2017/03/03発行 ジャピオン905号掲載記事


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自分に合ったペースで
レッツ・スキマ活
1回限りのもの、1学期かけて学ぶもの、1人で続けるもの…。異なる三つのタイプのスキマ活を紹介。

暇つぶし感覚でアート

ペイントバー

 普段は忙しくても急に時間が空いた夜や、突発的に今日何かに挑戦したくなった時は、ペイントバーをおすすめしたい。

 トライベッカにある「ミューズ・ペイントバー」はその名の通り、絵を描きながらワインやビールを楽しむ場所。エプロンや画材など、描くために必要なものは全て用意されている。ここでは1回に最大50人がキャンバスにアクリル画を描く。

 「自分の思うままに筆を動かす体験は、瞑想(めいそう)のようなリラックス効果があります」と、同店スタッフのサラさんは話す。

 この日参加した作業療法士のミッキーさんは、子供のころ絵を描いていたが、最近はすっかり筆を取ることもなくなっていた。夜の時間が空いたこの日、暇つぶしの方法をネットで探していたところ、偶然このバーを見つけたという。

 一方、共にに参加したボーイフレンドのアレクサンダーさんは、「絵は描いたことがないから不安だ。お酒で気を紛らわすよ」と苦笑い。

 描く絵のテーマは日替わりで、この日は夕暮れの雪山を、2時間15分のセッションで描き上げた。アクリル画になじみのない参加者のために、講師のタビサ先生は筆の使い方から使う絵の具の量、色の塗り方までトータルに指導する。

 最初は自信のなかった参加者も、徐々に作品が出来上がっていくことに大興奮。セッションが終わるころには、アレクサンダーさんも自分の作品を眺め、「意外と描けたよ。悪くないでしょ?」とニヤリ。このバーでは、自分の秘められた才能を見つけられるかもしれない。

 一方、キャンバスいっぱいに鳥居を描いたり、紫の花を咲かせたりと、自由気ままな参加者も。タビサ先生は「自分の感性のままに描けばいいんです」とにっこり笑う。自分の個性を大切にする、ニューヨーカーらしいスキマ活だ。


初参加のミッキーさん(左)とアレキサンダーさん。恋人や友人と、わいわい話しながら描けるのも、このバーの魅力の一つ

D A T A

【時間】平均2時間30分
【費用】1回39ドル(日により異なる)
【開催地】マンハッタン区トライベッカ
【人数】〜50人

Muse Paintbar
329 Greenwich St.
(bet. Duane & Jay Sts.)
www.musepaintbar.com

タビサ先生がデモンストレーションしながら、セッションが進む
使う色の絵の具が用意してあるので、お手本通りの絵が手軽に描ける



ゲーム感覚で学ぶ手話

アメリカ手話(ASL)講座

 ちょっとディープなスキマ活として紹介したいのが「アメリカン・サイン・ランゲージ(ASL)」、いわゆる「アメリカ手話」。手話は世界各国で表現が違うのを知らない人もいるのでは?

 「ASLもヨガ感覚で気軽に勉強してほしい」と手話で話し笑うのは、ブルックリン区ダンボの教室で月曜日から土曜日の午前9時から午後8時までASLを教える学校「ASLNYC」代表で、講師のジェレミー先生。クラスは初~上級の10段階に分かれている。何となくASLに興味があった人から、プロの通訳士を目指す人まで、5週間かけてきっちり学ぶ。今まで一度もASLに触れたことがない参加者も少なくない。

 訪れたクラスは、水曜日の午後6時から開催される、最高難易度のレベル10で、4人の生徒が参加。プログラマーの仕事をしているケニーさんは、ASLを勉強中の恋人の影響を受け、レベル1からスタート。週1回のペースで通った結果、2年間でレベル10まで到達した。今では、プロの手話通訳士になりたいという目標もできた。

 「水曜日は会社を5時に引き上げ、そのままクラスに参加して、家に帰ったらメールチェックをして就寝。ここは手話のレッスンというより、ゲーム感覚で楽しんで参加しています」

 クラスではまず、1人が先生の用意した文章を読み上げ、別の生徒がその内容を手話で通訳。続いて、先生が手話で出題したクイズを2チーム対抗で競い合う。「チェスの格子の数は?」「アメリカの州のうち、メキシコ湾に面しているのはいくつ?」など、手話のレベルはもちろん、クイズ自体もなかなか難しく、両チーム手話で答えを検討しながら進む。珍回答が連発し、ジェレミー先生も爆笑。声を使った会話は禁止だが、クラスは終始にぎやかだ。1時間半のクラスはあっという間に終了した。


ASLでは、表情を含む全身を使う。発声言語の「訛り」のように、手話でも一人一人に表現の癖があるそうだ

D A T A

【期間】1学期(週1回、全5週)~
【費用】1学期195ドル~ 
【開催地】ブルックリン区ダンボ
【人数】1人~

ASL NYC
145 Front St., Brooklyn, NY 11201
www.aslnyc.com

クラスでは始終笑顔とジョークを絶やさないジェレミー先生
少人数で行われるクラスは、生徒同士がまるで家族のように仲良し


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