2016/10/14発行 ジャピオン886号掲載記事

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東ヨーロッパ一帯で食べられている「ブリンツィ」。チーズやリンゴ、フルーツプリザーブなど、大地の恵みを巻いて食べる。$6.75
「ウクラニアン・イーストビレッジ・レストラン」のポテトパンケーキは、じゃが団子のようなもちっとした食感が持ち味。$7.20
アップルソースとの相性が抜群の「ヴェセルカ」のポテトパンケーキ。$10
ポテトのシャキッとした歯応えが残る「コルチマ・タラス・ブルバ」のデルヌイ(ポテトパンケーキ)。$14

ウクライナのパンケーキは大地の味

「粉もん」大国ウクライナ

 世界のパンケーキ巡りの旅、まずは「ヨーロッパの穀倉地帯」の異名を取るウクライナから。国土の大半が肥沃(ひよく)な平原のウクライナでは、大麦、小麦、そば、ライ麦などの穀物類を育てるには最適の環境。おのずと「粉もん」が食文化の中心となる。パンが主食なのは言うまでもなく、ヴァレニキ(餃子)、フレチャーニキ(団子)、コロヴァイ(ケーキの一種)など、とにかく粉もん料理がたくさん。

 ウクライナ料理の歴史はキエフ大公国(9~13世紀)までさかのぼり、国境を接するポーランド、ロシアをはじめ、広く東ヨーロッパ一帯に影響を与えた。そのため、今でも東ヨーロッパで似たような料理を見掛ける。クレープ風のデザートで、チーズやジャムを巻いて食べる「ブリンツィ」は、ポーランド、ハンガリー、ロシアなどでも楽しまれている。また家庭料理の定番「デルヌイ」はドイツのポテトパンケーキに似ているが、サワークリームが生地に練りこんであるところがドイツのパンケーキとの大きな違いだ。

ポテトパンケーキ
食べ比べ

 ウクライナの国民食とも言えるポテトパンケーキはニューヨークにあるウクライナ料理店では必ず出している。とはいえ、各レストランによって味、大きさ、レシピが異なるので、どんな違いがあるのか取材班が試してみた。

 ニューヨークのウクライナコミュニティーの中心地イーストビレッジにある「ウクラニアン・イーストビレッジ・レストラン」では、直径15センチぐらいでボテっと厚い大判のポテトパンケーキを出す。おろしたポテトに小麦粉、卵、サワークリーム、おろしたタマネギなどを混ぜた生地を、鉄板で揚げ焼きにする。パンケーキの外側はカリカリなのに、中はクリーミーでもちもち。油でほどよく焦げたポテト生地が衣のようになり、クリームコロッケを食べているような感覚。

 一方、同レストランの隣にある「ヴェセルカ」では、おろしポテトではなく千切りポテトを使っており、クリーミーさは少ないが、ポテトのほくほくした食感が特徴。塩味は控えめ。サワークリームとアップルソースを添えてあるので、まずはそのまま、その後は2種類のソースで3通りの味が楽しめる。

 ソーホーにある「コルチマ・タラス・ブルマ」のパンケーキは直径10センチに満たないほどの小ぶりで、薄くてデリケート。こちらも「ヴェセルカ」同様、千切りポテトを使っているが、千切り度合いがもっと細かく、しかもポテトのシャキッとした歯応えを残す程度の焼き加減。ハーブやガーリックが適度に利いており、素朴な中にもエレガントな味わいだ。サワークリームでいただく。

Ukrainian East Village Restaurant
140 2nd Ave. (bet. St. Marks Pl. & 9th St.)
TEL: 212-614-3283

Veselka
144 2nd Ave. (at 9th St.)
TEL: 212-228-9682www.veselka.com

Korchma Taras Bulba
357 W. Broadway (bet. Grand & Broome Sts.)
TEL: 212-510-7510www.tarasbulba.us


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