2016/10/28発行 ジャピオン888号掲載記事


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ニューヨークが舞台の作品を読みたい人におすすめ

まだ下町だったころのブルックリン

「A Tree Grows in Brooklyn(ブルックリン横丁)」


Betty Smith・著/2006年/Collins

 ベティー・スミスの自伝的小説で、代表作。1900年代初頭のブルックリン区ウィリアムズバーグで、貧しいながらも助け合って生活する、家族の絆を描く。現在のハイエンドなウィリアムズバーグとは異なる、当時の人々の暮らしぶりにも着目しよう。同書を原作とした同名映画も、アカデミー賞2部門を受賞した名作。

 「労働者階級の女性の視点からニューヨークを描く、古典的名作です」(アシャンティさん)
 

少年が探検する大都会ニューヨーク

「Extremely Loud and Incredibly Close
(ものすごくうるさくて、ありえないほど近い)」


Jonathan Safran Foer・著/2006年/Penguin Books Ltd

 9.11テロで父を失った、アスペルガー症候群の少年オスカーが、謎解きのためにニューヨーク中を走り回る冒険劇。2011年に映画化された。読者が視覚的にも作品を楽しめるよう、本文の間にところどころ、イラストや写真を織り交ぜているのも本書の特徴。

 「9.11を経たニューヨークの、悲しみと希望が込められています」(ロリさん)

作家が観察する不思議なニューヨーク

「Here Is New York」


E. B. White・著/1999年/Little Bookroom

 「スチュアート・リトル」や「シャーロットの贈り物」などで有名な小説家E・B・ホワイトが、1948年に執筆したエッセー。ニューヨーク出身のホワイトが、市内を散策中に遭遇した出来事を面白おかしくつづっている。ニューヨークタイムズ紙が、ニューヨークを題材にした名作エッセーの一つとして、この本を挙げていることでも知られる。

 「美しく読みやすい文章なので、英語読者初心者におすすめです」(ロリさん)
 

人生が変わっていくニューヨーカーたち

「How It Ended」


Jay McInerney・著/2010年/Vintage

 ニューヨークが舞台の小説「Bright Lights, Big City(ブライト・ライツ、ビッグ・シティ)」で知られるジェイ・マキナニーが、同作から25年経ってから改めてつづる、ニューヨークにまつわる短編作品集。ニューヨーク在住の弁護士が、休暇中にバージン諸島で遭遇する運命を描く「How It Ended」など、26編を収録している。

 「ナルシズムと自己嫌悪感の両面を持っている主人公たちが特徴。F・スコット・フィッツジェラルドの作品と通じるものがあります」(秦さん)
 

英語読書をサポートするお役立ちアイテム


Goodreads www.goodreads.com

 約5500万人が会員登録している、本のレビューサイト。およそ1.5億冊の本に対する評価が読める他、自分の好きなジャンルを登録しておけば、そのジャンルの中で人気のある本や、新刊本の情報がマイページに表示される。また、それぞれの本に対し「読みたい」「読書中」「読了」の3段階のマークを付けられるので、日々の読書の記録としても活躍。

 毎年11月には、会員の投票で選ばれる独自の賞「ベストブックス」を発表。ロマンスやSF、コメディーなど全20の部門別に、その年の大賞を発表する。今年の投票は11月1日(火)から実施。

SparkNotes www.sparknotes.com

 名作文学を短くまとめた概要や、読み方のコツなどを解説するウェブサイト。「トゥ・キル・ア・モッキングバード(アラバマ物語)」や「1984」、「オリエント急行の殺人」など、500作以上がピックアップされている。英語の読解につまずいたり、ストーリー展開に混乱した時に活用しよう。

No Fear Shakespeare http://nfs.sparknotes.com

 シェークスピアの作品を気軽に読みたい人をサポートするウェブサイト。それぞれの作品で、古典英語で書かれた原文が左に、現代英語訳が右に並べて表示される。二つの文章を読み比べることで、シェークスピアが本来意図していた文章のニュアンスをつかむことができる。

 現代ではなじみのない単語には簡単な注釈が付いているので、当時の文化を学びながら読めるのも魅力。

English Is Not Easy: A Visual Guide to the Language
Luci Gutiérrez・著

 スペイン・バルセロナ出身の作者が、ノンネーティブの目線で、英語表現や文法を紹介するイラストブック。基本的な発音から、間違えやすい助動詞の覚え方まで幅広くカバーしていて、実用性も高い。ブラックユーモアが効いた会話のテーマや、ちょっと過激な大人向けのイラストが満載なので、英語読者上級者でも読み物としても楽しめる。


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