2017/06/02発行 ジャピオン918号掲載記事


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渦巻きの謎を探ろう

■■■■■■■■■■数えきれない美の宝庫

 古今東西の芸術を網羅した、圧倒的な所蔵作品数を誇るメトロポリタン美術館は、「美の百科辞典」の異名を持つ。たった1回の訪問では、全ての展示を見て回ることは難しい。

「だからこそ、初めて来館する人は『ハイライトツアー』に参加してほしい」と語るのは、同館のボランティアプログラムのエデュケーター、キャサリン・ギャリッツさん。約1時間の同ツアー最大の利点は、ガイドが厳選した注目作品7~8点を巡ることで、異なる時代や文化のセクションを均等に楽しめることだ。

「まずツアーでポイントとなる展示を押さえ、ツアー後に気になったものを中心に見て行くようにすれば、広い館内も無駄なく回れます」とキャサリンさん。

長瀬晶子さん
Metropolitan Museum Fifth Avenue
1000 5th Ave.
TEL: 212-535-7710
www.metmuseum.org

約1時間の日本語ハイライトツアーは火曜から金曜日の各日午前11時15分から、無料で催行している(別途入場料)。各日の催行時間は上記ウェブサイト参照。長瀬さんは他にも二つの日本語ツアーを担当している。

 古今東西の芸術を網羅した、圧倒的な所蔵作品数を誇るメトロポリタン美術館は、「美の百科辞典」の異名を持つ。たった1回の訪問では、全ての展示を見て回ることは難しい。

 「だからこそ、初めて来館する人は『ハイライトツアー』に参加してほしい」と語るのは、同館のボランティアプログラムのエデュケーター、キャサリン・ギャリッツさん。約1時間の同ツアー最大の利点は、ガイドが厳選した注目作品7~8点を巡ることで、異なる時代や文化のセクションを均等に楽しめることだ。

 「まずツアーでポイントとなる展示を押さえ、ツアー後に気になったものを中心に見て行くようにすれば、広い館内も無駄なく回れます」とキャサリンさん。

 ガイドはいずれもボランティアで、1年間の研修を積んでいる。ツアーは現在英語を含む10カ国語で催行しており、日本語ガイドは8人在籍。そのうちの一人、長瀬晶子さんは、専業主婦の傍ら、同ツアーのガイドを務めている。

 「紹介する作品はガイドが選びます。何度ツアーに参加しても新発見がありますよ」と長瀬さん。「日本人には、モネやルノワールなどをはじめとした、19世紀の印象派、それから全般的に西洋彫刻や絵画が人気ですね」。

 専門用語を使わず、誰にでも分かりやすいように解説するのが同館ツアーのモットーだ。

 また、個々の作品の楽しみ方だけではなく、館内をゆったり回るヒントが得られるのもツアーならでは。「常に混雑している館内に、実は静かで落ち着いた場所があります。西洋彫刻を集めた『ペトリコート』やモロッコタイルの美しい『モロッカンコート』が特に私のおすすめ」。

 さらに意外と知られていないが、金曜日と土曜日は午後9時まで開館している(通常は午後5時30分まで)ので、ツアー後にランチやディナーを挟み、また戻ってくることもできる。急がず慌てず、ゆったり回ろう。


▲圧倒的な所蔵作品数を誇る同館は、その建物の大きさもインパクト大。あまり身構えず、セントラルパークを散策するついでの感覚で、ふらりと立ち寄ろうく


▲長瀬さんおすすめの「モロッカンコート」


 市内で観光客を案内する際に知っておきたい、見落としがちな観光スポットやお得情報を、ニューヨーク市公認ライセンスを持つガイド、白石久仁子さん(www.instagram.com/kunikonyc)に聞いた。

 

アメリカの歴史を感じるフェデラルホール

 ウォール街の撮影スポットといえば、フェデラルホール前にあるジョージ・ワシントン像。撮影に満足して帰る人も多いが、実はこのフェデラルホール、平日なら無料で入れることをご存知だろうか。ジョージ・ワシントンにゆかりのある品が多く展示されているので、歴史好きは特に必見。またいくつかの部屋の入口には、2001年の同時多発テロ発生時の地震で入った亀裂の修復跡がある。テロを風化させないために、現在もわざと跡を残しているのだとか。立ち寄ったら忘れずに見上げてみよう。


 

女性におすすめのファンシーなスポット

 
 42ストリートにある市立図書館では、豪華けんらんな閲覧室だけではなく、地下もチェックしよう。ここには「くまのプーさん」の作者が実際にキャラクターのモデルとした、ぬいぐるみが展示されている。実際のキャラクターたちにどこまで似ているかは、立ち寄ってからのお楽しみ。そして市内観光の息抜きに訪れたいのは、ミッドタウンイーストにある高級デパート、バーグドーフ・グッドマンのレストラン。ここではセントラルパークを一望しながらのアフタヌーンティー(セットで45ドル)という、ちょっとリッチな体験ができる。パークを見下ろしてゆったりできるスポットは貴重な上、デパートの客以外はあまり利用せず、混雑も避けられる。

 

芸術を愛する人は「建物」に注目


 ニューヨークといえば、やはりブロードウェーミュージカル。だが、観劇だけでなく、上演される劇場にも注目してこそ、真のブロードウェー通だ。ミュージカル「アラジン」が上演されているニュー・アムステルダム・シアターは、1904年建築と現存する劇場でも最古の一つ。一度閉館したが、1995~97年に改修工事を行い、建築当初の内装のデザインを完全再現した。椅子の布地に葉の模様が織り込まれているなど、他の劇場とは一線を画すアールヌーボー調が美しい。開演前に時間に余裕を持たせて、じっくり歩き回ろう。またストリートアートに興味がある人は、ブラックカルチャーの総本山、ハーレム市内を早朝に訪ねよう。シャッターにグラフィックアートが描かれている店舗が多いが、これは開店前の朝にしか拝むことができない。



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