2017/02/24発行 ジャピオン904号掲載記事

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清水麻衣さん
School of Visual Artsでインテリアデザイン専攻。卒業後、照明コンサルティング会社に入社。デパートや小売店、飲食店などの照明デザインを手掛けている。
Bold-Brain Orter Lighting Design
www.brianorter.com
いろいろな色があるテープライト
テープライトで照らした天井

専門家に聞く
おしゃれな照明とは?

店舗、飲食店などの照明デザインを手掛ける照明コンサルタントの清水麻衣さんに、照明をおしゃれに取り入れるコツを聞いてみた。

ーー最近ニューヨークで流行している照明は?

 近年ではLEDの需要が高まっています。LEDはワット数が低いので電気代を抑えられる他、寿命も長いのが特徴です。また、最新のテクノロジーを合わせて、多彩な光を生み出すことができるのも大きな魅力です。

 例えば時間帯によって光の明るさを自動的に調節するものや、多数のLEDを一つのスマートフォンアプリでコントロールできるものもあります。音声認識機能を備えたLED照明は人の声に反応し、スイッチオン・オフが可能です。アメリカではホームパーティーを開くことが多いので、カラフルな光を使って空間を演出できるのもLEDならではです。

 一方、レトロな雰囲気のある「エジソン電球」も人気。フィラメントが透けて見えるのが特徴で、温かみのある光はバーの照明としてもよく使用されます。光源としては弱いので、主に装飾品として活用します。

ーー部屋をおしゃれにする、おすすめの照明は?

 量販店のどこにでもあるような照明器具に飽きたという話もよく聞きます。ただ同時に、「何を置いていいか分からない」という人も多いです。そんな人におすすめしているのは、「見えない照明」というコンセプトです。

 「テープライト」という照明はテープの中に回路が通っていて、小さなLEDチップが埋め込まれています。これを自分の好きな長さに切って、目立ちにくい場所、例えば、部屋の壁際や棚のふちに設置します。

 落ち着いた雰囲気を出したい場合は、目線より下にテープライトを設置するのがおすすめ。また同じものでも、目線より高い位置に設置すると光が壁に反射して、部屋がワントーン明るくなり、さらに、天井を照らすように設置すれば部屋を広く見せる効果もあります。

 テープが露出して目立ってしまう場合は、コの字型のチャネル(金属などでできた導管)の中に入れれば、部屋の雰囲気を壊さずに楽しめます。

ーー知っていると役立つ技を教えてください。

 色温度について知っていると便利です。色温度とは光の色のことで、ケルビン(K)という単位で表します。数値が低いとオレンジ色に近い暖色系の色に、高くなるにつれて白が強くなり寒色系の光になります。

 知らずに寒色系の光を使っていると、部屋がどうしても無機質で冷たい雰囲気になってしまいます。今使用しているものの色温度が寒色系だったら、2700K程度の暖色系の照明に変えるだけで、温かみのある雰囲気にすることができます。

 また私たちプロが現場で必ず考えるのは、「電球のブランド」「ワット数」「色温度」という三つの要素を合わせるということ。これを守ることで光の色、強さに統一感が生まれます。極端な例ですが、タイムズスクエアの電光掲示板のような照明は、人の目を引くために、さまざまな色の光を意図的に使っています。その逆で、使っている照明の色(温度)、強さが同じなら、目障りな光を取り除き、統一感のあるリラックスした空間を作ることができるのです。


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