に使うスイートチリソースとパクチーが目に入る。ここでひらめき、チリソースを少しずつ足しながら大さじ2杯ほど入れると、味に深みが増した。ブラウンライスの上にポケとたっぷりのパクチー、トマトを添えてオリジナルのタイ風ポケが出来上がった。

 冷やして食べられるので、暑い時期に食欲が減退したときにおすすめだ。

マリネしたサーモンに、刻んだキムチを入れたスパイシーポケ

ジェノベーゼソースにサーモンとパスタをあえ、野菜にのせれば、イタリアンサラダ風ポケに


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