2017/01/12発行 ジャピオン898号掲載記事


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世界のお守り
世界中から買い付けたお守りを販売する店、ビーズ・オブ・パラダイスのエグゼクティブマネジャー、ジョセフ・シビエンスキーさんに、注目アイテムを聞いた。
ガネーシャ
インド

 インドでひと際人気が高い神様、ガネーシャ。ヒンズー教の神を由来とし、人間の体にゾウの頭という強烈なキャラクターで、片方の牙が欠けている。日本でも小説や映画の題材となるなど、知名度の高い神様だ。

 ガネーシャのご利益は「事業開始」「除災厄除」など。それ故、「目標を達成する時の障害を取り除いてくれる」、また「新たな旅立ちをする際に幸運をもたらす」といわれている。「2017年は何か新しいことを始めたい」という人におすすめだ。

 その他、学問や富の神様ともいわれており、インドでは商売繁盛の神様として店頭で見掛けることも多い。

 トランペットや貝などを持つガネーシャも存在する他、ガネーシャ自身もダンスをしていたり、瞑想(めいそう)をしていたりと、さまざまなポーズを取っている。ポーズはそれぞれに意味があり、例えば瞑想ガネーシャは、「瞑想により気持ちを落ち着かせ、新たなスタートを切る手伝いをしてくれます」とジョセフさん。

 ガネーシャはインドの他、ヒンズー教の文化の名残りで、タイなどの仏教国で見掛けることも多い。


ブタ
中国

 たくさんの子供を産むことから子孫繁栄の象徴であり、同時に富と成功の象徴とされているブタは、中国や日本などの他、ドイツなどヨーロッパ諸国でも、幸運の象徴とされている。

 「ブタや牛を飼うことで生計を立てている人たちは、その多くが大家族。みんなで働いて、農場をまわしていかないといけない」。そのため子だくさんのブタが、富の象徴へとつながったと考えれば合点がいく。

 ジョセフさんは「ブタが人気なのは、最終的にはハムとして食べられるからだね」と変化球ジョークを飛ばすが、願わくは、ブタだけに「トントン拍子」に富も子宝も転がり込んでほしいものだ。


ガロ
ポルトガル

 ポルトガルの雄鳥、ガロは奇跡と幸せのシンボル。その由来は、キリスト教の伝説から。皿の上に丸焼きにされていたガロが、聖母マリアの奇跡でムクッと起き上がり、無実の罪で絞首刑に処されるところであった青年の命を救ったという。

 ポルトガルにとどまらず、この雄鳥は中国、そして日本でも十二支の一つとして数えられ、知性や独立、リーダーシップの象徴ともされている。

 黒い肌にカラフルなペイントを施したガロは写真のようにペンダントとして、アクセサリー感覚で身に付けられる。もちろんご利益はポルトガルとアジア、双方から授かりたい。


タクロット
タイ

 「魔法の棒」を意味するタクロットはタイで伝統的に使用されているお守りで、悪運を取り除き、持ち主をけがや病気から守ってくれるとされている。そのため古くから、戦士やアスリートが戦いや試合の際に身に付けていたことでも知られる。

 見た目は金属の棒のようだが、秘密はその内側に隠されている。タクロットは、金属製の一枚の板の上にマントラ(仏教の賛歌や祈りの言葉)を掘り、丸めてチューブ状にして形作る。通常はひもを通してネックレスにしたり、ベルトに織り込むことで身に付ける。

 ちなみに掘る文字については、マントラに限らず、特別な宗教行事の名前や、自分にとって大事な言葉など、バリエーションに富む。その持ち主の強い思いを込めることがポイントだ。

 金属製のタクロットを手にしたときの重みは、マントラの重みにも感じられる。形も抽象的でファッションに取り入れやすく、人とは違った本格的なアミュレットを探している人にはイチオシ。

 ジョセフさんは「純金製のタクロットを直接体内に埋め込む人もいるらしいです」という逸話も披露してくれた。

ハムサ&イーブルアイ
中東

 中東でよく使われているハムサは、邪気から身を守る護符。「ハムサは見ての通り『手のひら』を表していて、邪気が入ってくることをストップする力があるとされます」。

 また、写真のハムサの中に「目」のようなものが付いているが、これは「イーブルアイ」と呼ばれている、もう一つのラッキーチャーム。

 「例えば家に侵入した泥棒が、物色中にイーブルアイを目にすると、イーブルアイに惑わされ、盗みが働けなくなります。イーブルアイは、そうやって私たちを守ってくれるという言い伝えがあります」とジョセフさん。ちなみにイーブルアイの付いていない、手のひらだけのハムサも存在する。

 またトルコではこのイーブルアイは、ナザール・ボンジュウと呼ばれている。丸い青いガラス玉に目が描かれたものを、見たことがある人も多いのではないだろうか。

 このナザール・ボンジュウも邪視から災いを取り除くとされている。トルコに行くとそこらじゅうで見掛ける代表的なお土産で、ぎょろりとした目がどこか怖い。見た目のインパクトは世界クラスだ。


タンフォーク
アフリカ

 アフリカ、特にサハラ砂漠付近の地域で使用されているタンフォークは、砂漠を行き来する行商人に使用されているお守り。ジョセフさんが個人的に、特に気に入っているアイテムだという。

 左右合わせて4カ所にある尖った部分は、東西南北の方位を表す。その昔、道に迷ってしまうことが致命的であった行商人を、このお守りが「正しい道を導いてくれる」とされていた。

 また、このタンフォークは三角形の部分が男性を、丸い部分が女性を表現していることから「幸せな家庭」も象徴するとされ、「その家族に関わるすべての人の絆を強める」といわれている。

カップル鳩
タイ、中国など

 恋愛運アップのお守りは、どの世界でも人気の定番アイテム。今日もどこかで裏切られ、愛に飢え、恋に惑わせられている人へのレスキューお守りとして紹介するのが、タイをはじめ世界中で信仰される「カップル鳩」だ。

 鳩は一度つがいになると、死ぬまで添い遂げるとされていることから、「愛が続く限り一緒に居続ける動物」とジョセフさん。転じて運命の相手を探す、キューピットの役割も果たす。

 「相手のいない人には真の相手を見つけられるよう、カップルには、彼らの絆を強めるよう導いてくれます」と、ターゲット層は幅広い。ここは一つ、カップル鳩に恋の導きを求めてみよう。


タカラガイ
太平洋諸国

 ニュージーランドをはじめとした太平洋の島国で、お守りとして重宝されているのが、タカラガイ。大海原からたくさんの富が入ってくることを願ったもので、財産、繁栄のご利益があるといわれている。

 かつてこの地域では、貝殻は、通貨として使用されていた。例えばパプアニューギニアでは、現在も国家通貨として「キナ」という貨幣が流通しているが、この「キナ」という言葉は真珠貝を意味している。

 またタカラガイは、貝殻の形が女性器に似ていることから、母性を象徴するとされている。母なる海に子孫繁栄を願い、貝殻をモチーフに取り入れてみてはいかがだろうか?

お話を聞いた人

ジョセフ・シビエンスキーさん
「ビーズ・オブ・パラダイス」エグゼクティブマネジャー

Beads of Paradise
16 E. 17th St.
(bet. Union Square W. & 5th Ave.)
TEL: 212-620-0642
www.beadsofparadisenyc.com


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